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誠鏡徒革命
最近、日本酒にハマっている。
ワインが大好きで、これまではどこ行ってもワインばっかり飲んでいたが、普段飲みで手が出せる価格ではなくなってきた。庶民はつらいよ。
その点日本酒は偉い。1000円前後の本醸造酒でも普段飲みで大満足できるし、週末にはちょっと贅沢して1500円くらいの吟醸酒飲むのもアリ。2000円でめちゃ美味なシロモノをいただけてしまうし、4000円出せば感涙モノの逸品が楽しめる。優秀すぎる。
すぐ近所に老舗の酒屋さんがあって、ずっと気になってはいたのだけど、怖くて入れなかった。
そこがインスタを始めて、なんだか距離がぐっと近くなった気がしてきたので、勇気を出して入店してみた。優しい店主さんが丁寧にあれこれ教えてくれた。あったけぇ。あったけぇ対応。
「普段辛口をよくお飲みなら」と、おすすめされた一本。
広島県竹原市の中尾醸造「誠鏡」というお酒。
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「夏の食中酒」がコンセプト。夏らしい爽やかなラベルが良い。こういうって大事だよね。購買欲がバリバリ刺激される。キリン「晴れ風」もデザインの勝利だと思う。
そしてこやつ、ただの辛口ではない。キレも良いんだけど、口に含んだ瞬間ふわっと広がる旨味が心地よい。
これが気に入ったので、後日「誠鏡めっちゃ美味しかったです〜」と酒屋さんに報告しに行くと、「実はいま、こういうのも入ってまして…」と、「もっとヤバいのあるよ」的な感じで誠鏡のまた別の一本を紹介してくれた。即買った。
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シュッとしててカッコいい。
K1801というのは使用酵母(協会1801号酵母)のことらしく、華やかな香りの出る酵母なのだそうだ。
たしかに香り高いけど、どぎつさはない。お上品な感じ。
夏酒よりも広がる旨味を感じたのだけど、驚くべき飲みやすさ。すごいぞこれ。
上等な仕立てのスーツをバチッとキメてて高貴そうなんだけど、めっちゃ話しやすくて親しみ深く、綺麗に飲んで颯爽と帰っていくイケオジなイメージ。ハット被ってる。良すぎか。
誠鏡ブランドは竹原で作られる雄町米にこだわり続けているらしい。酒米のこと、あまり知らなかったんだけど、雄町は山田錦や五百万石のルーツなんだな。
酒米の特徴、飲み慣れてる人ならわかるもんなんですかね。「この円み、余韻、複雑さ、バランス感、素晴らしい雄町ですね」みたいに。
チリワインを品種別で飲み比べるとそれぞれの違いがよくわかったのだけど、酒米もそういう飲み比べ体験できればおもしろそう。いい感じのイベントないかアンテナを研ぎ澄ましておきませう。