国産リッケンバッカーベースコピーモデルをド素人が直してみる(Greco RB1000)
※注意:この記事の内容はプロのリペアマン・リペア知識のある方からすると見てられないひどい内容になると思います(素人の浅知恵だと思ってご覧ください)
はじめに
本ベースは父が中高生の頃に友人から買ったとのことで、年代的にもピックアップやロッドカバーの特徴から見てもGrecoのRB1000で間違いないと思われる。(この時代のものはシリアルナンバーが付いていないとか)
74年のカタログ(5ページ目)と見比べても一致している。
フィンガーレストとリアピックアップカバーは欠品。
故障箇所
以下がRB1000の故障箇所や手直しが必要な箇所である。
・リアピックアップが音を拾わない
・トグルスイッチ及びボリューム・トーンを動かすと音のガリがある
・ブリッジが経年劣化で上に持ち上がっている
・トラスロッドでは直らないほどのネックの反り
・最初の所有者によるネジ山・ネジ穴の破壊
特に前所有者の改造によりネジ山が潰れて回せなかったり、謎にネジ穴を増やして穴だらけになっているというのは修理する上でかなりキツい点だった。(何てことしてくれたんだ・・・)
リアピックアップの修理
まずリアPUについて。リアは元々ギブソンEBタイプのミニハムバッカ―風PUが取り付けられていた。(オークションサイトからの引用だが、リアルなのは見た目だけで中身はフロントもリアもシングルコイルとのこと)
結論から言うとリアPUは断線して壊れていた。(プロのリペアマン判断) そのためリアは新しいものに交換する必要が・・・。調べた結果、SEYMOUR DUNCANのSRB-1b(ハムバッカー)に交換することにした。(リッケンバッカーと明記されてると謎の安心感があったので)
偶々、近所のハードオフで未開封の新古品を8,000円ほどで発見したので購入。PU固定用のパネルがあるせいでそのままだと入らない。(そもそも本物のリッケンを想定して作られている)
あまりおすすめできないやり方だが画像の赤く囲った部分を切り落とした。PUの高さ調整ができなくなるのは承知していたが、楽器本体のザグリを広げるのとPUを買い直すには面倒だったので切ってしまった。これにはリペアマンの方も「テープで貼って固定するしかないねえ・・・」と半ば呆れ状態。やってしまったことは仕方ないので気にせず作業を続行する。
配線は4線シールド線タイプ(黒・白・赤・緑・アミ線)なのでこちらの説明を参考に。
トグルスイッチ、ボリューム・トーンの修理
トグルスイッチ、ボリューム・トーンはガリがある状態だった。トグルスイッチはこちらに交換。
次にボリュームとトーンのポットの交換をする。元々の配線はこちら。
本音を言うと全てオリジナルと同じ規格のポットに交換したかったが、ボリュームの1MΩ Bカーブタイプのポットは見つからなかったのでそのままに。(おそらくあまり出回っていない)
トーンのポットはSCUDなどの定番物に交換。
ついでにコンデンサーも交換(0.023μF)、配線はお店の方におすすめされたこちらを使用。
ブリッジの修理
ブリッジは約50年という年月による劣化なのか、ブリッジ自体が曲がって上に持ち上がってる。
HIP SHOT 5RK400C Brassを取付けてみたが、弦高が下がり過ぎて弦がリアPUカバーやネックに触れてしまった。ブリッジ側の弦高調整で高さを最大にしてたが改善されず・・・(今考えればナットとかも交換すればいけたのか・・・?)
ということでHIP SHOTは合わなかったため、元のブリッジとデザインの同じこちらのブリッジを取り付けることにした。(HIP SHOTはヤフオク行)
インターネットのレビュー・評価が見つからず、詳細のよくわからないショップだったので躊躇いつつも購入。(実際はレターパックで爆速で届いた&商品自体も悪くなかったのでよかった)
結果として一応ハマるにはハマった。
ただ前所有者がブリッジ固定ネジ穴を何度も開け直したのか穴が無駄に増やされていた。苦戦していたらネジを逝かせる結果に・・・(折れた)
1弦側ネジ穴と弦高調整裏の中央ネジ穴はネジが取り付けられず。 そのためブリッジ自体の固定が甘いし、若干横にズレているので修理できたとは言い難い。
ネックの修理
最後にネックの反り直しを試みた。見た感じは順反りしていて弦高はかなり高くなっていた。ハイポジションは非常に押さえづらい。ネックに関しては荒業だがこちらの方法を参考にした。
ホームセンターでアルミ角材とクランプ×3を購入し決行。3~4日ほど置いた後、ロッドを締めたことで少し弦高は下がり弾きやすくなったように感じる。(それでも12フレットは弦高4mmあるが)
終わりに
素人の浅知恵修理でも多少改善は見られたが、やはり完全に直すというのは厳しい。修理費も高額になってしまったので、大人しくリペアに出すか、新品のベースを購入した方が賢い判断だろう。(正直新品の方が扱いやすいはず) ただ今回のリペアによって、素人修理の自戒とネット上で乏しいRB1000に関する情報(スペックなど)の発信に繋がったので収穫はあったと考えている。ありがとうグリッケン君。
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