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歌ごころ vol.1 さよなら支度

後藤叶圭
曲 くまきとしろう
詞 悠木そのま

[1984年作/2007年 アルバム『Love Song』収録]

朝刊が派手に ポストに落ちて
あなたが大きく寝返りを打つ
目を覚まさないで もう少しだけ…と
私は背中をかたくする

さよならがユメならいいのにね
さよならがウソならいいのにね
ああ、一番列車よ
窓を叩かないで…

うなじがひやり 毛布をはいで
あなたはやっぱり さよなら仕度
あれこれと身づくろいする気配
寝たふりしたまま 聞いている

さよならがユメならいいのにね
さよならがウソならいいのにね
ああ、なぐさめ 残すな
メモは捨てていって…

さよならがユメならいいのにね
さよならがウソならいいのにね
ああ、涙よ こらえて
あなた 出て行くまで…

LOVE SONG
後藤叶圭 後藤叶圭
インディーズ レーベル (2007-09-23)
Amazon.co.jp で詳細を見る

【Memory】
コピーライター兼作詞家として糊口をしのいでいた頃
著名なドラマーさんからの紹介で知り合った、後藤叶圭さん。
当時は、山下達郎さんはじめ井上陽水さん、アリスさんなどの
バックコーラスシンガーとして大活躍中!

CMソングはもとよりアニソンのバックコーラスでは
ガンダムからトトロまで…。
私たちは知らないうちに、叶圭さんの美しい声となじんでる
押しも押されぬ昭和の歌姫です。

この記事を書くためにググって知ったのですが
1977年に男女三人のアトリエというグループでデヴュー。
「ふたりのラブ・ソング」をリリースされていたようです。

私が知り合った頃は、中目黒にお住まいで
ご一緒に暮らしていた男性(元夫)が作曲家のくまきさん。
彼の曲に、私が詩をのせて、彼女が歌って、デモテープにして
レコード会社に持ち込んでました。

そんな活動の中で生まれたのが『さよなら支度』。

くまきさんのメロディーの切ない調べが
透明すぎるほどの叶圭さんの美声に増幅され
恋人に取り残されていく、女性の慕情…
その哀れがあますところなく表現されました。

が、レコード会社所属の歌上手たちが歌っても
彼女のような哀れは表現できなかった…。
だからかどうだか、この楽曲はお蔵入りになりました。

そして、故郷に帰った叶圭さんが
インディーズ・レーベルに収録され
よみがえった時には、本当に嬉しかった💓

叶圭さんがCDを寄贈してくださり
今も数枚、手元に残っています。
amazonには在庫がないようなので
ご所望の方はご一報を✌



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