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【実例あり】経理業務BPOのメリット5選


はじめに

経理業務のBPOを通して得られるメリットを知っていますか?

BPOをすることで「社員の労働時間が減る?」「人件費が減る?」、と何となく知っているという方も少なくないのではと思います。

今回の記事では、実例とともに、BPOのメリット5選を紹介していきます。


BPOとは

BPOとは、「Business Process Outsourcing」のことで、企業の業務プロセスを一括して外部に委託するアウトソーシングの一種です。

(出典)


BPOのメリット5選

  1.  リソースの拡充

  2. 業務継続性の担保

  3. 人件費・固定費などのコスト削減

  4. コア業務への集中

  5. 専門知識と経験の活用


1.リソースの拡充

リソースの拡充とは?

BPO委託先の企業より特定分野(ここでは経理・簿記)のスキルを有するメンバーが新たに参画することで、
事業成長にともなう業務量の増加への対応や繁忙期の負荷軽減、専門スキルの補完が可能となります。


リソース不足に陥った企業のBPO導入事例

あるIT系企業では、急速な業績拡大により経理業務の負荷が増大していました。

その企業では経理業務を正社員2名とパート社員数名で対応しており、正社員2名で合計月100時間以上の残業が発生していました。

そこで、BPOサービスを導入し、外部のBPO企業に定型業務である請求書発行や入金チェックの業務を委託することにしました。

BPO企業は経理実務の経験とスキルを有するため、一度の引継ぎで業務を習熟することができ、迅速かつ正確に会計処理や財務報告を行うことができました。
このようにして、限られた内部リソースでも、会社の業績拡大に対応できる状況を構築しました。


2.業務継続性の担保におけるリスクの軽減

業務継続によるリスク軽減とは?

実務担当者の欠員・組織変化といった突発的な状況において、BPO委託先企業が業務を引き継ぐことで業務の継続性と品質を確保することが可能です。


社員の入れ替わりが頻発していた企業のBPO導入事例

ある企業では、経理部門のコアメンバーの退職や産休・育休などによって複数人のコアメンバーが職場におらず、業務の継続や品質の担保が課題となっていました。

そこでBPO委託先企業が、コアメンバーの実施していた定型的な業務(従業員の立替経費のチェック、支払請求書のチェックなど)を引き継ぎ、メンバーに代わって業務を遂行しました。

結果、人の入れ替わりに左右されずに業務が安定して実施されるようになりました。
また、メンバーの業務に対する心理的な負担が軽減され、休暇を取りやすくなったことで、”働きやすい職場”の実現に近づくことができたのです。


3.人件費・固定費などのコスト削減

人件費・固定費などのコスト削減とは?

BPOを実施することで、既存社員の人件費や研修費用など業務運営にかかる固定費よりも安価な金額で業務を運営することが可能になります。

※必ずしもコスト削減につながるわけではないため、前提として社内での現状把握や十分な検討が必要となります。


社内人件費を削減できたBPO導入事例

ある出版企業ではコアメンバーの複数名が単純で定型性の高い業務、通称”ノンコア業務”に従事していました(業務内容:請求書発行、入出金仕訳の起票など)。

コアメンバーは時間外での対応を余儀なくされ、それに伴って残業が増加。
企業としては残業による人件費の増加は改善すべき事象として課題意識がありました。

そこでBPOを導入し、委託先企業のメンバーによりノンコア業務を実施。
残業時間は削減され、経理部内リソース最適化に寄与することができました。


4.コア業務への集中

コア業務への集中とは

経理業務のBPO導入により、既存の内部のリソースを本業や戦略的な取り組みに転換させることが可能です。


日常業務に忙殺された経理部でのBPO導入事例

ある成長企業では、M&Aと業績拡大に伴い、従業員人数・債権債務の規模が増大し、日常の業務ボリュームも増えたため、経理部門のリソースがひっ迫していました。

経理部門はコアメンバー含めた全員が毎日2時間~3時間の残業を強いられており、
予算や実績管理といった戦略的な業務のためのリソース確保ができない状況でした。

BPOの導入により、日常業務やトランザクション処理(入出金の消込/起票等)のノンコア業務を外部の専門家に委託することで、
経理部門のコアメンバーは戦略的な業務により多くの時間とリソースを費やすことができました。


5.専門知識と経験の活用

BPO委託先企業のスタッフは、経理の実務経験や経理知識を有しており、BPO企業が有する業務運営ノウハウを元に、業務品質や業務効率性の向上が期待できます。


BPO導入で新たなテクノロジー導入に成功した事例

ある企業では経理業務のデジタル化と自動化を実施する方針を掲げていました 。

しかし、従来の経理部門ではデジタル化や自動化に関する知識や経験が限られているため、BPO企業と提携することを決めました。

BPO委託先企業の専門家チームのアドバイスと協力により、

・Excelの支払リストから振込処理業務の自動化
・電帳法に対応すべく、証憑の保管方法を”紙ベース”から”クラウドストレージにアップ”に転換(デジタル化)

の実現ができました。

これにより、企業は紙ベースのプロセスや手動作業の削減、データの正確性向上や業務効率化を実現することができました(導入内容例:クラウド会計ソフトのAPI活用、RPAの導入など)。


まとめ

BPO導入によるメリットで最も興味深いことは何だったでしょうか?
BPOには、単純な業務委託以上の付加価値があることを感じていただけたら幸いです。


「BPOのことについてもっと知りたい」「基本的なところを押さえておきたい」と思われた方はこちらの記事をご参考にしてみてください。


ただ、BPOを実際に行うことは簡単ではなく、様々な注意点があります。
以下の記事では、今回のようなメリットだけでなく、BPO導入のデメリットについてご紹介しています。


以下の記事では、BPO導入の成功事例、失敗事例をご紹介しています。


これらの記事をご覧いただくことで、よりBPOへの理解を深めていただけるかと思います。
ぜひご一読ください。


今回の記事が貴社の取り組みのご参考になりましたら幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。



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