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【おくちゃん】福岡カタリバCamp振り返りレポート
2022年9月10,11日にかぐめよし少年自然の家にて「福岡カタリバCamp」が開催されました。
イベントという形ではありますが、キャストがより自己理解を深め対話ができるような時間となりました。この記事では、初めて企画運営をした「おくちゃん」に、企画段階から当日の運営までを振り返ってもらいました。
企画の難しさや学び、その中で見えてくるやりがいや楽しさをみなさんにお届けします!
①キャンプ当日までのはなし
今回のキャンプは企画チームとして誘われる形で参加しました。
不安もありましたが「あくまでイベントであって気負うような企画じゃないよ」と聞き、軽いお手伝いのつもりで承諾しました。
最初はキャンプを行う目的はなんなのか、参加者にどうなってもらいたいのか、などを一緒に企画をするともしさんが聞き手となり、僕が話していく形で進めていきました。
ミーティングは順調に進んでいきました。
ですが問題がありました。
場所や日程は決まったものの、具体的な内容が全く決まっていませんでした。
風呂敷を広げすぎたあやふやな状態のまま当日まで2週間を切っていました。
けれど、この時はまだ「ワークショップの内容決めるだけだし、まあなんとかなるでしょ」と思っていました。
一週間前になってようやく焦り始めました。
毎日のようにミーティングをし、色んな人達に手伝ってもらわなければ間に合わない状況になっていました。
企画の軸が決まってからも実際に何をしてどのように進めるかを考えなければいけません。
これが重労働で、経験がないからどの案が最適かわからない。
ペース配分もわからず、結局前日の午前3時半ごろまで作業をしていました。
それでもまだ準備が足りなかったです。
②キャンプ当日の話
〈1日目〉
当日、僕は寝坊しました。
ともしさんの電話で起きたのが集合時間の10分後。
最初が大事だと言われていたのに、失敗したと思いました。
到着した後も、企画者として率先して準備をしなければならないのに気づいて動くことができませんでした。
はじめの挨拶では、ワークショップのことで頭がいっぱいで、十分な準備ができていなかったため、自分の担当の話もまとめられず、うまく話すことができませんでした。
正直、企画運営を舐めていました。
夕食は野外炊飯。
火おこしから始めたカレー作りは息抜きにも楽しくできました。
飯盒炊飯には失敗してしまいましたが、「夏っぽいこと」ができる企画にしたいとも思っていたので、それを実行できたように思います。
お風呂を終えて、夜のワークショップ の時間。
ここでは生のサンプリングを参加者に聞いてもらい、自分の話をしてみてもいいかなと思えるような雰囲気を作り、深い対話をしてほしいと目的で行いました。
僕自身、これまでサンプリングを聞く機会はあまりありませんでしたが、共感するところがあって「みんなと話してみたい」という気持ちになりました。
サンプリングを聞いた後は焚き火を囲んで対話の時間。
みんながリラックスしてサンプリングの感想から自分自身のことをペアで話していきました。
僕も心地よい時間を過ごすことができました。
その後も、みんなで部屋に集まって問いカード(進路に悩む人用のテーマが書いてあるカードセット)を使って対話をしました。
みんなとの心の距離が近づいたような気がしました。
〈2日目〉
2日目は大学生同士のカタリ場からスタートしました。
普段高校生に行うカタリ場を普段から関わりのある大学生同士がするという時間で、普段だったらしにくい話もあったのではないかと思います。
しかし、昨晩深く対話をする時間があったためか、カタリ場の時間でより深い対話が出来たのではないかと思います。
また、前日の火おこしで時間が押してしまい実施できなかった「自分史を書く」ワークショップも行いました。
自分史は過去の経験から自分の価値判断の軸を見つけてほしいという意図で実施しました。
午後は価値観カードを使ったワークショップでした。
自分史(過去)から、今の価値観(現在、未来)に繋げるという意図のもと行いました。
黙々と1人で考えてもらいながら、参加者のみんなが、どんな価値観を大事にしているのかを考えてもらいました。
ギリギリの準備となったため、説明が十分でなく、分かりにくい説明となってしまったのが僕の中での反省ポイントでした。
しかし、自己分析に時間をかけたおかげか、これまでの自分史や価値観カードのワークショップの流れを通して、キャンプ開始時に考えた「このキャンプで持って帰りたいもの」の答えにたどり着いてくれた参加者もいました。
僕たちが参加者に届けたいと思っていたものが届いた気がしてとても感動しました。
企画のやりがいをここで強く感じました。
その後、バタバタと撤収作業をし、ピープラスの事務所に戻って解散した後も21時くらいまで名残惜しそうにみんなで話していました。
③感想・学び
まず一番に人に頼ることの大事さを痛感しました。
ガントチャート(スケジュール管理できるTODOリストのようなもの)を作ったものの、キャンプの内容を深めるにはどうしても企画の経験者の助けがなければ不可能でした。
それなのに自分の中でどうにかしようと思いすぎていた気がしています。
企画の難しさも実感しました。
限られた時間と予算。
参加者が求めているものは何なのか。
この企画が参加者に「本当に」メリットがあると言い切れる判断基準は?
それがわからない中考え続け、案を出し続けるのはしんどいものがありました。
反省点としては、もう少し早く準備をするべきだったこと、実施したものの参加者にとって意味のあるワークショップになったのか分からないことです。
今回の企画は考えてもらうことがメインでした。
そのため僕も考えすぎて先に進まない企画になっていたように感じます。
後から思うと、考える前に行動し、先に進めることも大事だったのではないかとも思います。
ただ、企画チームや参加者のみんなと対話をし続けたことは僕にとってはとても心地が良く、実りのある時間でした。
最後に、今回の企画に誘ってくださったともしさん、そして参加者の皆さん、本当にありがとうございました!