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見出しレビュー "Theory of solution-focused practice / 解決志向実践の理論"

Theory of Solution-Focused Practice: Version 2020 (English Edition)

こちらの本の見出しレビューです。Kindle版が買えるようになりました!とりあえず目次だけで、いずれ中身も少しは加えたいと思います。

I. 実践:文脈になること

I. Practice: Being in context

・人は気づかずとも常に実践をしている
・文脈とは、個々の実践を他と識別するもの
・解決志向実践を含めて、すべての実践は、どこかで、特定の時間に、直接もしくは想像上の誰かと何かとの関係性の中で起こる。それを、「文脈になること」と表現している
・「よくなる」という言葉の意味は、使われる文脈によって異なる。そしてその意味は、過去の経験ではなく、未来の希望についての対話により変化する
・(専門家の実践だけでなく)一般の人々もまた、文脈を作り、変化させる
文脈は関係性や役割も定義する。文脈によって人々の行動も異なる
社会的な相互作用の文脈は、個人の振り返りによって条件づけられる。また、逆もしかり。つまり、意味は、言葉や行為が生じ、解釈される文脈から切り離すことはできない
・解決志向の活動の元祖の文脈はセラピーであり、「会話による癒し」とラベル付けられる。そこに、新しい文脈「解決像の構築」を持ち込んだのが解決志向。解決志向の実践では、クライアントの能力、主体性、過去の成功が強調される。どうすれば、クライアントが自分の資源や強みを生かして、人生をよりよくするための最善の変化を引き起こすことができるかということに関するインタラクションに焦点が置かれる。この理論は、解決志向実践においていかに変化が起こるか、このような変化をクライアントが実生活の中に生じさせることをいかにサポートするかに関することになる
・コーチングや教育、組織開発などの文脈では、使われる言葉は違うが、広い目で見れば、解決志向実践が活用でき、価値を提供する
・解決志向実践の定義は、「クライアントが望む変化のために、実践家から、クライアントの資源、スキル、強み、未来への望み、環境との相互作用に基づく、サポートを得ること」
・クライアントの視点からすると、自己、他者、未来に対して、新しい指向を形成し適用することを意味する。これはつまり、クライアントの変化をいかにサポートするかの理論である
・どのような説明も人生を完全に正当化することはできない。実践が人生のオープンスペースを作り、与えられた意味の文脈を作り、継続的な相互関係のあるプロセスであるため、必然的に空間と時間を超えて変化し、進化していく

II. 説明:なぜ解決志向か?

II. Explanation: Why be solution-focused?

・解決志向実践を選ぶ理由は、その記述(内容)、臨床研究の結果、社会的受容、個人のスタイルのみに基づくのではなく、厳格な理由、特定の前提、価値に基づくもの
・解決志向実践の選択は、理論的な理由と、倫理的な選択の両方に基づく

意味を変える

Changing meaning

・言葉の使用は対話の必要不可欠な要素であり、言葉の哲学が、実践が人の助けになることを決定づける理由となる
・したがって、意味を理解し、説明することは非常に重要で、これには、知覚、感情、思考、意図に納得することも含まれる

・Meaningful sentences make a conceptual map of the world
・意味のある文章が、世界の概念地図を作る

・Ludwing Wittgensteinと社会構築主義哲学は、言語と現実と呼ばれるものの関係を概念化する上で、重要なインスピレーションの源泉となっている
・人間の経験は単に与えられたものではなく、概念的な地図やネットワークのようなもので、いつ、どこで、どのように他の人と関係するかによって、意味や意義が変わる
・解決志向実践という部分的に哲学的な試みは、世界を変えるための共同活動と理解することができる

・The world is uncertain
・あいまいな世界

・社会的相互作用の結果の意味を理解することには2つの意味合いがある。第一の意味合いは、社会的相互作用がどのようにルールを定義するかについてだ。文章を作ったり、新しい言葉や思考、行動を発明したりする方法は無限にあるため、言語ゲームや意味の基礎となるものは存在しないかのように見える。このような世界では、どのような判断も、合理的に否定することはできない
・重要な点は、これらの基本的な判断は経験的な調査の問題ではないということ。例えば、海の底には栓がないという確信があるが、誰もそれを証明する経験的な証拠を見つけようとはしない
・このような人生観の基本となる判断を明確にする必要はない。一般的には、人生そのものと同じように、それらはただ現れる

・Support to pursue a purose
・目的の追求をサポートする

・人は、ある問題に関連して行き詰まりを経験したり、変化を求めているにもかかわらず、その変化を起こすための方法が見つからなかったり、変化の試みが失敗に終わったりすると、通常、その問題体験を「行き詰まり」「不確か」「不快」「悩み」「自分や他人、現在の生活状況に混乱」「目標に到達できない」などと表現する
・これが2つ目の意味合いにつながる。人が助けを求めるということは、目的を達成するために何かしらの障害を経験しているということ。あるべきものがない、なりうるものがない
・行動の目的、希望、意図は、価値観と呼ばれている。問題を引き起こしているクライアントの価値観は、会話の背景にあるが、明示されないかもしれない。解決志向の実践では、それらを意識し、尊重する。問題が起こせているということは、人が、他者や世界との関係において、自分の行動を決定する能力を持っていることを意味する
・この推論は、いつくかの理論的帰結をもたらす。そしてそれは、解決志向実践が選ばれる理由と同様のようだ。Wittgensteinの考えを受けて、解決志向の実践家は、意味を因果関係の連鎖で説明する合理的で科学的な方法は存在しないと主張する。これは科学性を否定するもんではなく、科学では、意味論的なつながりを明らかにすることはできないということ。解決志向の実践家は、相互作用する人や、意味の交換を、物理的な法則、社会的・経済的な権力構造、脳、遺伝子などの因果関係によって決定されるものとは理解しない。これらについて話すことは理にかなっているが、これらが言葉の意味や、意義のある対話を規定することはない
・解決志向の実践家が真摯に受け止めている言語哲学の2つ目の主張は、個人的な認識、思考、信念、モチベーション、価値観、状態、脚本、あるいは人の行動を決定すると考えられているいかなる内的な存在や状態は、人の言葉や行動の意味を単独で決定するものではないということ。代わりに、人々の間で起こる人生の出来事に意味を生み出す "創造的相互作用(creative interaction)" に依拠する。創造的相互作用が、解決志向の変化の基礎となる

・Change as new meaning in everyday life
・毎日の生活の新しい意味としての変化

・この主張において、意味とは、人の生き方、人とのつながり方、人生の出来事や状況への対処の仕方を示すもの
・解決志向実践における対話の焦点は、人々の相互作用におかれる
・忘れ去られた、隠された、新しい、あるいはまだ考えられていない、言葉の利用方法について話すことで、人と人との共同構築が開始され、その中で、変更された、あるいは新しい意味が生成される

自己認識と方向性を変える

Changing self-perception and direction

・解決志向実践のもう一つの側面は、クライエントの人生に変化をもたらしたいという要望に応えること。このような観点から、解決志向実践は、クライアントが自分の人生の状況に満足できるように支援する社会的実践であり、クライアント中心の実践である
・解決志向の前提は、たとえどこかで行き詰まりを感じていたとしても、誰もが意味のある人生を送る能力があり、すでにそうしているということ。クライアントにはリソースがあり、能力があり、レジリエントである。言い換えると、人には主体性があり、この点において、人は、各々の人生の専門家である。
・クライアントが自分の人生の目的に照らし合わせて、自分の主体性、能力、資源を見出せるように支援することは、クライエントが自分の人生を歩み、支援を求めるきっかけとなったものを克服できるようにするための、敬意とエンパワメントを伴う、効果的な方法である。これが、人についての解決志向の概念といえる

・Building with competence and resilience
・能力とレジリエンスに頼った構築

・人がすでに自分の世界を構築しているとして、それは、ある程度有意義であったり、ある文脈で意味を感じているということで、完全に有意義であるということは意味しないだろう。そこで、実践家は、特定の名目(スキル、強み、リソースなど)について、多くの言葉で説明し、人生における自分の力と主体性を探すようクライアントに呼びかける
・クライアントが自分の感覚や意味を持って進んでいくための話をする際、クライアントは、自分の世界観(すべての文章やヒンジ)を完全に理解したり、分析したりする必要はなく、自分の人生を歩んでいけるような、実行可能なフィット感を確立するだけで十分
・クライアントの目的や世界観を尊重し、サポートすることが、解決志向実践のボトムラインとして選択されているため、クライアントは自分がどのような変化を望んでいるかを知っているし、その変化を実現するために可能な限り協力すると、信頼されている。これは、解決志向の実践家は、クライアントとの関係において、クライアントの信念、自律性、安全性、およびニーズを尊重することを前提としていることを意味している。クライアントの能力を強化するには、実践家が安全で快適な対話の場を作り、クライアントが自分の考えをうまく表現できるようにし、実践家がクライアントに対してオープンで、好奇心を持ち、敬意を払い、感謝し、率直に接することが必要。また、このためには、実践家は、クライアントやその環境に対する希望、ポジティブな感情、美徳、思いやり、愛情、コンパッション、感謝、共感などを築く必要がある
・解決志向の実践家は、クライアントが自分や他者の有用な経験、対処戦略、問題解決能力、学習経験、レジリエンス、リソース、強み、スキル、才能、成功を構築し、発展させる能力を活用する。状況によっては、逆効果または有害な行動、相互作用、認知、感情に対する代替手段を必要とする場合がある。このような状況では、クライエントは自分のレパートリーや価値観、参照枠の中で何か違うことをするように支援される

・Towards the best possible change
・最善の変化を目指して

・クライアントをさらにサポートするために、解決志向実践では、「最善の変化」という考え方を導入する
・先に述べたように、会話は相互主観的な試みとして扱われる。両者が協力し合い、結果に貢献する。そのため、必然的にプラクティショナーは、特に会話ツールで使用する前提を通して、様々な方法でクライアントに影響を与える
・つまり、SFPは一方で、ソリューショントークを促進するために、意図的に会話の全体的な方向性に影響を与えている。他方、実践家は、できるだけクライアントの世界にとどまり、その影響力を制限する
・SFPは、会話中の意図と選択に責任を持つ。既存の意味と能力を基礎とし、希望と最善の未来を探すことに重点を置くことは、クライアントの主体性の観点から重要な選択となるが、加えて、このようなコミュニケーションは、通常比較的少ない会話につながり、実践家への依存を制限する。解決策に焦点を当てた主要な前提条件と、解決策に焦点を当てた特定の会話ツールを使用することで、実践家は、クライアントの選択肢の1つとして、自分たちの世界観を提供する。

・And some professional support
・加えて、専門的なサポートを少し

・上記のような倫理的選択は、クライアントが求めている場合や状況に応じて、実践家がリフレクション(反映)を行ったり、解釈したり、アドバイスをしたりすることを禁止するものではない。解釈やアドバイスは、クライアントの世界観に合った形で、多くの可能性の中の一つとして提供される。実務家は、人々の間には相反する価値観があることを認識している

行為を変える

Changing actions

・最終的に、クライアントの意味のある人生を追求する能力を信頼しているため、SFPは未来志向であり、クライアントが行動して目的を達成するための実践的なサポートを提供する。これは、それができる程度に、クライアントの感覚が賢明なものであることを示す

・Change is sensible when the consequences are as intended
・意図した結果が得られたとき、変化は賢明であったといえる

・対話のすべては、クライアントが将来的に価値を実現するために意味のある行為をサポートするために行われる。将来、どのようにしてそれを行うかの説明がより明確で、詳細であるほど、人は何をすべきかをより良く知っており、それを行うことがより容易になる。このように、SFPはクライアントの主体性をサポートし、強化する
・希望や価値に基づく未来志向のシンプルな理由:まだ起きていないことのみが変えられる。つまり、すべての変化はこれから起きるということ
・起こったことの意味については、いつでも変えることができる。しかし、その影響は、未来に向かって生じる。変化が確認できるのは過去ではなく、未来であるということ

・Reflected and evaluated
・振り返りと評価

・未来志向は解決志向の変化の要素の2つの側面に関わる。まず、実践家は、クライアントが変化を定義し、意図した変化が実際に生じたときの意味の大きさや、伴って起こる違いについて決めるのを助ける。これにより、変化を、クライアントの価値観や人生の意味に結び付ける。クライアントが行動を起こした後は、行動が、意味のある結果につながったかどうかを振り返る。もし、意味のある結果につながったと認識していなければ、変化のプロセスを再現し、必要な側面を修正する。クライアントが、行き詰まりを感じなくなり、人生を続けていく方法を知っているという自信を示したら、共同構築を終了する

・The main assumptions, values and beliefs
・主な前提、価値、信念

・言語はSFPにおいて重要な要素。なぜなら、言語は人が自分の経験を意味づける手段となる。他者との相互作用が、言葉や文章に意味を与える。これらの記述された相互作用は、クライアントが自分自身を方向づけ、表現するための概念的な地図を作る。クライアントの言葉でクライアントの地図を探ることは、実践家の最も重要な仕事の1つ
・人は世界を探求することで世界を発見し、観察し、考え、感じ、行動することで世界を理解する。人は、自分の基準に従って、意味のある人生を選択し、生きることができる
・人は、活動的であることを尊重され、自分の言葉で意味のある人生を送りたいと思っていると想定される。このようなクライアントのユニークな人生経験は、クライアントの特別な専門性とみなされる
・SFPでは、クライアントの人生経験を協働の基盤とする
・SFPでは、クライアントの将来への希望、能力、創造性、変えたいと思っている状況に対処するための試みを探索する。人生のポジティブな側面、可能性、より良い未来に焦点を当てることは、人々をエンパワーする強力な方法である
・変化はクライアントの社会的文脈の中で起こることを前提としている。意味は他者と作られ、共有される。他者との交流の中で、望む変化に意味や意義が生まれる。そのため、多くの質問は、人間関係や目の前の環境の望ましい変化に関することとなる。クライアントをエンパワし、他者との交渉をサポートすることと、環境に適応することの両方が強調される。基本的な前提は、人は、他者との相互交流を通して、有意義な人生を創造しているということ
・SFPの実践では、人々の絵はそれぞれ異なり、必ずしも一致しないことを前提としている。クライアントの好む変化を額面通り受け取っても、他の人には合わないと思われることもある。しかし、様々な可能性についてより詳細に検討することで、ほとんどの場合、妥当な合意に至る
・不和については、話し合いで解決することもあれば、実践家が仲介を行うこともある
・SFPは独自の能力開発理論を持っていない。クライアントが変化のために必要とするならば、なんでも取り入れる。場合によっては、実践家が提案することもある
・クライアントはなぜ専門家なのに間違うのか?世界は様々な概念マップが行き交う複雑な場所で、誰でも迷子になる。時には間違った(より機能しない)概念マップを使用してしまうこともある
・「意味を変える」の節で示したように、SFPでは、問題が起こる理由や原因を概念的に説明する必要はない。その代わりに、クライアントの個人的な経験や地図、練習における相互作用の中で発展していく概念を使用する
・現実を様々な意味を持つ複雑な世界と見なす結果として、未来は交渉可能であり、変化可能なものとなる。想定されるのは、変化は常に起こるものであり、様々な方法で行うことができるということ。小さな変化や違いが大きな変化につながることはよくある。そのため、ほとんどの実践者は、具体的な状況に合わせて支援を行い、段階的に評価を行い、必要に応じて再構築する
・これらの信念、価値観、選択は、SFPが、ユニークさ、寛容さ、多元性、エンパワーメントをコア・バリューとしていることを示している

III. 記述:何が実践を解決志向たらしめるか

III. Description: What makes practice solution-focused?

・実践者は解決に焦点を当てたトピックを意図的に維持し、引き出し、増幅し、追加する
・解決志向の実践は、クライアントの世界の領域内で行われる。つまり、能力、エンパワーメント、主体性の表現や、クライアントの希望、アイディア、将来の計画に耳を傾け、それを基にして活動する
・意味を共同構築する手法の1つにグラウンディングがある。グラウンディングとは、(1)話者が情報を提供する、(2)被発話者(adressee)は、それに応答するか、理解できた点、できなかった点について伝える、(3)話者は、被話者が正しく理解できた点、理解できていない点について承諾する。被話者が理解できない、もしくは、話者の説明を受け入れられない場合、もしくは、話者が、被話者の発言を承諾しない、もしくはできない場合に、新しいグラウンディングのプロセスが始まり、これは、意味が共有されるまで続く。共有された意味は、双方の個人的な意味とは異なることもある。

解決志向実践の主なトピック

Key topics in solution-focused practice

・Respect, engagement and positivity
・尊重、関与、ポジティブさ

・クライアントの独特な性格に対する尊敬と関与は、解決志向実践のスタンスを形作る
・実践家はクライアントの発言に関心を示し、感謝する必要がある
・クライアントも同じようなスタイルで対話に参加するが、それが、対等な関係を築く。実践家は建設的で成長指向のプロセスに責任を負い、クライアントは、望む未来についての情報を提供することに責任を負う。このような関係性は、通常、楽観的な雰囲気と希望の兆候、共感、コンパッション、ケア、ユーモアの表れを生む

応答の例:
・ベストを尽くしますーケアの態度を示す
・はい。そして…ークライアントが過去の出来事について説明したとき(感謝を示す)
・そして、(その後)どうしますか?ークライアントが将来のステップについて説明したとき(興味や関与を示す)
・素晴らしい!ークライアントが進展を示したとき(感謝と是認を示す)
・あなたが~できたとき…ークライアントがすでにできていることから積み上げる(希望と励ましを示す)
・はい。想像できますー実践家が想像できる困難についてクライアントが話したとき(共感を示す)

・Preservation and use of the client's language
・クライアントの言葉の保存と使用

・クライアントは、世界を描写するために、様々な方法で、言葉を使ったり、解釈したりする。誰もがロジカルに話す必要があるということではなく、人によっては、メタファーやユーモアを使って話す。特にグループでは、このような表現の違いを尊重することが、意味の共有や違いの尊重につながる
・実践家は、言葉を使うことで、クライアントとつながる。つまり、クライアントの核心的な言葉や論理を使う。その中で、クライアントの望む変化に向けて役に立つ違いを見つけて、活用するように、クライアントを励ます。例えば、スケーリングの質問を使うなど

応答の例:
・今ではあなたの状況をどう表現しますか?ークライアントが使う特定の言葉や論理を得るための開かれた質問
・それについての例を示せますか?ークライアントが抽象的な言葉で説明した経験について、具体的な説明を得る
・彼があなたにもっと働けといったとしたら、あなたはどんなふうに返答したいですか?ー出来事について相互的な、スークエンシャルな地図を作る
・では、今あなたが説明した状況で、あなたが持っている選択肢は何ですか?ー異なる視点を探索する
・他に何が、物事がうまくいっていることを伝えるでしょう?ー望む変化についての説明を深める
・正しい方向に向けたステップは何でしょう?ー進展を測る
・すでにあなたはどれだけ遠くまで来ていますか?ー進展を測り、評価する

・Alignment with and support for the client's desired change
・クライアントの望む変化との整合性とそれに向けたサポート

・解決志向実践の活動の基本は、クライアントに寄り添い、クライアントが望む変化についての詳細な会話を促進し、その方向に向けたクライアントの知覚、感情、思考、意図、選択、行動の変化をサポートすること。実践家はその為に役に立つどのような会話も行う。それは、最初は、問題についての話かもしれない。望まないことは、変化に向けて開かれた何かとして扱われる。一般的には物事がどうしてうまくいかないのかについての話はあまりしないし、実践家はその説明に主種の理論モデルを適用したりしない
・実践家にとってサポート可能で、クライアントにとって目的や意味があって、感じられるものなら何でも変化になりえる。それは、クライアントの最近の人生の状態についての記述で、今はないけどすぐにあるとありがたいという形で表現されたものから、構築されたり、合意されたりする。クライアントの希望、期待、計画、ビジョン、夢は、何を変えるかの話のスタートポイントに適している。ベストホープや奇跡が起こって問題が問題でなくなった日のことについて話す方法は、望む変化を記述するための強力な方法。クライアントが望む未来について描写できないときにどう応答すればいいかは、解決志向実践を始めたばかりの実践家が最も困難を感じること。どうしてうまくいかないかの原因の話になり、うまくいっていないことを増幅させることになりがち。解決志向の実践家は、変化の可能性が、小さな日常生活の詳細の中に現れることを理解している。その為、一見平凡でありふれた日常生活についての説明が歓迎される。「変化が可能だという手がかりを与えてくれる兆候は何でしょうか?」という質問は、明確で実行可能な変化の描写を促す質問として有効

応答の例:
・今日の私たちのミーティングがあなたの役に立ったとしたら、どんなことからそれを知ることができそうですか?ークライアントの期待についての感覚を得て、サポートにおける信念を伝える
・どんな種類の変化をあなたは求めていますか?ーまだ変化について話していない段階の、ソリューション・トークへの招待。
・あなたが目標に到達したら、物事はどんな感じですか?ー目標としての望む変化についての描写を得つつ、目標は達成されるものだという含意を伝える
・物事がとてもうまくいったとしたら、何が今と違っていますか?ー変化の本質的な要素を得つつ、クライアントはうまくやれるという確信を示す
・奇跡が起こって、変化が実際に起こったとしたら…?ー伝統的な「ミラクル・クエスチョン」の開始バージョン。クライアントが望む変化の描写に困難を示したときに
・周りの人は、変化が起こったことにどのように気づきそうですか?ー重要な他者の視点を取り入れる
・他に何がありますか?ー描写をより豊かにする

・Offering suitable support
・最適なサポートの提供

・実践家もクライアントもそれぞれに何がサポートになって、何がならないかについての期待を持っている。両者にとって、サポートの内容とその文脈について話し、合意をすることは、対話を焦点付け、明確にし、有意義で、賢明なことだ。解決志向実践は、クライアントが理にかなった決断をすることができるという前提に基づいているので、実践家の限界を超えることや、倫理に反することがない限り、クライアントの意思を尊重する。サポートは共同構築されるもので、専門家が一方的に提供する共感ではない。それは、(1)何をするか知ること、(2)それができること、(3)実際にそれを行うこと、(4)必要な期間それを維持すること、(5)変化の環境に適応すること、である。サポートの開始のころは、すべてにおいてサポートを必要とするかもしれない。「もう何をすればいいかわかりました。そして、それを管理する自信もあります」というクライアントの言葉は、サポートの終結を表す指標となる

応答の例:
・このミーティングは、どんな風にあなたにとっての最善の手助けになりえますか?ークライアントの価値の具体的な内容をたずねる
・一緒に活動していく際、私たちが覚えておくべきことは何ですか?ークライアントに経験があり、実践家との関係性やサポートについて明確な期待があるとき
・今日は何に集中するといいでしょうか?ーサポートに制限をかけ、変化に関連した要素に焦点を絞る
・私たちの活動を終えるためには、あなたの尺度でいうと、どこにいたいですか?ーいつサポートを終えるかについての感覚を得る
・ここで止まっていいでしょうか?ークライアントが終結を示唆したとき、ときには終結を始める際に

・Drawing on the client's competence and resource activation
・クライアントの能力を引き出し、資源を活性化する

・それらは最初は隠されていたり、眠っていたりするが、変化はほとんどの場合、クライアントの能力の描画やリソースの活性化によってもたらされる。解決志向の実践家は、クライアントや関係者の有用な経験、コーピング戦略、問題解決能力、学習経験、レジリエンス、リソース、強み、スキル、才能や成功体験を構築し積み上げるために、クライアントの能力を活用する。その為、実践家は、これらについて聞き、これらについての会話を始める。すべての解決志向の質問は、クライアントのリソースや変化を前もって期待している。リソースは個人的なものの場合もあれば、公のものの場合もある。サポーティブな感情やうまくいっていること、人生の健康的な部分や幸福な部分についての会話も変化に向けたリソースとなりうる。リソースについての会話がクライアントのリソースへの気づきを促進する。クライアントの価値についての質問と返答は、特に、葛藤や変化への試みがうまくいっていないときに重要になる。なぜなら、それらは、クライアントの望む変化を指し示すからだ

応答の例:
・私は正しく理解できてますか?あなたは…ができたということですね?ークライアントの潜在的なリソースを表面化する
・これがましだったり、簡単だったりしたのはいつですか?ー過去の成功や進歩を示唆する
・以前助けになったのは何ですか?ークライアントの経験を活用する
・今だったらこれに対してどんなスキルが使えますか?ークライアントが有用なスキルを持っていることを示唆する
・あなたが使いたいオプションは何ですか?ークライアントの経験を活用する
・あなたの同僚はあなたを助けることはできますか?ーソーシャル・サポートを活性化する
・何があなたを続けさせますか?/ 何があなたを前に進めますか?ークライアントの価値や決断を利用する

・Knoticing and amplifying progress
・進歩に気づき増幅する

・クライアントの能力は進歩の兆候という形で表れる。例えば、より良い時間や普段とよりよい時間との違いについてのクライアントの話など。驚くことに、クライアントは多くの場合、望む変化ですでに起こっていることについて話すことができる。実践家はスケールなどを使って、これらを視覚化する。そして、うまくいっていることをもっとやってもらうというのが、解決志向実践での増幅プロセスだ。いくつかの進歩は潜在的である。何かがたまたまうまくいったことも進歩とみなされる。深刻な状況では、状態が悪化せずに維持すること進歩とみなされる

応答の例:
・何かいつもよりましなことは?ーミーティングの冒頭で進展について報告を求めることは、追加の進展の報告のための土台を作る
・あなたの進展スケールでいうと、今はどこですか?ー変化と関連付けて現在の位置を評価する
・あなたが今おっしゃったことは、あなたにとってどんな意味がありますか?ークライアントの評価を得て、利用する
・あなたにとっての次のステップは何ですか?ークライアントが起こす将来の変化を示唆する
・トラックに戻るために何をする必要がありますか?ー挫折からの復帰をサポートする
・他に何ができそうですか?ー何か違うことをするための新しいアイディアを得る

・Thinking and doing differently
・違う方法で考え、行動する

・変化という概念は何かを変える必要があるということを意味している。その為、(意味や選択について)違った方法で考えることや、何か違うことをすること(行動)は、会話の中で頻繁に話題になる。新しい意味は、リフレーミングの過程で、事実や会話における虚構の再構築や脱構築を行った際に生じることが多い。クライアントがうまくいっていないことをもっとやっていたことに気づいたら、クライアントが行ったことで、物事の悪化を防いだことは何かについて話すことは、有益だ。クライアントは多くの場合、それらを手柄とは考えていない。「悪化しないようにすること」は、クライアントや実務家がそれに研究するまで認識されない。もう1つの方法は、その他の許容できるもので、望む変化の目的を受け止められるような代替を探索することだ。代替は論理的に導かれたり、創造的に造られたりする。「箱から出ること」は、とても有益だ。

応答の例:
・今までと正反対のことは何ですか?ー今のところ何も助けになっていないとき
・周りの人を驚かせるのはどんなことでしょう?ー失敗を予想するような関係性があるとき
・この件について、この角度から見てみると何が起こりますか?ー新しい視点が新しい活動を生む
・新鮮なアイディアを持っている人はいませんか?ー新しい活動の可能性を利用する
・こんな感じのことはどうですか?ークライアントが検討するために何か新しいものを紹介する

・Testing the change - in life between sessions
・変化を確認する - セッション間の生活

・変化は結果が意図した目的にフィットしたときに意味を持つ。人生は驚きに満ちているので、日常生活の中で違いを実践することは、その変化が理にかなっているかどうか、クライアントが望む改善を生み出せるかどうかの重要なテストになる。
・クライアントと一緒に実験や新しい習慣を考案し、クライアントの世界の現実の中で生まれたアイデアを検証することが有効な場合もある。困難で危険な状況に直面しているクライエントにとっては、変化の安全性、適切性、実行可能性を何らかな形で確認することも重要。クライアントが、例えば実験のように変化を実践した場合、その結果が意図したとおりであったかどうかを会話することは、変化のための状況の探求に似ている。

応答の例:
・物事がよくなっていることは、どんなことからわかりますか?ークライアントが進展について話しているとき、ポジティブな変化を強調する
・進展のための次のステップは何ですか?ークライアントの変化を実生活に取り入れることをサポートする
・実験はどうでしたか?ークライアントが何か新しいことを試したとき
・もっと必要なものは何ですか?ークライアントが十分と思っていなかったとき

・Tracking and evaluating the process
・プロセスの追跡と評価

・クライアントが望む変化に焦点を当てた、サポーティブで力に満ちた会話を続けるために、会話の最初、途中、最後に継続的な評価を行う
・解決志向の実践家は、会話の中で、クライアントの言葉をできるだけ多く残し、そこから積み上げようとし、他の考えの影響を制限するように注意して、定式化(formulations)を使用したり、聞いたりする。省略するものは、クライアントの視点を念頭に置いて選択する。新しい可能性を開くために、クライアントからの要求に対する答えや補足として、新しい言葉を導入する。実務家は、クライアントの考え方に合わせて、定式化を修正する。クライアントは、自分を理解してもらうために、そして対話を誘導するために、定式化を使う。定式化には、クライアントが何を言いたいのか、何が重要なのか、何を望んでいるのか、どのように進めていくかが含まれていることが多い。解決志向の実践家は、クライアントの定式化を可能な限り使用する。
・解釈や結論をクライアントの経験に基づかせるために、特に会話の最初と最後に、関係者の視点の振り返りが行われる。このような振り返りは、変化の意味が十分明確になる前に変化を急ごうとする「解決の強要(solution forced)」を防ぐのにも役立つ。解決志向の実践家は、通常、クライアントの能力、資源、可能性について振り返る。会話の最後にクライアントが振り返りを行うことは、その時点でのクライアントの理解を示し、会話のいい締めくくりになる

応答の例:
・~ということで、私はあなたを正しく理解していますか?ー解釈をチェックする
・あなたが先に言ったことは重要そうですか?ー先のトピックについて確認し、リマインドする
・この経験はあなたにどんなことを伝えていますか?ー何か新しいものを評価する
・あなたの目標に向けて、どれだけ近づきましたか?ークライアントの進展を測る
・今日のところはここまでにしましょうか?ークライアントのプロセスについての感じを確認する
・あなたにとっての今日のまとめは何ですか?ーその日のミーティングの振り返り
・今日は何が役に立ちましたか?ーその日のミーティングを評価する
・私はあなたがどのように…をやり遂げることができたのかと感激しました!ークライアントの進展をサポートする

IV. 結論

IV. Conclusion

・最後に、私たちの共同作業が解決志向実践の理解に役立つものであり、この文書がトレーナー、実践者、およびこのアプローチの開発に関心のある他の人々にとって有用なリソースとなることを願っている。このバージョンは、私たちの共同作業の成果であり、著者に直接、あるいはワークショップや会議での発表の際に見解を提供してくれた多くの人々からの貢献でもある。
・解決志向実践の初期の頃の記録には、このアプローチを生み出すのに役立った、好奇心、共有、議論の文化が記されている。私たちは、私たちの活動が、現在このアプローチを知り、評価しているより多くの人々の間で、何らかの形でこのような文化を育むことを願っている。そのためにも、EBTAカンファレンスをはじめとする様々な場所で、アイデアやコメント、議論を交わし、さらなる進化のスパイラルを実現していこう。

アイディアの輪を拡張する

Expanding the circle of ideas

批評

Reflective reviews

・Thorana Nelson

序章
・SFの実践者であれば、私たちの考えをよく整理してくれていると思います。もしSF以外の人であれば、いくつかの混乱した、あるいはうまく定義されていない考えが含まれている。
理論
・ここに書かれているのは、プロセス理論についての非常に明確な説明であり、よく言われる概念や実践について詳細に説明されてはいない。スティーブがあれほど反対したのは後者の方だと思います。前者は、なぜそうなるのかを説明するというよりも、観察に基づいた記述的なものです(例えば、私のSFBに関する理論のひとつは、スケーリングによって人は思考を整理し、よりよい人生を思い描くことができ、それによって不安が減り、ボーエンのように思考プロセスが目標に向かって働くようになる、というものですが、SFBがどのように機能するかについては、他の人も異なる考えを持っており、スティーブは言語を超えて(ウィトゲンシュタイン)考えようともしませんでした。
コンテクストの中にいること
・システム思考(フォン・ベルタランフィ)やサイバネティクスの訓練を受けた者として、「システム」を特定の実践として考える人々に不必要なフラグを立てることなく、これらの重要な関係性のアイデアをこの作品に織り込んでいるのを見て、私は嬉しく思います。
・スティーブとインスーは、変化とは「考えること」「行うこと」を中心としたものであり、それらは再帰的な性質を持つものであるという考えをはっきりと持っていた。また、このワークでは、考えることと行うことの間の変化の再帰的な性質を強調しており、さらに、変化は、クライアントのコンテクストの他の要素と再帰的に位置しており、コンテクストがどのように変化をサポートしているか(またはサポートしていないか)に気づき、それを強調していることにも気づいていた。これは、他の人々、内在する価値観や習慣、システム上の偏見や行動などを意味します。
・クライアントは、自分の人生全体の中で、これ以上の「進歩」を制限する文脈上の要因を認識しているかもしれませんし、プラクティショナーには理解できないかもしれません。クライアントの文脈の中で、誰かが、あるいは何かが、積極的にも非積極的にもサポートしてくれない場合、クライアントが十分だと思っていた変化が、突然、不調になることがあります。これが、他の人がインタビューに参加しているかどうかにかかわらず、コンテクストを積極的に含めるべきもう一つの理由です。システム的には、これらの潜在的な「問題」や「そうだけど」は、他の人がセラピーに参加したとき、あるいは少なくともクライアントとプラクティショナーがこれらの問題や変化の潜在的な結果について話し合ったときに、より簡単に予測され、望ましい変化のために利用されます。このように、関係性のある質問が重要なのです。
・ウィトゲンシュタインの適切な考えと、それが私たちの仕事にどのように影響するかについて、非常に明確で役立つ方法で考えています。一般的に、意味についてのあなたの考えは素晴らしいものです。しかし、意味の共同構築という概念はあまり明確ではありません。それがどこまで通用するかはわかりませんが、ポスト構造主義や哲学全般に詳しくない人には混乱を招くと思います。意味は難解なものではなく、自分の頭の中だけではなく、文脈の中で作られるものだという理解を人々に広げる、これはとても重要なことだと思います。これは、重要な他者との関係において、その意味がクライアントの考えを否定したり、少なくともクライアントを混乱させたりする可能性があるという点で当てはまります。
・私は、少なくともここで述べられているような、誰もが意味のある人生を送ることができるという考えには、少し問題があると思います。すべての人間には価値と能力があると信じていますが、彼らの置かれている状況では、それが許されないこともあります。特に難民のことを考えています。自信と回復力を持って構築することができました。私の経験では、あまりにも多くのプラクティショナーが、何らかの形でクライアントの上に立っていると信じており、意図せずにクライアントの能力やリソースを否定したり、もっと良い方法があると考えたりしています。
主な前提条件
・特に、いわゆるポジティブ心理学では、ポジティブな要素や強みに焦点を当てているため、多くのプラクティショナーが自分たちはソリューションフォーカスであると信じているほどです。あなたの作品は、これが私たちの仕事の中心ではないことを明確に指摘していると思います。もし私たちがポジティブなことばかり指摘していたら、多くのリソースを見逃してしまう危険性がありますし、クライアントが話を聞いてもらえないと感じてしまうでしょう。
・適切なサポートを提供するためには、文脈や重要な他者を考慮に入れることが非常に重要だと考えています。サポートの概念は、プラクティショナーとクライアントの間で共同構築することができますが、私は、クライアントと、変化の影響を受ける重要な他者との間で共同構築すると、より効果的だと考えています。

・Alasdair J. Macdonald

・欧州ブリーフセラピー協会(EBTA)が支援する現在の研究グループには、8カ国を代表する9人の有名な実践者がいます。このうち2名はEBTAの創設メンバーです。過去の研究会では、他の主要な研究者がこのグループのメンバーでした。このプロジェクトは、EBTAのメンバーがほとんどの国際会議で多くの時間を割いて、既存のグループメンバーのスキルや、国際会議やその他の主要な会議で他のワーカーが提示したアイデアを活用しています。その結果、ここに示された文書は、世界中のソリューションフォーカスの実践に現在含まれている中心的なアイデアを明確かつ有用に説明しています。
・スティーブ・デ・シェイザーは、ウィトゲンシュタインの思想に関連する優れた思想家として、多くの学術的な哲学者たちから広く認められていました。しかし、解決策フォーカス療法を説明する試みにおいて、これほど多くの見解が存在するということは、私たちがどこかで的外れなことを言っているのかもしれません。おそらく私たちは、ソリューションフォーカスの実践を明確に表現するために必要な言説のレベルにまだ達していないのでしょう。
・解決策に焦点を当てた考え方や技術は、管理職や組織の仕事で広く使われています。これらの環境では、驚くほどの成功を収めています。職場でのソリューションフォーカスの適用に関するプロジェクトや研究調査を報告した文献はかなりあります。セラピーの世界とは異なり、これらのアプリケーションと、商業界で利用可能な他の多くの組織的ツールとの間には、ほとんど競争がないようです。
・EBTA評価リストには、1995年から17年3月11日までの研究が掲載されています。Google Scholarでは、英語と少なくとも12の言語で年間2800以上の論文が検索されます。2017年の有効な既存資料には、10件のメタアナリシス、7件のシステマティックレビュー、325件の関連アウトカム研究が含まれています。 その中には、ソリューションフォーカスアプローチの有益性を示す143件のランダム化比較試験が含まれ、92件は既存の治療法に対する有益性を示しています。100件の比較研究のうち、71件がSFTを支持した。また、9000件以上の成功率が60%を超え、平均3~6.5セッションの治療時間を必要とした効果のデータもあります。米国では、このモデルは米国連邦政府によって承認されています。米国では、SAMHSA-The National Registry of Evidence-based Programs and Practices (NREPP)により承認されている。
・ミネソタ州、ミシガン州、カリフォルニア州には、解決策に焦点を当てたブリーフ・アプローチを用いた組織があります。フィンランドにはソリューションフォーカスセラピーの修士号(イギリスで授与)があり、シンガポールには承認された認定プログラムがある。カナダにはプラクティショナーとセラピストの登録機関がある。韓国には、認定されたトレーニングコースと関連言語の雑誌があります。スウェーデン、ポーランド、ドイツ、オーストリアでは、システミック・プラクティショ ンの資格として認められている。ウェールズ(英国)では、プライマリーメンタルヘルスプログラムに含まれている。

・Arld Aambø

・「SFの実践は、そのような理論的な構成の上に成り立っているのだろうか?」明らかに違います。私の理解では、スティーブは、インスーらの自発的な創作活動のビデオを研究し、どのような違いがあるのかに注目してモデルを構築し、後にそれを言語哲学と結びつけたのです。
・大前提となる価値観や信念がガイドラインとなり、私たちの臨床活動を支え、鼓舞してくれるということでしょうか。"おそらく、少なくとも一部の人にとっては。" 変化を促すために、異なる世界観としてクライアントに提示すべきでしょうか?自分の実践を他人に説明するための手段なのか、それとも、本当のSFセラピストになるためには、ただ受け入れなければならないものなのか。
・私が非常に重要だと感じている前提は、「変化は避けられない」ということです。これは44ページにも書かれています。したがって、この文書の中で変化が言及されるたびに、クライアントが変化しないで動けないかのように、また現状維持がルールであるかのように提示され、セラピストもクライアントも変化を起こすために努力しなければならないとされていることに、私は少し驚きを感じています。
・第二に、今日では、あらゆるレベルの生物が自分の行動を目標に向けているという意味で、すべての生命は目的を持っているとする認知の生物学がかなり支持されています。ほとんどの人間は目標を選択する能力を持っており、この選択によって、人間に特有の、人生の目的性を維持するための責任感が生まれます。ジョナスやマチュラナをはじめとする多くの論者の言う通りであれば、目的志向(つまり解決志向)は、実は人間にとって自然な姿勢なのです。
・その目的意識が、他の人々のニーズや責任感を無視した実行力と結合したとき、私が「無尽蔵のエージェンシー(unmitigated agency)」と呼んでいるものは、自然にも社会にも大きな害を及ぼすことがあります。このように、人間としての問題は、通常、目標や目的がないことではありません。問題は、目標の中から、最も満足感や満足感を得られるものを追求するために選択することなのです。 セラピストとして私たちが懸念すべきことは、自分が求めていない変化の犠牲になっている人がいるかもしれないということです。一般的に適合しない変化は、混乱と無力感を残し、その結果、目的意識を一時的に妨げたり、麻痺させたりします。とりわけ、これは他の人々の無制限の代理権の結果である可能性があります。解決策に焦点を当てた質問によって促進・刺激されるエンパワーメントのプロセスが非常に適切であると考えています。ここで、私はエンパワーメントを解放としてではなく、望ましくない変化に対処するためのモチベーションを刺激するプロセスとして理解しています。
・より良い未来をイメージすることは、誰にとっても大切なことです。しかし、私たちの行動がもたらす潜在的に有害な結果、特に私たちが意図していないもの、私たちが気づいていないものを可視化することも重要です。私たちは、無制限のエージェンシーや独りよがりの努力がいかに有害で、私たちを迷わせるかを知っています。したがって、SF実践が導入されるすべての状況、すべての異なる領域において、人のエージェンシーを刺激することが適切かどうかを疑問視する必要があります。
・私が不足していると思うのは、重要な他者であろうと、私たちの知らない人であろうと、私たちのエージェンシーの潜在的な犠牲者であろうと、他の人々の視点をより明確に強調することです。言い換えれば、力の問題をより徹底的に議論せずにエンパワーメントを導入するのは、完全に健全とは言えないのではないでしょうか。
・セラピストがクライエントの価値観や態度について考えることも重要です。完全に無視されているわけではありませんが、このような質問や考慮事項は、この文書ではあまりにも強調されていないと思います。
・私の記憶では、インスーがまだファミリー・プラクティスを行っていた頃、彼女は約80%のケースでSFアプローチを使用していたと言っていました。結局、SFアプローチの限界が問題になっているのですが、理論書にはその点が書かれていません。倫理的な意味合いが強いかもしれませんが、40年以上経ってもまだ答えが出ていない問題です。顧客、クレーマー、訪問者という言葉が、SFの実践をサポートするのに適していないという意味合いから省かれていることには同意します。しかし、クライアントとセラピストの関係をどのように理解すればよいのか、また、言葉や発言を最良の意味で受け止めるためには信頼関係を築くことが必要であるという議論が欠けています。
・最後に、誤解はルールであり、明らかになれば刺激的で創造的な機会になるかもしれませんが、状況や問題と解決策についての共通理解を得るために努力するのが賢明だと思います。SF実践では、理解の共有が問題になるのでしょうか?また、スケーリングの問題はどうなっているのでしょうか?数字は、落とし穴があっても、理解を共有するための優れた、非常に正確な表現方法です。

・Sukanya Wignaraja

・私は、SFがいかに実践から生まれたかに衝撃を受けたことを覚えています。そして、SFの理論は後から生まれたもので、解決策重視の実践がどのように機能するかを理解する上で、理論はあまり重要ではないと感じました。
・その後、何年にもわたって仲間たちと議論した結果、私は、SFコミュニティに属する私たちのためだけでなく、批評家やもっと知りたいと思っている人たちのためにも、明確に定義された理論が必要だと感じました。この文書はそのギャップを埋めるものであり、この文書を作成したEBTAタスクグループに感謝しています。
・理論は、実践者にとって参考になるだけでなく、私たちが何をどのように、そしてなぜ行うのかを明確に説明するものでもあります。私がSFをセラピーに使い始めた頃は、質問のリストを作成していました(多くの人がそうしていました)。今日では、質問集が自然に身についているので、その台本はもう必要ありません。この資料を読みながら、私は自分の仕事の仕方やその根拠について改めて考えさせられました。また、仕事だけでなく、さまざまなことに取り組む際に、SFがしっかりと浸透していることも実感しました。
・SFは一見シンプルに見えますが、そのシンプルさを維持するためには、規律ある考え方とその根拠を理解することが必要です。このドキュメントでは、その理由をわかりやすく説明しています。特に、複雑な哲学的な考え方をSFの実践に即して説明している「意味を変える」のセクションは、とても参考になりました。SFの前提や信念は、私たちの活動の根幹をなすものであり、この文書のこのセクションは、最も重要なもののひとつだと思います。また、SFの実践のもう一つの側面である、私たちが使う言葉にも注目しています。一見シンプルな質問でも、実は注意深く構成され、意図的に行われています。クライアントはこの点に注目し、質問が「変わっている」「面白い」とコメントしたり、「今まで誰もそんなことを聞いてこなかった」と言ったりします。これらの仮定や信念が、プラクティショナーがクライアントの世界観、希望、そして望ましい未来に特別な注意を払いながら、自分自身の変化する能力に対する信念を理解する方法とどのように関連しているのかを簡潔にまとめておくと、非常に便利です(この最後の部分はSF特有のものです)。
・SFは表面的なものであり、クライアントの過去を無視して「より深く」踏み込むことができない、という批判的な意見が多いSFのもう一つの側面を強調しています。SFの「会話」がどのように機能するのか、そこにある複雑な層についての詳細な説明は、このような批判に対処し、反論するのに大いに役立ちます。
・実践者やトレーナーには歓迎されるだろうが、SFコミュニティの外にも広く普及することが必要である。

・Guy Shennan

・2012年のEBTA Practice Definitionのような文書が作成されていることがわかりました。私がこの話をしたのは、この文書に対する私の印象を対比させるためです。この文書は、会議中や会議の合間を縫ってのグループの努力により、注目されるようになりました。この点についても、グループがいかにして自分たちの仕事を私たちに注目させ、私たちの関与を促したかを称賛したいと思います。これは生きた、息のあるドキュメントであり、その集合的な出所は明らかです。
・タスクグループのメンバーの一人であるKirsten Dierolfと一緒に、初期の頃にブリーフ・ファミリー・セラピー・センターにいた何人かの人々と何度か話をしましたが、解決策に焦点を当てたアプローチの開発におけるチームワークの重要性は明らかでした。タスクグループは結論として、ミルウォーキーでの「好奇心の文化」と「アプローチの誕生を助けた共有と議論」について言及しています。このような文化を育み、「アプローチを存続させ、変化に対応できるようにしたい」というタスクグループの願いが実現し、それが彼らの期待する「さらなる進化のスパイラル」に貢献しているのだと思います。
・理論構築の初期の試みとして、スティーブ・デ・シェイザー(1994)がミルトン・エリクソンの仕事を理解しようとしていたとき、エリクソンの事例を物語として解釈するという決定がどのような影響を与えるかを考えました。そして、そのプロセスに「読者」としての自分の役割が加わり、「調査の単位が、(1)エリクソンとその論文から、(2)エリクソンとその論文と私に切り替わった」と説明しています(de Shazer, 1994, p32)。
・同様に、私がタスクグループの「ソリューションフォーカス実践の理論」を振り返るとき、実際に行っているのは、この理論と私を振り返ることです。これは、タスクグループの理論に浸透している「相互作用的な見方」(Watzlawick & Weakland, 1977)の一例として見ることができます(この側面には、少し逆説的かもしれませんが、後で優しく挑戦してみたいと思います)。
・自分自身の興味のプリズムを通してこの理論(またはセオリー)を振り返ってみると、Solution-Focused, Collective(2019年)のメンバーとして、脚注ではあるがCollectiveが言及され、環境的・政治的要因に言及されているのは良かった。これらは、主に個々のクライアントの背景の一部として取り上げられているだけで、薄くしか記述されていませんが、いくつかの潜在的な「進化のスパイラル」を示唆するものとして歓迎されています。
・変化という考え方は、ある状態から別の状態へと変化することを示唆しており、「問題」と「解決」のそれぞれの状態と考えられる2つの状態を視野に入れています。これは、このアプローチがどのように開発されたかに合致しており、「ソリューションフォーカス」という名前がついている理由でもありますが、今となっては残念なことです。それよりも、この言葉は、私が理解し、特に1990年代以降に発展してきた活動には合わないと思います。ソリューション」という言葉は、「問題」が「解決」されることを意味し、「チェンジ」という言葉がある状態から別の状態への変化を意味するのと同じです。1995年にSFBTのトレーニングを受けて以来、最初の問題状態の例外を探すことによって、クライアントがある状態から別の状態へと変化するのを手助けするという、このような考え方を頭の中で思い浮かべたことはありませんでした。
・私はBRIEFから教えを受けましたが、私の考えでは、彼らのアプローチの合理化はその時点ですでにかなり進んでおり、2003年のEBTAカンファレンスでの彼らのプレゼンテーションのタイトルを使えば、彼らは「Beyond Solutions」に近いものでした。今にして思えば、彼らはミルウォーキーですでに始まっていた開発を結晶化させていたのだと思います。スティーブ・デ・シェイザーは、ダン・ショートとのインタビュー(de Shazer and Berg, 1997)で、SFBTは「まさに奇跡の質問とスケーリング...」とまとめています。このようにピースが最小限に減らされたジグソーのもう一つの部分は、(もはや問われていない問題に対する)例外への焦点に取って代わって、奇跡の絵がすでに起こっている時間に焦点を当てたことである。Michele Weiner-Davisによると、ミルウォーキーチームの中で最初にそのような時間について尋ねたのはEve Lipchikであり(Malinen, 2002)、現在ではしばしば「インスタンス」と呼ばれています1。さらに2つの重要なジグソーパズルがあります。それは、クリス・イブソンが「私たちが一緒に仕事をすることで、あなたが一番望んでいることは何ですか」という質問をするようになったことと、奇跡の写真が、クライアントの問題がなくなったことではなく、それらの希望が実現したことになったことです。
・これらのうちの2つ目は、プロセスから「問題」への最後の残りの参照を取り除き、それによって最終的に解決策を超えることを可能にし、1つ目はそこで何を見つけることができるかを示唆しています。解決策重視のプロセスについての私の説明、そしておそらくそれに対する私の根拠も、変化というよりはむしろ希望を中心に据えたプロセス、あるいはその始まりと言った方が正確かもしれません。この理論のように、「最善の希望」がクライアントの「可能な限り最善の変化」を説明するためのいくつかの方法の一つであるというよりも、私は、ソリューションフォーカスの実践は、ワークからクライアントの最善の希望に向かって、潜在的なものも実際のものも含めて、動きの展開とシフトの明確化を可能にするものであると考えています。
・「可能にする(enabling)」という言葉を選んだことについて、私は少し悩みました。EBTA実践定義グループを含む何人かの人たちは、代わりに「co-constructing」を選んだかもしれません。
・私は、解決策に焦点を当てた実践が、このようにメタ理論の下に位置づけられる必要があるとは確信していません。この点についてさらに議論することは有益であり、それは明らかにここで提示された理論と関連していますが、最後に、この理論が用いている社会構築主義の特定の側面、すなわち共同構築の概念について考えてみたいと思います。私は、社会構築主義者が相互作用の重要性を強調することで、クライアントに属するものを生み出す際の施術者の役割を強調しすぎる用語になってしまったのではないかと考えています。促進すること、可能にすること、支援することは、解決策に焦点を当てたプラクティショナーとしての私たちを、クライアントのために、また、クライアントが望ましい未来を構築し、それに向かって動いていることを説明するために配置する活動です。

例外からインスタンスへ

https://www.guyshennan.com/post/what-s-in-a-word-exceptions-instances-assets-and-unique-outcomes

・Tomasz Switek

トマッシュ・スゥイテック:社会予防とリハビリテーションの修士号、有資格SFセラピスト、トレーナー、スーパーバイザー。SFAセンター(ポーランド)創設者。EBTAおよびIASTI(International Alliance of Solution-Focused Teaching Institutes:解決志向教育協会国際連盟)のボードメンバー。「Situations Focused Open Model(解決志向オープンモデル)」を開発。

・著者への感謝、彼らの刺激的なコラボレーションへの敬意、理論、説明、実践におけるソリューションフォーカスプラクティスの意味を常に再定義するこの進行中のプロセスに参加し、継続する意思を表現するには、もっと多くの言葉が必要であることはわかっています。EBTA定義タスクグループは、ソリューションフォーカス実践の中で理論を定義するという問題に挑戦することを決定しました。理論、記述、実践の側面を念頭に置きながら、この論文は、ソリューションフォーカス実践を定義するという「半フィクション」(ハンス・ヴァイヒンガーの「as if (あたかも)」哲学からの概念 Vaihinger, 1911)の状態を明確に表現しています。
・ピーター・サンドマンとEBTAタスクグループのチームは、SFアプローチの中にある幅広い多様性を説明し、それを実践の定義のようなものにまとめようとする、大変な試みを行いました。私たちは、著者がいくつかの探求を除外するよりも、多くの実践を含めることに従ったことがわかります。しかし、スティーブ・デ・シェイザーが自分の仕事を次のような言葉で表現する傾向があることは覚えておくべきだろう。「これは、SFの多様なスタイルの可能性を含むのに十分な広い言葉だった」。スティーブ・デ・シェイザーは、エリクソニアンの本質に迫るというジョン・ウィークランドの発言(Hoyt, 2001)に対して、次のように述べている。エリクソンのワークやブリーフセラピーの本質を探ろうとすると、常に「非本質的」なものを忘れてしまう危険性があります。何かが本質的だと言うとき、あなたは自動的に非本質的なものも指し示しています。自動的にね。そして、長い目で見れば、他のものと同じように本質的であると証明される何かを「非本質的」な箱に押し込んでしまう危険性があるのです。" 上記の文章は、解決策重視のアプローチを「領域ではない地図」として表現しようとしている「解決策重視実践論」を理解するのに役立ちました。当然ながら、このレビューでの私のコメントもすべて同じように扱われるべきです。
・リュック・イゼベールから、SFアプローチは単なる会話の方法やSF的な質問だけではなく、より多くの思考方法であるという考えを紹介されました。アプローチを発展させてきた歴史やプロセスに関して、著者は社会構成主義、言語哲学、仏教思想などのシステムに言及しています。実際、アプリケーションの多様性、SF実践の中のさまざまな流れは、ストイシズム哲学、一般的な意味論、キリスト教的思考、健康心理学など、他のシステムからもインスピレーションを受けています。私が望むのは、今後、この豊かなインスピレーションの源が大いに探求されることです。
・人間は外部と内部のコンテクストの中で機能しているという考えを広めることの重要性を強調したいと思います。私たちの役割は、この2つのタイプのコンテクストの中と間の潜在的な相互作用をうまく考慮し、利用することです。私は、ブリーフセラピーが「人々が自分自身のために構築した、あるいは自分自身を発見した文脈を中心に組織されたセラピー」(de Shazer & Bere, 1995)であるというSteve de ShazerとInsoo Kim Bergの言葉にも、その理由を見出すことができます。著者は、解決策重視の実践の一般的な定義を次のように示している。著者は、ソリューションフォーカス実践の一般的な定義を次のように示しています。「クライエントは、クライエントのリソース、スキル、強み、将来の希望、そして環境内での相互作用に基づいて、プラクティショナーから変化のサポートを受ける」。少なくとも私にとっては、この定義は日常的な実践におけるいくつかの可能性を狭めていますが、それらは論文でもある程度言及されています。私が言及している戦略の1つは、専門家の認識、経験、知識の有用性であり、著者が公然と言及している「社会心理学、談話心理学、システム理論からの理論」を使用しています。
・私は、ソリューション・フォーカス・プラクティスのもう一つの一般的な定義として、「必要かつ倫理的なあらゆるインスピレーションの源に基づいて、クライアントが特定の状況で望んでいることや選択したことを達成することを支援すること」を提案します(Switek, Panayotov, Strahilov, 2018)。私たちのSFの世界では、クライアントの話をよく聞き、セッション中に何が役に立ったかをクライアントからフィードバックしてもらうことで、ソリューションフォーカスの実践を構築するという文言があふれています。
・SFアプローチを用いている専門家は、クライアントの提案よりも、ある理論体系をより重視する可能性が常にあります。同じことが、例えばミルウォーキーのBFTCやブルージュモデルで開発されたSFの知見や結論を、探求し検証するための提案としてではなく、セッション中に従わなければならないSFの基本的な教義として専門家が扱う場合にも起こり得ます。著者は、解決策に焦点を当てた実践を解決策を強要するものに変えてしまうことのリスクについて私たちに注意を促している。文脈感応の考え方を念頭に置くと、異なる時代、場所、異なる人々の間で開発された解決策重視の実践の形は、私たちにはインスピレーションとしてしか見えないかもしれず、私たちは自分の時代、場所、クライアントと共に解決策重視の実践を開発する義務があると言えます。私の提案は、基本的に私たちがミルウォーキーチームから学ぶべきことは、彼らが解決策に焦点を当てた実践を共同で創造することを選択した方法であり、そのようなパターンは、現在のクライアントと共同で創造された同様の、または異なる発見を期待して、私たちのコンテキストに適用すべきであるということです。
・いくつかの記事によると、「会話の焦点は人と人との相互作用にある」とあり、「重要な他者」という考えが提案されています。私の実践とクライアントからのフィードバックによると、少なくとも時々、「重要な他者」との関係について話すことは、より広く理解され、クライアントが自分自身の「自己」との関係を考える場合には「重要な自己」を含むかもしれません。また、今後、もっと記述を増やしていきたい点は、言語の理解の面です。私の印象では、著者は主に言語を口頭でのコミュニケーションに言及しています。言語はソリューションフォーカス・プラクティスの重要な要素である」と明確に述べられていますが、非言語的なコミュニケーションの重要性は、今後の記述の中でさらに強化され、取り上げられる可能性があります。音、動き、絵、形など、何年にもわたるsfの開発期間中に、ソリューションフォーカスプラクティスに創造的に組み込まれました。
・クライアントは「機知に富み、有能で、回復力がある」と書かれています。私の見解では、これはソリューションフォーカスの一般的な言語ゲームであり、残念ながら悲しいものです。私たちはクライアントを褒めていると主張し、クライアントのリソースに基づいて仕事をしていますが、実際には人間を評価するというパターンに基づいて褒めているのです。私の見解ははっきりしていて、たとえ人を評価するという形で褒めていたとしても、人を評価する、ラベルを貼るということは、人種差別、つまり人を「良くする、悪くする」ということに基づいた差別の根底にあるメカニズムを利用しているということなのです。SFの世界でも、それが倫理的に許されないことになる瞬間を待ちたいと思います。ただ、私が思うのは、人種差別を含めた「すべての」差別は、人を大切にするパターンを使っているということです。評価」とは、「人の性質やアイデンティティを定義すること」であり、「レッテル」を意味します。
・私は、SFスタイルを推進したいと考えています。そこでは、「他者の性質を定義する」ことをやめ、ポジティブなラベルを使用しても「人を評価する」ことをやめます。なぜなら、私の考えでは、それは一つの継続性、一つの「言語ゲーム」に過ぎず、スティーブ・デ・シェイザーの、ダイナミックな言語を使用してクライアントを説明するという考えを、いつの間にか「忘れて」しまっているからです。
・私は、SFスタイルを推進したいと考えています。そこでは、「他者の性質を定義する」ことをやめ、ポジティブなラベルを使用しても「人を評価する」ことをやめます。なぜなら、私の考えでは、それは一つの継続性、一つの「言語ゲーム」に過ぎず、スティーブ・デ・シェイザーの、ダイナミックな言語を使用してクライアントを説明するという考えを、いつの間にか「忘れて」しまっているからです。
・うまくいっていることを継続する!必要に応じて異なる方法で行動する!求められているものを想像する!

トマッシュ・スゥイテック氏の開発したコーチングツールはこちらで公開されています。


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