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「書きたいのに書けない人」のゴールデン参考書
こんにちは、こんばんは。10年ライターをしております、すだです。
ときどき「文章を書くのにおすすめの本はありますか?」と聞かれることがあります。
文章術に関する本を読むと、どれも「そうか、そういうことか!覚えておこう」と満足感があるのですが、その後「読んだことが役に立ったのか」分からないことも……。
そんななか、完読後に「文章力が目に見えて上がった」と感じた本があります。今日はその本『新しい文章力の教室』について、紹介します。
『新しい文章力の教室』の特徴
・2015年出版
・著書は「コミックナタリー」「おやつナタリー」「ナタリーストア」などを立ち上げた、唐木元さん
・「ナタリー」はニュースサイトであり、記事の多くに記者の意見や感想は反映されない。その影響下での実用書
・ニュートラルな文章の書き方
・「てにをは」や主語と述語の意識、漢字とかなのバランスなどの基本事項から「読ませる工夫」まで、0から分かりやすく学べる
ライターに役立つポイント
この本では、執筆業に関わることで自然と身に付いていく「てにをは」や主語と述語の意識、漢字とかなのバランスなど、基本的な事柄が分かりやすく説明されています。
ライターの場合、原稿をチェックしてくれる編集者さんがいるので赤字を入れてくれたり、口頭で伝えてくれたりと修正すべきポイントが分かります。
その積み重ねで文章力も上がっていくと思いますが、そうした「細かなポイント」を事前に予習・復習できることがメリットです。
またライターとして記事を書くなら、どちらにも偏らない中立的な視点が大切になってきますが、この本では記者の主観を省いたニュートラル(中立的)な文章を学ぶことができます。
この本をすすめたい!最大の理由とは
出会いは、ある編集者さんが「持っておくといいよ」と送ってくれたことでした。
当時、ネガティブな私は「これ読んで勉強しろってことだよね。私の仕事、ぜんぜんダメなんだなぁ……」と思ったのを覚えています。
ため息をつきながらページを開き、1ページ読み進めて「これ、一生持っておいたほうがいいやつだ」とすぐに思いました。
書いてあることは基本事項なので、初心者向きといっていいかもしれません。ただ「日々守ってはいるけれど、つい忘れがちなこと」がポイントごとに言語化されていて、私にはおそらくずっと手放せないゴールデン参考書になる予感がしました。
「流れるような読みやすさ」と「予習・復習のしやすさ」
この本の魅力は大きく2つあります。
1つは「ツイッターのタイムラインをながめているような読みやすさ」があることです。
私は本を読むことが好きなので、漢字が多い文章もそれほど苦にはなりません。ただ「もう、今日は文字を読みたくない……」と疲れてしまう日が、ときどきあります。そんなときも、サラサラと水が流れるような、なめらかな文章が「読む苦痛」をおさえてくれます。
そしてもう1つは「見開き2ページで、1テーマ」で詰め込みすぎていないところです。
小学生の教科書って、1つのページにあまり多くを詰め込みません。字も大きいし、余白も十分にとられているので、「考える間」をつくってくれるような感覚があるのですが、それに近いです。
余白を感じさせるまとまりが、「ふむふむ……」と論理的な文章を理解するための「噛みくだき」の時間をくれる。こちらのペースを上回らないスピードで、待っていてくれるように感じます。
ライター職以外にもすすめられる理由
ライターでなくとも資料をつくったり、企画書を書いたりと文章を書く作業から逃れられないこと、ありますよね……。
そんなとき「読みやすく、分かりやすい文章」を書こうとがんばるけれど、上手く書けない。理由も分からない、という人は少なくないと思います。
そんな人は「主観を用いず、完読させる文章とはどんなものなのか」が、この本を読むことで理解できます。理解できることで「分かりやすく、過不足のない文章を書くこと」に役立つのではないかな~と思いました。
まとめ
『新しい文章力の教室』は2015年に出版された本ですが、時代の変化に関わらず「ゴールデン参考書」として、今でも枕元において読み返しています。
気になったときにページをめくることで、どんどん自分のものになる気がしています。