【MTG:パイオニア】ボロス追放のカード採用
最近MOでボロス追放(ボロス果敢)のデッキをよく見ます。対戦した結果すべて蹂躙されたので、分析がしたいところです。
https://www.mtggoldfish.com/metagame/pioneer/full#paper
ただ、現在mtggoldfishではそのカテゴリを作っていないため、どのようなカードがどれくらい採用されているか、などが情報としてありません。
そこで6/20-8/5ごろのデータをもとにどのようなカードがされているか、を分析して掲載することにしました。
ただし、少し自作の解析ツールに怪しいところがあるので数値の正確性が少しアレなところもありそうです。そのため参考程度に見てください。
(具体的にはメインとサイドに両方同じ名前のカードが入っている場合、そのカードの集計が少し怪しいのですが、今回それに該当しそうなのは《スカルドの決戦》くらいなので、内容の大部分は問題ないと思われます。)
今回《復興の領事、ピア・ナラー》を採用しているデッキを問答無用でボロス追放と判断しました。全72デッキあります。データは以下の公式から持ってきました。
https://www.mtgo.com/en/mtgo/decklists
メインボード
土地(19-20枚)
基本4種。左2つに関してはほぼ4積み。Inspiring Vantageは4積みと3積みに分かれており、小道は半数近くが2枚採用。1採用や0採用もいました。残りは《山》で埋めるのが基本
3種のこれらを採用しているのもありましたがごく少数です。《バグベアの居住地》ですら72人中5人ほど。したがって大体のデッキにはミシュラや魂力土地などの飛び道具は存在しないと思っていいと思われます。おそらくですが、《岩への繋ぎ止め》の関係で《山》が優先されてます。
クリーチャー(19-20枚)
クリーチャー(とそれに準ずるもの)で上記4つはほぼレギュラー。当然ほとんどのカードは4積みされていました。ただ《熊野と渇苛斬の対峙》は外れているものも約10%ほど。
この《砕骨の巨人》と《遁走する蒸気族》の採用は分かれています。最初にChallengeで勝ったときは《砕骨の巨人》だったのが、最近は《遁走する蒸気族》採用がのし上がってきている、という形に見えます。《遁走する蒸気族》採用型と対戦しましたが、カウンターを取り除くことで、マナを生み出し、スペルをどんどんチェインしていきやすくなります。そのためこれが場にある状態で《スカルドの決戦》の2章3章や《復興の領事、ピア・ナラー》があると、サイズやトークンの数を稼ぐことができます。
参考までに巨人と遁走の採用枚数です。
《砕骨の巨人》 《遁走する蒸気族》
4枚採用:40 12
3枚採用:15 0
2枚採用:2 1
1枚採用:0 0
0枚採用:15 59
上記は使っている人もいるよ、という点で紹介。一応左上が8枚くらい採用です。ほとんど無視できます。
除去(8-10枚)
除去の固定枠は《岩への繋ぎ止め》と《火遊び》。どのデッキにもどちらもほぼ4枚採用されています。したがって除去は基本8枚くらい、そのうちタフ3以上のものを処理できるのは4枚しかない、というのは把握したほうがよいでしょう。
一応これらが入っているバリエーションもありましたが、ほとんど採用はありません。(一番多い《灼熱の衝動》で72デッキ中6個程度)。この辺りはお試しといったところでしょうか。
ドロー(11-12枚)
これらはほとんどが4枚採用。《スカルドの決戦》だけはサイドに1枚、メイン3枚の構成も見受けられます。
この2つを採用しているデッキもありましたが、あまりありませんでした。どちらも相性よさそうですが。。。
メインボードサンプルデッキ
というわけで大体の傾向がつかめたでしょうか?
主な分岐点は《砕骨の巨人》採用しているか?《遁走する蒸気族》採用しているか?が焦点になりそうです。ほかはほとんど構成に変化はなさそう。
砕骨の巨人型、スカルドの決戦3枚
https://www.mtgo.com//en/mtgo/decklist/pioneer-last-chance-2023-07-0412562386
遁走型、スカルドの決戦4枚
https://www.mtgo.com//en/mtgo/decklist/pioneer-challenge-2023-07-2312568080
サイドボード
かなり多岐にわたるので、1割以下のごく少数しか採用されていないものは割愛します。
多数派は以下のようです。
相棒:1
引き裂く流弾:2-3
安らかなる眠り:2
コバカーンへの侵攻:2-3
高山の月:2
ここに除去を2枚、置物破壊を2枚、その他2枚、といった感じになります。
相棒
全てのデッキで採用。現状この相棒はラクドスサクリファイスや異形化、新生化など様々なデッキで使われているので1ゲーム目のデッキ判断には使えません。
クリーチャー除去
引き裂く流弾:
2枚が約60%、3枚採用が約30%。1枚も採用していないのは1デッキのみ。パルヘリオンか白単人間相手に採用とおもわます祭殿壊し:
3分の1のデッキで2枚採用。50%は採用せず。マナクリを処す用?裁きの一撃:
2点火力じゃ届かない除去必須の生物に。おそらく《黙示録、シェオルドレッド》や《偉大なる統一者、アトラクサ》などのライフゲインが発生するものに対しては確実に除去をしたいので《岩へのつなぎ止め》4枚に加えてサイドインすると思います。半数が1枚採用、半数が採用なし。個人的には《邪悪を打ち砕く》のほうがよさそうに見えますが、タフネス3のカード、結構多いんですかね?《墓地の侵入者》《砕骨の巨人》とか?《無謀な嵐探し》はこれでは自身のパンプ能力を自分に使ってくれない限り倒せません。パワーが2のため。石の静寂:
主に緑単信心用。追放が重要ならこちら。2割くらいが2枚採用。
置物破壊
25%のデッキが1枚採用。今のパイオニア、アーティファクトもエンチャントも破壊したいケースは少なそうな気がする(グルール機体かラクドスサクリファイスくらい?)ので、以下の置物破壊+クリーチャー除去でいい気がします。
置物破壊+クリーチャー除去
邪悪を打ち砕く:
半数が1枚採用、半数は採用せず。便利枠なのでこんなものかと思います。ポータブルホール:
2枚採用が5デッキ、3枚採用が5デッキ。全体の1割くらいが採用している計算。緑信心や白単人間、ラクドスサクリファイスのクリーチャーや《魔女のかまど》を除去したいとき用?削剥:
2枚採用が5デッキ,1枚採用が4デッキ。1割くらいが採用している計算。グルール機体やパルヘリオン、ラクドスサクリファイスには使えそうです。
墓地対策
安らかなる眠り:
7割が2枚採用。3割は使用せず。白があるなら安定の墓地対策トーモッドの墓所:
1割が2枚採用。使い切りという点では不便ですが、果敢が誘発しやすい、という点ではこちらに軍配があがりそうです。
その他の妨害
高山の月:
2枚採用が9割近く。モダンでは見ますが、パイオニアでは久々に見ました。ロータス対策。《減衰球》をなぜとらないのだろうと思ったのですが、スペルを打つたびに課税する《減衰球》の2番目の能力が、このデッキと相性が悪いからですね。このカード、ロータス対策にはあまりならない(色マナが自由にでるので母聖樹を持ってきたり、これで割るのに苦労しない)のでロータスは少しきつそう。傑士の神、レーディン:
5割近くが2枚採用。青白コン、奇怪な具現などに強く、裏面はラクドスサクリファイスにクリティカル。裏面の対象をとるときの課税はラクドスミッドレンジにも刺さります。沈黙:
1割が2枚採用。これも青白コンや奇怪な具現、ロータスコンボなどの重いスペルや緑信心などインスタントタイミングで動けないものに効きます。ゴバカーンへの侵攻:
9割が2枚採用、1割が3枚採用。相手の妨害札に対する妨害がメイン。
考えられる対策
この辺りはマジック得意じゃないので適当に羅列します。
クリーチャーを止める
クリーチャーは20枚くらいあるので、これらを止める、というのが1つの解決策に見えます。ただドローがかなり多いので単なるアグロとは息切れがしづらいというのが難しいところです。
ドローを止める
衝撃的ドローのみをかたっぱしから打ち消す、というのはあるのかもしれません。
1ターンに複数回唱えるのを防ぐ
今回初めて気づいた対策。《減衰球》をとらない、ということはこの1ターンに大量に動けるところを阻害されるとキツイ、ということでしょう。
持っている人は《減衰球》はポイントなのかもしれません。やったことないので本当に効くのかわかりませんが… また《削剥》《ポータブルホール》《摩耗/損耗》などがあることもお忘れなく。