🇮🇳印度古典舞踊との出会い🇮🇳

あれは、初めての東京渋谷の小劇場「ジャンジャン」。印度舞踊を踊っている写真のチラシに引かれて、ちょっとわかりずらい地下の劇場に恐る恐る入って行きました。（1979年頃‥）

「小劇場渋谷ジャンジャン」は東京渋谷の「東京山手教会」地下に1969年〜2000まで存在しました。収容客数200人未満の小劇場。出演したアーティストは凄い人たちばかり…

初めて見る印度舞踊。印度人と日本人のハーフのシャクティという踊り手の彫刻のような美しさと踊りの激しさに圧倒されてしまいました。

「これだ！探してたのは！」帰りには吉祥寺の踊りの教室に申し込んでいました。

ちょうどその頃、どちらかというと、「静」のヨガと正反対の「動」の動きがしたくて、エアロビクスのインストラクターの資格も取り、そこでクラスも持たせていただいていましたが、「なんか違う…」と感じていました。

だいたい、レオタードが嫌い。シューズが締め付けられる感がしてイヤ。ポップな音楽は嫌いではないけれど、アメリカの肉食系女子がエネルギーを燃やしてる感がして‥（個人的感想…やってる方、すみません…）、なので、チラシに惹かれて、ジャンジャンに来ました。

こちらは、なんせヨガと同じルーツのインド！裸足！サリー！インドの神話も出てくる！踊り手がめっちゃ素敵！一目惚れしてしまいました！

でも一番は、神に捧げる踊りだということ！巫女さんになりたかった私は、その踊りがお神楽と重なって見えていました…

踊りの写真はなかったけど、仏像の解説の本にモデルで出ています。本当にステキです。

そして、しばらくは、ヨガのクラスの合間を縫って、まずは基本のステップを学びに吉祥寺にセッセと通っていました。あの踊りに行くまで、108ある？と言われている基本ステップをまず身につけなければいけなかった…

1年弱経って、基本ステップが終わって、踊りに入るという頃、そこから踊りを習うには、吉祥寺のカルチャースクールではなく、舞踊団？に入らなければいけなくなって、時間や場所、そしてお金の問題が出てきてました。

でも一番自分が引っかかっていたのは、シャクティの舞台のその他大勢役で出演することが多いらしい…リハーサルに時間が取られる‥私は地道に古典舞踊そのものを習いたかった…

そんな頃、南インドのマドラス（＝今チェンナイ）にある4年間の舞踊学校を卒業したTさんが、クラスを開くらしいという情報を聞き、見学に行きました。

パフォーマンス力（踊りとおしゃべり）がものすごいシャクティと全く正反対で、派手ではなくて、教え方が論理的でわかりやすい…「地道に古典舞踊を習いたい…というなら、最適！」といことで、方向転換しました。

吉祥寺のクラスのインストラクターの先生とはちゃんとお話をして、やめたので、その後も、舞台を見に行ったりして、そのたびに、お話ししていました。その方は、小柄ですがやっぱり美人で、インドっぽい感じの先生でした。

その後、T先生のところでは、基本ステップをまた1からやり直しでしたが‥基本は基本で、踊りはこのステップが元になっているので、全く無駄ではなく、かえって、磨かれていく感じがいつもしていました。

結局、踊りにたどり着くまでの時間は、倍かかってしまいました。「急がば回れ」が私の場合はもう一回くることになりました。

でも、なんと更にもう一回やることになることは、この時はまだ知りようがありませんでした…（もうお試しばっかで、いやになる…）続く…

＜私が習っていた印度古典舞踊バラタナティアムについて＞

印度古典舞踊は、4000年の歴史を誇る世界最古の民族舞踊です。その生まれた地域の別から4つの古典舞踊があります

その中でもバラタナティアムは最も古い踊りです。紀元前2500〜1700年にかけてモヘンジョ=ダロ、ハラッパを中心としたインダス文明の遺跡から「青銅の踊り子像」が発見されています。

バラタナティアムの名は、音楽と舞踊の経典「ナティア・シャーストラ」の著者バラタからとったとされていて、、その理論と練習法に基づき、以後2000年の間、南インドの寺院の中で「デーヴァダーシ」と呼ばれる巫女たちによって踊り継がれてきました。

彼女たちは個々の寺院に属しそれぞれの寺院の神を讃え、喜ばせるために、高い教養が必要とされ、歌や楽器や踊りをこなすために激しい修行を積み、通常は婚姻できなかった。

その後、寺院を擁護していたマハラジャ（王）やザミンダール（領主）が力を失い、危機に瀕した芸術を救う人々が現れました。ノーベル文学賞を受賞したタゴールがマニプリ舞踊を自信が創設したシャンティニケタン大学に導入して紹介しました

さらにロシアの偉大なバレリーナのアンナ・パブロワたちによって、インド人達にインドの芸術の素晴らしさを改めて認識させました。

バラタナティアムはルクミニ・デビ（のちにマドラスに舞踊学校を建てた）や、バラタナティアムの素晴らしいダンサーであるバラサラスヴァティの努力によって昔と同じく、寺院のお祭りやお祝いの時に踊られるようになりました。

はしょりましたが…