【早く作る、何度も作る】 アウトプットのクオリティ向上のためにチームで取り組んだ施策
こんにちは!BACKSTAGEデザイナーの加藤です。BACKSTAGEへ参画してから早くも3ヶ月が経とうとしています。(時の流れの速さにビックリです!)
入社してからいくつかの大規模な事業に携わらせていただく中で、「限られた時間でクオリティの高いものを生み出す」ことの難しさを実感する場面が多々ありました。
そんな中で私が所属するデザインチームでは、これをチーム全体の課題として捉え、「限られた時間の中でもアウトプットのクオリティ向上を目指す」ことを目標に掲げて日々の業務へ取り組むアプローチが生まれました。
本記事ではその具体的なアクションについてご紹介しながら、成果を出すために意識した観点についてお伝えしたいと思います。
課題を認識したきっかけ
そもそも「限られた時間でクオリティの高いものを生み出す」ことの難しさを課題として感じ始めたのは、デザインチームで毎週行なっている振り返り会がきっかけでした。
とある週の振り返り会で個人的な課題として挙げたのは「制作進行のペース配分を見直すこと」でした。
というのも、当時の私はデザインの依頼を受けてから第一提出までにとても時間がかかっており、認識の齟齬がないか擦り合わせする過程よりも作り込みに時間を要している状態でした。
ただ普段の業務において、1つの案件だけに集中して常に作り込みに時間をかけられる訳ではありません。様々な案件を並行しながら担当するため、効率よく進める必要がありました。
個人の課題を「チームの課題」として捉えてくれた環境
「制作進行のペース配分を見直す」という課題を挙げた時、デザインチームのマネージャーからは「早く作る、何度も作る。そうすることで自ずとクオリティが上がってくるんだから」とアドバイスをいただきました。
確かに、当初の私は渾身の1作を作ろうと意気込んでいたものの、志ばかりが先行して実際の行動を見ると制作の時間を確保するための工夫が出来ていませんでした。そのチグハグさを改善するために、とにかく早く作ることを意識して業務へ取り組むようになりました。
…とは言っても苦手意識を抱えていたため、進行のペース配分を完全に克服出来た!と自他ともに認められるほどの成果は達成することが出来ずにいました。
毎週の振り返り会で同じような課題を挙げ、来週も同じ点を意識しながら取り組む、なんてことが続いていた矢先、これを自責として解決するのではなく、チーム全体の課題として取り上げようと目標が設定されました。
「限られた時間でクオリティの高いものを生み出す」ためにチームで取り組んだこと
ここから先は、課題を克服するためにチーム全体で体制を見直し、仕組み化して取り組んだことをご紹介します。
① 制作数や回転数を定量的に目標化する
まず、目標の達成具合を数字として定量的に測れるよう、目標設定を行いました。具体的にチームが掲げた目標は、次の2点です。
デザイン提出は最低でも3回以上の回転数を達成すること
締切日から遅くても4日前に初稿を出すこと
数字という明確な基準があることで、そこをクリアするための努力が自分も周りも見えやすくなり、アクションに繋がります。また、この目標を達成することで、早く提出する=依頼内容の認識の齟齬を防ぐことが出来ますし、回転数を上げることで自ずとクオリティも上げることが出来ました。
② 依頼体制の見直し
弊社では様々な事業を展開しているため、複数のプロジェクトを横断してクリエイティブを作成する場面が多いです。緊急対応が生じて他の案件が止まってしまうことも度々ある状況でした。
良いアウトプットを作成し、クライアントやユーザーの満足度を最大化したいと思う気持ちは依頼側もデザイナー側も一緒なのに、そこへ向かうプロセスが互いに優しくない状況があったため、根本的な依頼体制を見直すことにしました。
具体的に設定したルールは、「完了予定日の2週間前にデザイン依頼をしていただく」というものです。
急ぎで作成したクリエイティブのクオリティは必ずしも担保できない可能性があること
緊急依頼で作成したクリエイティブに関しては、デザインのリテイクを何度もすることが不可能な場合があること
といった懸念があることを伝えた上で、これらを避けるために生まれたルールであることを依頼側に認知していただきながら、締切内でのパフォーマンスを最大化させるための仕組みが生まれました。
③ 時間が限られている時こそ、進め方を見直す
先述で依頼体制の見直しについてお伝えしましたが、とはいっても中には突然決まったプロジェクトで事前にスケジュールを立てて依頼することが難しいケースもあるため、時間が限られている時こそ、作業効率を重視しながらクオリティに向き合う必要があります。
具体的なアクションとしては、第1提出としてのラフやワイヤーフレームをなるべく早く提出し、依頼者と認識の齟齬がないか、早い段階で確認を取ることを意識しました。
この考え方は回転数に紐づいてくるため、仕組みがあれば自然と行動に繋げやすいですが、自分の頭から早く切り離して、方向性が決まった後に細部を作り込むことをいかに逆算してスケジュールマネジメントを行えるかどうかを、最初の段階から意識することが大切だと思いました。
④ 積極的に人の目を借りる仕組み「#このデザインちょっとみてー」
弊社デザインチームのSlackには、「#このデザインちょっとみてー」というチャンネルがあります。
元々は、デザインフィードバックを属人化しないよう、アウトプットへ対する客観的な意見を多数からいただくために生まれたチャンネルでしたが、制作する上で作り込む際に手が止まった時にすぐ他の人に見てもらえる場所としても機能し始めました。
作り込むうちに何が良いのか分からなくなってくる場面をいち早く脱出するためにも、積極的に人の目を借りることが大事だと感じます。
また、何に困っているのか、どこで悩んでいるのか、一度立ち止まって言語化することで、自分の中で引っ掛かるポイントが見えてきたりするので、思考を整理整頓するきっかけにも繋がる気がします。
デザインを確認する方も、してもらう側も、ハードル低くフィードバックに臨めるのもこのチャンネルの利点です。困った時に社内のデザイナーにいち早く助けを求め、指摘し合う環境があることでタイムロスも防ぐことが出来ます。
まとめ
弊社のデザインチームはコンパクトな人数で動いているため、個々で案件を請け負うことが多いです。そのため当初は自分も早く環境に馴染み、クオリティの高いアウトプットでチームへ貢献しなければ、と自責思考で動き、結果的にうまくいかず悩むことが多かったですが、課題に感じていることを全体で共有できる場面があったおかげで、個人の課題をチーム全体の課題として捉え、解決策を探り実行していくことが出来ました。
時間がないことや、要件が厳しい状況を言い訳にせず、締切内でスピードとクオリティをコントロールしながらいかに良いものを作れるかを常に挑戦しつつ、困った時にすぐ頼れる仕組み、メンバーがいるこの環境にとても感謝しています。
また今回ご紹介した施策は、クリエティブにまつわる全ての部署やチームに応用出来る点があると思うので、読者の皆様の参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
・・・
BACKSTAGEで私たちと一緒にプロダクトを作りませんか?
私たちはテクノロジー×ファンビジネスに強いチームとして、国内No.1の格闘エンターテイメント『BreakingDown』や、日本を代表するフリースタイルラップバトル『FSL』の共同運営を筆頭に、さまざまな事業を展開しています。
現在BACKSTAGEでは、デザイナーを含めた全職種で積極的に採用活動をしています。私たちの活動に少しでもご興味をお持ちいただけましたら、お気軽にご連絡ください!
👇採用情報はこちらから
・プロダクトマネージャー
・プロダクトデザイナー
・ソフトウェアエンジニア_バックエンド
・ソフトウェアエンジニア_Webフロントエンド
・ソフトウェアエンジニア_モバイル
👇BACKSTAGEの過去記事はこちらから
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?