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【けいくん】初サンプ振り返りレポート

2022年11月17日にカタリ場が開催されました。
今回のカタリ場では、3名のキャストがサンプリングデビューをしました。
この記事では、初めてサンプリングを作成してくれた「けいくん」が、サンプリングの作成~現場当日に高校生の前で話すまでを振り返っています。

自身の半生をしっかり振り返ってサンプリングを作成し、先輩の話として15分間で自身の経験を高校生達に直接語ることの難しさや学び、その中で見えてくるやりがいや楽しさを皆さんにお届けします!

①作りはじめたキッカケ

『自分の思いを伝えるって凄いことだよな〜』
そう思いながら過去のサンプリングをしている先輩の動画を見返していた。
憧れは抱いていたが、いざ自分がやるとなると勇気はなかった。
しかし、これまでにキャストとして11現場、コアとして1現場参加していた自分は、『そろそろサンプリングもやってみようかな〜』と考えた。
そんな理由で私はサンプリングを作ることにした。

②作る中での葛藤や考えたこと

いざ、サンプリングを作るとなると、たくさんの準備が必要となる。
まず初めに自分のサンプリングのフォロー者から渡されたのは、人生グラフだった。
生まれた時から今までの事柄を折れ線グラフで表す。
『この時は楽しかったな〜』
『こんなこともあったよな〜』
と思い出しながら事柄を書き、点を打っていく。
紙の最後にそれらを線で結ぶ。
うん、面白い。
自分の人生が人目でよくわかる。
自分のグラフを簡単に表すと、「山あり谷あり」。それにつきる。

それをフォロー者に見せると、次は一つ一つの事柄について話していく。
「何でここで上がったの?」「この時はどんな気持ち?」何だか事情聴取されてるみたいだった。
それを元にして次に絵コンテと呼ばれる作業にうつった。
出来事や、その時の感情を簡略的に書いていく。
1枚の絵コンテシートには20個の枠があるのだが、21年も生きているとすぐ埋まる。
結果、絵コンテシートは7枚、約140枠になった。

そこから大変なのが削る作業である。
自分が伝えたいことは何なのか。1番のネックは何なのか。とても難しかった。
人間関係にネックを感じているのは分かったものの、その時のことを思い出すとなるとすごく辛くなる。
トラウマのように蘇る。
美化したくなる。
でもそれだと自分の伝えたいことは伝わらない。
試行錯誤しながら削ったり増やしたりした。
結果、約30枠までにまとまった。
大変な作業だった。

ミニサンプの作業に入った時、OGのはっしゅさんと話すことが多くなった。
はっしゅさんはサンプリングの先輩で、自分がサンプリングの動画を見返していたときに1番よく見ていて、憧れを抱いた先輩だった。
ミニサンプを書く中で感情が上手く出せなかったり、ごちゃごちゃしている時にアドバイスをくれたり、自分の話をよく聞いてくれた。
すごくうれしかった。
そうしていくうちに自分の伝えたい事や感情がまとまってきた。
あとはそれを所定の時間内に感情をのせてつつ話すだけ。
前日まで上手くまとまらず、苦労した。
折尾ハウス(事務所)に泊まり、練習に練習を重ね、上手くいったと思ったのは当日の朝であった。

③当日話してみて…

ついにサンプリングをする日を迎えた。
緊張と不安が入り交じる中、学校に着いた。
キャストが直前のワークをしている時にサンプ者は自分のサンプリングの練習をした。
思うように声が出ず、ネックな場面を話す時には声が詰まった。
それでも周りでは先輩方らは練習に練習を重ねている。
あっという間に時間は過ぎ、高校生の元へ向かった。

PMが今回のサンプ者を呼ぶ。
自分は5人中の4番目に呼ばれることになっていた。
続々と前の人達が呼ばれる中、自分の心臓の鼓動は大きくなっていった。
ついに私が呼ばれた時、思わず叫んだ。
「はーい、けいくんです!よろしくお願いしまーす!!!」
自分の声が体育館中に響いた気がした。

1回目の合図がされた時、自分の周りには57人もの生徒がいた。
緊張もあるかもしれないが、先程叫んだからか、声が少し枯れていた。
でも自分の思いを伝えたくて必死だった。
山場になるとトーンを上げ、谷になるとトーンを下げつつ、感情を込めた。
14分50秒。
自分の伝えたいことを伝えられた。
拍手も貰えた。
涙している生徒もいた。
伝わっている感じがして嬉しかった。そして2回目。1回目より減ったが、それでも33人の生徒が聞きに来てくれた。
1回目のこともあってか、自信を持って伝えられた時間だった。
反応してくれる生徒も増えてきた。
そして最後のグループ。
1,2回目をしたからもう3回目もあとはやり遂げるだけだった。
3回目は32人だったが、最後ということもあって熱がさらに入っていた。
話し終わってから1人1人の顔を見ると涙が出そうだった。
こんなにも自分の話を聞いてくれるんだという気持ちや開放感が生まれたからだった。
最後のまとめの時間、聞きにくれていた1人の生徒と個別で話すことが出来た。
その生徒は「私もけいくんと同じ体験をしてきました。私だけじゃなかったんだってすごく安心感がありました。」と打ち明けてくれた。
打ち明けてくれたことも嬉しかったし、自分の伝えたいことが伝わっていたことも嬉しかった。
あっという間にカタリバの時間は過ぎ、無事に自分のサンプを終えることが出来た。

今回、サンプ者として高校生の心に寄り添うことが出来て嬉しかった。
自分でも満足していたが、終わってからキャストにも
「是非けいくんの話聞いてみたいです!」
というお声掛けも頂けて、今までの自分に自信がついた。


直前に練習をする様子



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