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よさこいチームに広報は必要か?
よさこいの中で、広報(SNS、website、画像・動画制作etc)を始め、
その楽しさから、ついには本業も広報職に鞍替えしてしまった、
"一種の広報バカ"である私が思う、よさこいチーム x 広報をお話しします。
【広報とは】
広報とは、企業だけでなく行政や各種団体の活動内容や商品などの情報発信を行う業務、またはその担当者や部署。
広報がどちらかというと必要なチームと不要なチーム
先に結論から言うと必要というのが私の意見である。
ただ、必要レベルはチームのスタイルに大きく関連する。
どちらかと言えば不要なチームというのは"イベントで賞を毎回のように獲れるチーム"である。これができるチームは正直広報はなくても良い。
理由としては祭り側や観客側が勝手にチームや作品をPRしてくれるからだ。
さらに内向きにも"賞を取る"という目標を達成させられるのだから、メンバーの満足度も満たすことができるため、インナー向けの発信も必須ではない。
もうひとつ不要なチームは"現状より規模を大きくしたくないチーム"である。逆に広報の担当をつけてしまうと、チームを大きくしたい担当者と、現状をより充足させたい運営とですれ違いが発生することもある。
仲間内でワイワイ楽しくすることが大切というチームには特に不要だったなと、10年前の自分に言ってあげたい。
逆にこれらにハマらないチームは何らかの形で広報が必要だと思う。
作品を商品だとみなす
広報とは組織の活動内容や商品などの情報発信を行うことである。
よさこいチームの活動内容は練習やイベント参加、レクリエーションである。では商品はというと作品であり、さらに誤解を恐れず言えば、それを踊るメンバーも商品である。
広報の役割はチームの活動を外部の受け手が「楽しそう」「自分もやってみたい」と思ってくれるように、また内部のメンバーには「楽しかった」「次も参加したい!」と思ってもらえるように工夫して発信することだ。
そして、作品について受け手が魅力的だと思うようにアピールすることである。
そこで活用されるのがSNSであったり、人伝てであったりするが、
その効果を向上させるのが、写真や動画などといったクリエイティブコンテンツだ。
自分でやるも良し、アプリのフィルタや外部の協力者(カメラマンやデザイナーさん)を活用するのも良い。
特に動画というのはもっとも良いコンテンツだと思う。
今の時代、tiktokやyoutubeの台頭が示すようにテキストより写真、写真より動画が流行っている。
よさこいは踊り、動きがあるものなので、動画というコンテンツが最も適している。かつうまくセッティング・編集することで、演舞の良いところだけをうまくピックアップしたり、背景などから作品のストーリーなどを視聴者に伝えることができるのも利点。
ますますこれから動画の有用性が伸びてくると思う。
インナー向けの広報の重要性
最初に"賞を毎回取れるチーム"や"規模を大きくしたくないチーム"には広報は不要と言ったが、実際はインナー向けの広報はどのチームでも重要だと考えている。
どんなチームでもメンバーが楽しめる、メンバー自身が参加していることに価値があると思えるようなチームになることは考えていると思う。
メンバーがその団体を楽しめるためには最も時間を費やす"練習"をどれだけ楽しいものにするかが大切だ。
練習の雰囲気は運営がベースを作り、インストラクターがリードし、メンバーがうまく乗っかれるのが基本的な組み立て方とすると、広報の役割は後方支援になる。
新規の人が練習の雰囲気を最初からある程度認知できているような外部発信、練習後にまた次の練習に行きたくなるような工夫(練習のvlogや写真、もしくは企画)、また練習中の様子を次のイベントへの意気込みなどと一緒にSNS等で投稿するのもチーム内外のモチベーションアップに効果的な発信となる。
【vlog更新】
— かんしゃら【公式】 (@kanshara_voice) July 7, 2022
リハーサルを終えて、パレードお披露目まであと2日。
結構ドキドキしてますっ!!
さてさて、今日は七夕ですね!
当日はいいお天気の中、私たちも他のチームさんも祭り運営の方々もみんなでイベントを楽しめますように✨#kansharavlog#SailingKOBE2022 pic.twitter.com/FbWjV8ehGX
その他にもイベント後などの振り返りをブログ掲載したり、撮影した映像を内部向けにvlog化して制作するなど、メンバーがイベントが終わってからもワクワクしたり、楽しんだりできるものを準備することで、メンバーの満足度がより高まるのではないかと考えている。
メンバーがどうしたら次の練習へ、次のイベントへ、さらには次の年度へと続けてくれるか?を運営陣と共に考えるのが広報の大切な役割だろう。
自分が広報が大事だと思ったキッカケ
私は最初出来立てのチームに飛びこんでよさこいを始めた。先輩方は踊りは上手かったし、作品も面白かったが、知名度がほとんどなかった。
すると、イベントでステージに立つとどうしても会場を後にする観客が目に映ることがあった。
この時の悔しさというのはまだ若かった自分にはかなり心に刺さった。
しかし観客の立場になると、やはり見たいチームというものがあり、それを優先してしまう。どういうチームを優先するかというと「好きなチーム」「有名なチーム」「知り合いが踊っているチーム」、そして「なんか名前は聞いたことがあるチーム」だなと思った。
その後、自身でチームを立ち上げたときにまずは「名前を聞いたことあるチーム」になろう、と外部発信に重点を置くことに決めた。
具体的には当時全盛を迎えていたTwitterで、sharpやタニタというような企業中の人を参考にしていた。
(今自分が実際に企業の中の人になっているとは当時はまったく思わなかった)
逆に2017年以降は良い協力者とのつながりもでき、インナー向けの発信に重点を置いている。少しでも多くのメンバーがチームの活動に満足してくれていることを願っている。
今年は祭りが再開され、リアルの場に活動の幅が広がっている。
そうなればまた広報の力でチームの活動を大いにバックアップしていき、微力ながらよさこい界隈の盛り上がりに貢献できればと考えている。