4月17日 どうすれば官と民はつながりあえるのか イベントレポート
社団の説明
社団の説明を理事の小田よりさせてもらいました。
民間と自治体で手を組む機会は増えてきていますが、様々な誤解があり、すれ違いが発生している事例を紹介させてもらいました。
社団では、上手くいくためには「天・地・人」がそろっている必要があると考えています。
つまり、「タイミング」「地域性」「伴走者」です。
そういった、伴走者として、官も民も知っている「パブリック人材」が大事だと考えていると紹介させてもらいました。
事務局長藤井より事例紹介
大津市議会議員として2期8年関わってきた中で、官民共創はそんなに簡単なものではなかったという事例を、新しく事務局長に就任した藤井より紹介しました。
大津市は、市議会改革度ランキングトップにもなったほど、議会として改革が進んでいました。一方で、市長も改革派でした。
しかし、藤井は市議会議員の時期を振り返ると、官民共創はうまくいかなかったと振り返ります。
「大津市いじめ問題」「市民センター統廃合問題」「官民共創の推進と失敗」の事例を交えて、どんな風に議員の立場から見えていったのか語っていってもらいました。
官民連携や官民共創を進めようとするが、事業者の撤退したり、そもそも手を上げる事業者がいなかったりと、とん挫する事業が相次いだと振り返ります。
振り返ると、官民連携の主な動機付けがコストカットだった-市民生活の向上ではなく、コストカットが主な理由だったーところが、市民の理解を得られずうまくいかなかった要因の一つだったのではないかと振り返ります。
日野町長堀江さん×酒田市商工港湾課安川さん×社団メンバー クロストーク
ゲストに日野町長堀江さん、酒田市商工港湾課安川さんを迎え社団のプロボノメンバーを交えてクロストークを行いました。
日野町では①持続可能性②多様性③共創の3つを10年間の取組みの柱とし、外部人材の登用や逆プロポーザルなど様々な取り組みをスタートしていると紹介されました。
また、酒田市では「サンロク」という仕組みづくりに取り組み、個人・組織(企業)・地域のやりたいを実現できる仕組みづくりに取り組んでいると紹介されました。
その後、プロボノメンバーを交えてのクロストークとして「官と民の接点ってどう持つの?」「自治体の担当者が変わる問題についてどう取り組んでいる?」「公正公平の壁や概念について、どう考えている」などのお話をトークしていきました。
全てを語るのは大変ですが、印象に残ったワードだけ記録として残しておこうと思います。
・官民共創はどうスタートさせていくかより、どう終えるのかを、の方が大変。(EXITが大事)
「プロジェクトの目的を果たしたから解散」なのか「個別事業として自立してお金を稼げるようになった」のか、終え方を見越してスタートしていく必要がある。
・外部人材と関わることによって、ジェネラリスト思考によって育っている組織によって、意識変革の刺激になるのではないかと考えている。
・官民共創はあくまで手段。目的は市民が幸せになること。
本当に行政はいるのか?
(過去)for peopleの時代⇒(今)with peopleの時代⇒(これから)by people
当事者が自ら解決していく時代が求められているのではないか?
イベントに参加しての感想
クロストークのセッションでは様々な立場から行政を語り、立体的になっていったのではないかな?と感じました。
一方で、地域のリーダーの立場から見えるもの、議員の立場から見えるもの、事業者としての立場から見えるもの、に大きな違いがありそうだな、という感覚を得ました。
おそらく官民が関わるうえで難しいのは、この「違い」を意識して、「共に」乗り越えることなんだろうと感じました。
言葉にしていくととても簡単ですが、様々な人間が関わるのが地域の課題です。
皆さんがその「違い」を感じるヒントをこのイベントを通じて感じ取ってもらえたらいいなぁと、イベントを通じて感じました。
(ライター:高橋宗開)
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