【声劇台本】スーパージーバー (コメディ)
スーパージーバー
作者:こんこん
時間:~20分程度。
登場人物:1・1・1
爺(男):
婆(女):
泥棒(不問):
利用規約
本ページで公開されている作品の著作権をはじめとする全ての権利は、全て作者が保有いたします。無断転載、再配布、自作発言などは禁止です。
この脚本は全て無料でご使用いただけます。アドリブやアレンジはしていただいて構いませんが、過度の改変や大幅な脚色(話の筋や脈絡の変更、世界観の原型を留めていない、など)を行う場合は、事前にご報告ください。
いわゆる表劇、だれでもが視聴可能な放送や配信における使用の場合、極力だれでも見えるところに、「タイトル」「作者名」を明記してください。舞台等で御利用の際は、作者からの上演許可を取っていただくようお願いいたします。
脚本についての連絡先
XDM: @Foxxx__1
メールアドレス:foxkabotya@yahoo.co.jp
配信などで使用する際に明記してほしい事
タイトル:スーパージーバー
作者名:ミツネ
台本
(ラーメン屋から出てくる男)(自動ドアの閉まる音)
男:はあ~~~久しぶりにラーメン食ったな~~
ちょっとお高めだけど、あの店の豚骨ラーメン旨いんだよな~
(財布の中を見ながら)
男:え~っと、1、2、3、4、5、6?あれ、これ千円札か、ってことは、
残り、51000円(ごまん、いっせんえん)
はぁ(ため息)~~
まあでも、今月はギリギリしのげるか。
……今日は、あともう一軒ぐらい、空き巣やりてえな・・。
(町をブラつく男)
男:23時40分 。
辺りはポツポツと街灯に照らされてはいるが、ほとんどが暗い闇に包まれている。
ここらに住んでいるのは、年を食った爺さん婆さんばっかりだ。
つまり、空き巣をしやすい家が多い。
街灯が少ないから、防犯カメラの数も少ない。
手入れのされていない大きな木や植え込みは、死角を作り出し、周囲から中の状況を見えにくくさせる。
(ある一軒家を見つける男)
男:あ。あの家・・。
(一軒家の前で立ち止まる男)
男:前から目をつけていた、2階建ての一軒家だ。
昼夜問わず、2階の窓が開けっぱなしになっている。
・・・不用心だなあ。
だから、俺みたいな泥棒にやられるんだよ。(ニヤリ)
(家に侵入)(砂利道を進む足音)
男:大きな木が生えている庭を通り抜ける。これ裏口がありそうだな?
(裏口まで侵入)
男:ほら、やっぱり。
こういう家はたいがい、裏の勝手口のドアが開いてるんだ。バカだよなあ。
(裏口のドアを開け、土足で室内に侵入。)(ドアが開く音)
男:スマホのライトを付けてっと・・・・。ええっと? ココがキッチンで、向こうがリビングか・・。
誰もいねえなあ・・。空き家か?2階に寝室があるのか。
(スマホのライトで照らしながらガサゴソと漁る)
男:ん~・・。1階に、目ぼしい物は無し。金も無い。人も・・いない。
2階に行くか。
(階段を上がり、物色)(階段上がる音→物色する足音)
男:どの部屋も真っ暗で、人の気配がない。
外出中か? にしても、窓もドアも開けっぱなしで出るとはねえ。
まあ、ありがたく頂いていくことにするか。
(2階、寝室に侵入)
男:外から見えていたのは、寝室のここの窓か。
丁度いい。誰か来たら、この窓から逃げよう。ロープを使って、あの、庭のデカい木も使えば・・、うん。問題なさそうだな。よし。
(寝室を見回す男)
男:ええっと? 寝室には・・・お、デカいタンス。おそらく、ここには・・
(タンスをゴソゴソさぐる)
男:あった! 金だ!
クックック・・結構あるぞ? あとは~、カードと、個人情報と、、これも売れそうだな、、タンスの一番下の、底には、、んん~ヘソクリは無しか。。じゃあ2段目のココには・・
(男がタンスから物を次々に盗る)
爺:はて? 誰じゃ?お前さんは。
男:?!!?!(バッと振り向く)
(突然、窓の前に爺と婆が出現し驚く男)
男:は、、、え?!!
婆:何をそこでゴソゴソしとるんじゃあ?
男:ヒィイイイ!!!・・・幽霊?!!!
爺:ああ、幽霊じゃったかあ。
婆:(爺と一緒に)なんまんだぶ、なんまんだぶ、なんまんだぶ・・・
爺:(婆と一緒に)なんまんだぶ、なんまんだぶ、なんまんだぶ・・・
男:いや俺は幽霊じゃないわ! やめろや!!
爺:はえ、違うのかあ。
婆:ほあ~
男:え??どういうこと・・?なんで窓の前にいるんだよ?? さっきいなかったよな?!
婆:まあ、今帰ってきたからのお
男:帰ってきた・・? いや、でも1階から物音はしなかったはず・・
爺:ああ、窓から帰ってきたんじゃよお
男:・・・窓から??
婆:そうじゃあ
男:ここ、2階なんだけど??
爺:そうじゃあ
男:いや、そうじゃあじゃなくて。
え、何?マジで幽霊かよ?!
婆:(爺と一緒に)なんまんだぶ、なんまんだぶ、なんまんだぶ・・・
爺:(婆と一緒に)なんまんだぶ、なんまんだぶ、なんまんだぶ・・・
男:いやだから、拝むな!!!!
爺:ほ~ほっほっほぉ!いや、違うんじゃよお、
男:はあ?! 何が!
婆:玄関の鍵をのお、爺さんが前になくしてしもうたんじゃあ
爺:ほっほっほ! いやぁ、うっかりうっかり。
婆:それ以来、玄関は使っとらんわい。
男:・・・はあ???
爺:そうじゃあ
男:いや、そうじゃあじゃなくて。
え、どういうこと?? 家の鍵なくしたからって、窓から出入りしてんの?
婆:部屋が暗いから電気を付けようかねえ。
男:おい話聞けよ、ってか、お前ら!そこから動くな!!!!
爺:もううるさいのお、静かにせんかあ
婆:今 何時だと思っとるんじゃあ
男:黙れ!この老いぼれがぁ!! うおりゃあっ!!!(殴りかかる)
爺:はあっ(止める)
男:うっ、何・・・?!
爺:婆さんに殴りかかるとは、どういう事じゃ。
男:うぐぐ・・なんて力だ・・?!!
婆:部屋の電気、ぽちい。
(部屋が明るくなる)
男:うっ、まぶしい・・。しまった、ジジイに気を取られた・・!
婆:あらぁお前さん、土足じゃないか。
爺:本当じゃ!タンスを荒らしておったんかあ?!
男:クッ・・。バレたんなら仕方ねえなあ!!うおりゃ!!!(キック)
婆:はあっ(止める)
男:うわ?!
婆:爺さんに足蹴りするとは、見過ごせんのお! おりゃ!
男:ぅおっととと・・・・!!
はあ、、はぁ・・・? お前ら、なんでそんな力強いんだよ?!!
何者だ?!!
(爺、婆、急にポーズを取り始める)
婆:ホッ! 「何者だ?」と聞かれたらぁ
爺:ヨッ! 答えてあげよう、その問いにぃ
男:・・・なんか始まった。
婆:町の平和を守るためぇ
爺:ジジイとババアが飛んでゆくぅ
婆:その名もぉ!? (小声で)せーの、
爺:スゥパァ~~~??!!
婆:ジィバァ~~~!!!!
爺:スチャ
婆:決まったぁ・・・・。
男:・・・・・。は?
爺:見たところによると、お前さん、もしや「泥棒」じゃなあ?!
婆:ゆるせん! 勝手に土足で入りよってえ!!
男:うるせえ!裏口も窓も開けっぱなしにしてるお前らが悪いんだよ!!
爺:そんな悪者には!! ふおおおおおっ・・・!!!(力を溜める)
婆:ふおおおおおっ・・・!!!(力を溜める)
男:な、なんだ・・・!?(構える)
爺:スゥパァ、ジィバァ、びぃ~~~~~む!!!
婆:必殺、老化~~~~~~!!!
男:・・・・・・・。え、何も出てないけど?
爺:お前さんの身体は、もう、老化から免れられない!
婆:2つのビィムを、お腹に受けてしもうたのお!!
男:はあ・・・??
(と思ったら、急に腹が痛くなる男)
男:うっ、いてて・・・・いてええええええっ・・・・!!!!
なんだ、急に、腹がッ・・・キリキリする・・・。おえええ・・・っ!!なんか、吐き気も・・・うううう・・気持ち悪い・・
なんだこれぇ・・・!!
爺:それはのぉ、おも~~い、「胃もたれ」じゃあ。
男:胃もたれぇ・・?!
婆:年を取るとのお、から揚げ1つでも、胃がもたれてしまうのじゃあ。
爺:すなわち、胃の老化じゃな。まあ、ビームの効果は長くは続かぬ。2,3時間もすれば元に戻るじゃろう
男:クッ・・お前ら、マジで、、、!!!!!
爺:おお? まだやるかぁ?? スチャ
婆:もう一発、お見舞いしても良いんじゃぞぉ?? スチャ
男:クウウゥゥ、、マジで・・・・マジで!!何なんだよおおおおお~~!クソオオオ!(ドアから出ていく)
爺:ほお。出ていきよったわい。
婆:あの男、自分のカバンも忘れていきよった。あ~っはっははは!
爺:なんとうっかりした男よ! ほ~っほほほほ!!
婆:タンスは荒れたが、何も盗まれなくて済んだようじゃな、爺さん。
爺:そうじゃな、婆さん。不幸中の幸いとはこの事よ。
(爺、婆、急にポーズを取り始める)
婆:ホッ! 事件これにて、一件落着ぅ!
爺:ヨッ! 町の平和が、保たれたぁ!
婆:今日も今日とて、笑顔溢れるぅ
爺:明日は明日の、風が吹くぅ
(爺と婆、2人の笑い声で幕が下りる)
婆:あーっはっはっはぁ!!は~っはっはっはぁ!
爺:ほぉーっほっほっほぉ!!ほ~ほっほっほぉ!!
おわり
台本についてのお知らせ
#れーぬさろん 台本募集企画 の作品として参加します。
テーマ「腹痛×泥棒」
ジャンル「コメディ」
先日、台本募集企画でスーパージーバーが採用されました! 効果音&BGM付きで生放送されました。(動画再生時間1:13:01頃から)
https://www.youtube.com/live/A5Q1_PLHGSA?si=sKD1S6j-2VJLIYWp