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年が明けても

年が明ける。

去年はみんなで集まってワイワイやっていたから、

年を開ける瞬間なんて一瞬だと思っていた。

でも今年はみんな結婚したり、恋人と過ごすらしく

恋人のいないぼくは一人ワンルームで年を越すことになった。

そういえば生まれてから今まで、一人で年を越した事がなかった。

必ず誰かそばにいて、くだらない話をしたりしながら過ごしてきたので、年が明ける瞬間は楽しいものだと思っていた。

だけどこうしてひとりになってみると、ワクワクすることもなく、

年末の特番を見てただ0時になるのを待っているだけ。

「あんたも大人になりなよ、良い人見つけなよ」

そういって出て行った彼女の忘れ物が目に入った。

一人で年を越したよ。

これでまた一つ大人になれたかな?

大人になればまたあなたは帰ってきてくれるのでしょうか?

そんなことを考えながらあなたの嫌いだったタバコに火を付ける。


年が明けても変化はないし、

明日もいつもと同じ繰り返し。

何かあったところで話す相手もいなければ、

喧嘩をするような相手もいない。


二人でいたときには狭く感じたワンルームも、

今となっては広く感じる。

”今年もお世話になりました、来年もよろしく”

もう会うことはない彼女にLINEを送っていると年が明けた。

大人になるってどういうことなんだろう?

それの答えを新年は探していくことにするよ。

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みやけ たくや【Takuya's Writing Space】
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