再雇用前に会社を辞めました! -130-
<シニア新入社員奮闘記>
こんにちは、ケロヨンです。
先回は日本企業独特の営業手法について自分の勝手な思い込みで書いたけど、今回は大手企業が福利厚生の一環としてやっていた社宅についてちょっと思う事が有ったんで書こうかな。
この話は現在日本が抱えている最大の問題点である「少子高齢化」と深い関係があるんだよね。
俺の父親は日本の大手化学メーカーに勤めていたのだが、俺が幼少期から小学生の時代は会社の社宅に入っていた。俺が物心付いた頃の記憶にあるのは大きな団地に住んでいて、団地内の公園でよく遊んだ事だ。
すでに俺の父親は他界しているので本当のところは確認できていないが、その大きな団地には何人か父親と同じ会社の人がいた様な気がする。と言う事は会社が団地の何部屋かを借り上げていて社宅にしていたのだと思う。
俺が新卒で入社した商社は高度成長期時代で儲けたお金で本社地区と大きな都市の支社がある地区には団地の一部の棟を借り上げて社宅にしていたり、自社で建設した団地式社宅も持っていた。
団地の中でも部屋を個別に借り上げるのではなく1棟単位で借り上げるので同じ会社の人達がご近所さんで、自然と同じ年齢層の子供がいる人達同士の交流が出来ていたんだよね。
俺が社宅に住み始めたのは結婚して一番上の娘が生まれた頃だった。
俺は当時仕事が超忙しくて帰りはいつも夜遅く、当時土曜日も出勤だったので、嫁さんは幼い子供を抱えながら一人で毎日不安な子育てに奮闘していた。所謂今で言う「ワンオペ」ってやつだ。
最近も当時の話を嫁さんとするのだが、その時精神的にも肉体的にも嫁さんを助けてくれたのは同じ社宅に居たママさんたちだ。旦那は殆ど家に居ないので頼りにならず、ママ同士で助け合いながら日々を何とか生き抜いていたそうだ。
独身者用の社宅(当時は独身寮と呼んでいたが)は別にあり、結婚したら家族用の社宅に移動するって言うのが当時は当たり前だった。
最近はご近所付き合いを嫌がる人が多いけど、「ワンオペ」でもどうにかやってこれたのは、この社宅でのママさん同士の助け合いが非常に大きいと嫁さんは言っている。
ところが、現在日本の大手企業はどんどんこの社宅制度を無くしたり自社保有の社宅を売却していたりして、株価はどんどん値上がりしていると言うのに従業員の「少子高齢化」に直結する福利厚生面はないがしろにしているようだ。
日本政府がどんなに「少子高齢化」をストップさせる「異次元の少子高齢化対策」とキャンペーンしても、こう言う真の少子高齢化の要因になっている事象を改善しない限りは歯止めがかからない、と俺は思っているんだよね。
大手企業は増え続ける内部留保したお金をもっと社宅制度の充実など、直接少子高齢化対策になるような事に優先的に使って欲しい。
次回は特定技能研修制度など外国人が日本で働く事が出来る制度に就いて俺が勝手に疑問視している事を書こうかな。
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