俺ガイル論破 プロローグ
今日は豪華二本立てです。書き溜めがあるからできる芸当ですね。
「俺ガイル」と「ダンガンロンパ」の二次創作です。
なんとなくで読んで楽しんでください。
↓閲覧時の注意点↓
1)キャラ崩壊、作品崩壊
2)文章がおかしかったり気持ち悪かったりする
3)作者は素人
4)誹謗中傷は傷ついちゃうのでNG
5)原作や個人をdisるのもNG
6)その他人が悲しむことはだいたいNG
7)時系列は原作12巻より前(アニメ2期)だと思ってください。
---ここから本編---
『プロローグ:孤独と絶望の学園』
目が覚めた。そこは知らない天井だった。思考が鈍る。寝起きは毎回辛いものだ。
八幡「いてぇ…」
床で寝ていたせいか、腰痛い。固い床で寝ると体がバキバキになるんだよな…。
小町「あ、お兄ちゃんおはよー」
八幡「小町…?」
俺の瞳をよく知る顔がのぞきこんでくる。知り合いがいるだけで安心感が増える。家族ならなおさらだ。
雪乃「比企谷くんは寝坊癖があるのね。意外…でもないわね」
八幡「は?雪ノ下?」
結衣「ヒッキーおそーい!」
一色「先輩、ちょっと寝すぎですよ」
周りにいたのは奉仕部だけではなかった。ぼっちの俺にとっては唯一と言っていいような知り合いばかりだ。
八幡「何の集まりだよこれ…」
葉山「それがわからないんだ」
陽乃「変な面子よねぇ~」
八幡「雪ノ下さんまで…」
その場にいた人たちをダイジェストで紹介する。小町、雪ノ下、由比ヶ浜、一色、葉山、戸部、材木座、城廻先輩、川なんとかさん、三浦、海老名さん、相模、雪ノ下さん、平塚先生、そして大天使戸塚。
改めてみても謎の集まりだ。
八幡「平塚先生もいたんすね…」
平塚「ああ。だが何のために集まっているかは私もわからん」
陽乃「私もわからないんだ、ゴメンネ」
八幡「はぁ…」
年長者の二人がそうなら、恐らく他の全員もわからないだろう。
小町「でもなんかオールスターな感じがするね」
八幡「そうか…?」
小町「だってお兄ちゃんの友達ばっかりなんだよ!お兄ちゃん…いつのまにこんなに作って…小町的にポイント高いよ」
八幡「はいはい高い高い。てか友達じゃねぇし…」
小町「まーたそんなこと言って…」
小町が悪態をつこうとした瞬間、場の雰囲気が変わった。ぼっちの俺でもわかる程の嫌な空気。その空気は他のやつも感じているみたいだ。
結衣「なんだろ…この嫌な感じ」
雪乃「どうやら感じていたのは私だけじゃないみたいね」
三浦「はやと~こわ~い」
周りが騒めき始める。起きた直後集まっている人と空気に目がいっていた。改めて今いる場所を確認してみる。
八幡「体育館か…ここ?」
平塚「そうだ。気づいてなかったのか?」
八幡「いや、そんなところで寝てるなんて思わないですよ…」
戸塚「でもここって…どこの体育館なんだろう?」
八幡「なら外に出て確かめれば…」
城廻「それが…出られないんだよ…」
八幡「え?」
川崎「トイレ行こうと思っでここから出ようとしたんだけど…」
八幡「出られなかったのか?」
戸部「っべーマジやばいっしょ」
八幡「閉じ込めれてるのかよ…」
相模「それって誘拐ってこと?マジやばくない?」
一色「せ、先輩…私達どうなっちゃうんでしょう?」
八幡「わかんねぇよ…服引っ張んな」
伸びちゃうから。
その時、慌てる俺たちをあざ笑うかのような不気味な声が体育館にこだました。
??「アー、アー。マイクテス、マイクテス」
??「大丈夫?聞こえてる?ちゃんとマイク入ってるよね?」
材木座「むっ、今の声はなんだ八幡」
俺に振るなよ、知らねぇよ。
??「あ、皆反応してくれたね!よかった~、開始早々故障とかだったら笑えないもんね!」
ピョン、という効果音と共にクマのぬいぐるみが壇上に現れた。左側が白く、右側が黒い白黒のクマ。可愛いかどうかの判定は人によって変わりそうなクマ。ちなみに俺は可愛いとは思わない。
??「やぁみんな。僕はモノクマだよ」
結衣「うひゃあ!ぬいぐるみがしゃべった!?」
小町「パンさんみたいで可愛いですねぇ~」
我が妹の評価は俺とは逆のようだった。
雪乃「パンさん…」
すかさずパンさんに反応する雪ノ下。お前パンさん好きすぎだろ…。
三浦「えー別に可愛くなくない?」
三浦、確かに可愛くないとは思うが今そう言うとパンさんが可愛くないみたいに聞こえちゃうぞ。ほら、雪ノ下超睨んでるし。
モノクマ「いやぁやっぱり僕ってかわいいよね。高評価が得られたみたいで嬉しいよ」
様子を見るに、半分以上の人間の反応は微妙だったぞ。
陽乃「ねぇ、このタイミングで出てきたってことは、私達が何で集められたか…説明してくれるのかな?」
説明…とまではいかないが、何かしら関係があるのは間違いないだろう。
モノクマ「察しがいい人がいるみたいで、楽に進められるね」
モノクマ「まずは僕の自己紹介からしようか」
八幡「さっきモノクマと名乗っただろ…」
モノクマ「自己紹介は名前だけじゃなくて自分のプロフィールも言うもんだよ!ぼっちには伝わらなかったみたいだね」
八幡「………」
ぐうの音も出なかった。
モノクマ「僕はモノクマ。おまえらの、新しい先生なんだ」
結衣「先生?総武高の新任ってことかな?」
海老名「いやぁ~流石にクマが新任教師はないでしょ~」
平塚「そもそもこの時期に新任教師が来るなんてありえん」
平塚「それにここに集まっている人間はクラスも別、学年も別、しまいには中学生とOGもいる」
平塚「全く意味が分からん」
モノクマ「そうじゃないよ、君たちはこの新しい学校に転入してきた僕の生徒なんだ」
一色「転入…?」
モノクマ「君たちが転入したこの学校の名前は『墓地学園』って言うんだ」
川崎「墓地学園…?」
雪乃「聞いたことない学校ね」
モノクマ「そしてこの墓地学園には他の学校にはない特別の制度があるんだ」
三浦「特別な制度?何それ?あーし早く帰りたいんだけど」
モノクマ「帰れるかどうかは君たち次第だね」
相模「どういうこと?」
モノクマ「この学校は…全寮制なんだ。だから卒業しないと帰れないよ」
小町「全寮制…?」
結衣「勝手に転入させておいて…しかも全寮制なんて…意味わかんないし!」
モノクマ「この程度で騒いでたら他のルール聞いたら卒倒しちゃうね!」
陽乃「そうだよ、まだ説明は始まったばかり。私他の話も聞きたいなー」
雪乃「不服だけど、姉さんの言う通りだわ。早く続きを」
モノクマ「わかったよーしょうがないなぁ」
モノクマ「この学園は全寮制…はさっき言ったね」
モノクマ「転入した君たちはこの墓地学園の無学年生なんだ」
城廻「無学年生?」
一色「意味わからないですね」
モノクマ「まぁかみ砕いて言うと、条件を満たさない限り君たちはこの学園で永遠に過ごしてもらうんだ」戸部「え?は?どーゆーこと?」
モノクマ「ああ衣食住については安心してね。食べ物は無償で提供するし、娯楽施設も学園生活が進んだら随時開放予定だから」
戸塚「そうじゃなくて!永遠に過ごすって…何?」
モノクマ「言葉の意味だよ。嫌な言い方をすると、君たちはこの学園に隔離されているんだ。普通に過ごしてたら出られないよ」
雪乃「普通に過ごしてたら出られないってことは特別なことをすれば出られるのよね?さっき条件がどうとも言ってたし…」
雪乃「どうすれば出られるのかしら?」
モノクマ「そうだね、次はこの説明をさせてもらうよ」
モノクマ「この学園から卒業するにはある条件が必要なんだ」
八幡「その条件ってなんだ?テストでもするのか?」
モノクマ「そんなわけないじゃん」
だよな…。明らかな異常事態、もっと複雑な条件のはず…。
モノクマ「ああ、でも安心して。そんなに難しくないから」
陽乃「その条件…早く言ってくれないかな」
モノクマ「はいはいわかりましたよーっと」
モノクマ「ここから卒業するための条件…それは人をコロスこと」
モノクマのその一言で、俺たちは一気に静かになった。
モノクマ「もちろんただコロスだけじゃダメだよ。ちゃんと皆にバレないようにしないと」
結衣「ちょ…ちょっと待ってよ!コロス…て何!?」
葉山「そうだ、何わけわからないことを…」
モノクマ「あれー?簡潔に言ったつもりだったんだけどなぁ」
モノクマ「しょうがないなぁ…おまえら、冷静に考えてみなよ」
モノクマ「おまえらは突然訳の分からないところに連れてこられたんだよ?しかもそこで永遠に暮らせって言われたんだ。ここはもちろん外部とは遮断された場所だよ。ここにいる人以外の人とは会えないんだ。未来もない」
モノクマ「そんな絶望的な場所から出るにはここにいる誰かをコロさないといけないんだ。所謂、コロシアイだね。それが起きないと君たちは出られない」
モノクマ「ちなみにそれで出られる人は一回の殺人で一人だけだよ。仲間を殺した犯人しか出られない」
皆顔を蒼くしている。もちろん、俺もその中の独りだ。正直理解も追いついていない。
雪乃「…話にならないわね」
戸塚「わけわからないよ…皆をコロスだなんて…できるわけないじゃないか!」
モノクマ「なら、永遠にここで暮らすしかないねぇ」
相模「それは嫌!」
陽乃「ねぇモノクマ、早く続きを話してよ」
平塚「おい陽乃…何を言って…」
陽乃「静ちゃんもわかってるでしょ?このまま反抗しても、学園はおろかこの体育館からすらも出られない。どうやらあいつは私たちを誘拐したみたいだし…素直に従った方がいいと思うよ?」
平塚「そうは言ってもな…」
陽乃「とりあえず体育館から出て、この学校の全体像を把握しておいてからでも遅くはないんじゃないかなぁ?比企谷君もそう思うでしょ?」
八幡「なんで俺に振るんすか…」
八幡「まぁ、でも陽乃さんの言う通りですよ」
雪乃「比企谷君、どういうことかしら?あのクマの話に聞く耳を持つ必要なんて…」
八幡「雪ノ下、冷静になれ。モノクマは俺だけじゃない、おまえや雪ノ下さん、葉山といった特別な人間すらも誘拐してるんだぞ。でかい組織みたいなのがバックにいると思うのが当然だ」
八幡「コロシアイなんて…意味不明なのは俺も思うが」
陽乃「さっすが比企谷君!よくわかってるね!」
モノクマ「ねぇ?話続けてもいい?」
陽乃「ああごめんねぇ~、どうぞ!」
モノクマ「陽乃さんが言った通り、この話はまだ続きがあるんだ。さっきただ殺すだけじゃダメって言ったよね?」
陽乃「うん、そうだね」
モノクマ「殺すときは皆にバレないように殺してね?そして殺人事件が起こったら皆でその犯人を推理してもらうんだ」
一色「推理…ですか?」
モノクマ「その推理を披露する場が『学級裁判』。この学級裁判で犯人…クロを皆に当ててもらうよ!」
モノクマ「学級裁判でクロを当てられればそのクロはオシオキ、学園生活はそのまま続くよ。でももしクロを間違えてしまった場合は…」
モノクマ「クロ以外の全員がオシオキされ、そのクロは晴れて卒業となりこの学園を去ることができます!」
海老名「ねぇ、そのオシオキって何を指すのかな?」
モノクマ「端的に言うと、処刑だね」
戸部「しょ…処刑って…!冗談じゃないっしょ!」
モノクマ「もちろん冗談じゃないよ?」
モノクマ「人を欺き、だまし、殺す…君たちに行ってもらうのはそういうコロシアイ学園生活だよ」
雪乃「…頭痛がしてきたわ」
葉山「モノクマが何を言おうと、俺の意思は固まったよ」
モノクマ「ん?どゆこと?」
葉山「俺たちは友達だ。友達同士でコロシアイなんか…絶対にしない」
陽乃「ふーん…友達…ねぇ?」
モノクマ「僕からする説明はこれで以上だよ。他にも細かいルールはあるけど、それは日常を送る上でのルールだからあとで確認してね」
モノクマ「はい、僕からのプレゼント電子生徒手帳だよ」
モノクマ「これに他のルールが全てのってるから、確認してね。体育館の鍵も開けておいたから、ここからは自由行動だよ」
モノクマ「僕は皆の先生だからね~、わからないことがあれば何でも聞いてね!」
そう言ってモノクマは姿を消した。
俺たちは自然と顔を合わせる。雪ノ下は表情こそ変わっていないが顔色が悪い。雪ノ下さんはその顔色すら変わっていないから不気味だ。だが特徴的だったのはその二人だけで、他の人は多種多様な表情、顔色をしている。それを一言で表すなら、「絶望」であった。