日航機墜落事故にまつわる話(4年前の動画です)

横田南嶺老師の得度の師匠である故・小池心叟(しんそう)老師は、寺院社会の組織には与しない反骨の禅者であった。
戦後、焼け野原になった、白山の龍雲院(白山道場)を復興したのは、菩提心(道心)一つによるものである。小池老師いわく、

大寺名藍を避けて
白山の廃墟に入り
道場の復興と
寺門の興隆とを図って
只管打坐
為人度生すること四十余年
這れは是れ老衲の四弘誓願なり
 咦

そんな白山道場も代が変わって、今の住職は、もうここで坐禅会は開かないという。檀家以外は立ち入り禁止の寺にするというのだ。何とも情けない話である。
明治の頃に、巨匠・南隠老師が立ち上げ、それを慕って小池老師が復興した白山道場。衆生無辺誓願度の願いに満ちて、広く門戸を開放していた寺が、この有様であるなら、仏教自体の衰退ははなはだしい言わなければならぬ。
と嘆いてばかりもいられない。この危機の時代、混迷を極めるこの世界を精神的にリードして行くような仏教者の出現が強く望まれる。そしてあらゆる分野においてもそうだ、時代は虚偽から真実へと移行しつつある。

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