あんたま日記『ようこそ実力至上主義の教室へ』
こんにちは。毎週日曜日は何かしらnoteを更新しようと努め始めた者です。先週はオリジナル短編SSを投稿しました。今回は、作品感想回その2です。
第二回のテーマは…『ようこそ実力至上主義の教主へ』、略称は『よう実』です。
※できるだけ配慮はしますが、ネタバレ注意です
【はじめに】
今僕が一番ハマっているラノベです。アニメもやっていたので、名前は聞いたことある~って人も多いかと思います。
巻数は
・1年生編 全14巻(うち3巻短編集)
・2年生編 全4巻
の計18巻です。多いですね。「1年生編」「2年生編」とわかれていますが、まぁ第一部第二部と変換してもらっても大丈夫です。
最初に、この作品のすごい点を端的に説明しましょう。
「このライトノベルがすごい!」というランキング的なものがあります。よう実はこのランキングにおいて
・2019年ー6位
・2020年ー4位
・2021年ー3位
と、近年上位につけています。今後もまだまだ好順位につけるであろう、安定した面白さをもった作品と言えます。
ただ、中には「1位じゃないじゃん」と思う人もいるでしょう。ボクはその年の1位作品に目を通しているわけではないので、一概に比べることはできないのですが…。
そんなあなたに、このランキングをどん!
☆男性キャラクター部門
キャラクター名:綾小路清隆
・2018年ー10位
・2019年ー4位
・2020年ー1位
・2021年ー1位
☆女性キャラクター部門
キャラクター名:軽井沢惠
・2019年ー8位
・2020年ー1位
・2021年ー1位
キャラクター名:一ノ瀬帆波
・2020年ー7位
・2021年ー6位
なんと、ここ最近のランキングではよう実のキャラたちがランクインしてます!しかも2020年、2021年は連覇していると!作品内に出てくる他のヒロインも上位にランクインしています!それだけキャラクターが魅力的な作品だと言えるわけですね。
キャラクターについての細かい話は後述します。
さて、そろそろ内容に入りましょうかね。
「あらすじ」⇒「キャラクター」⇒「推しポイント」⇒「うーん…ポイント」⇒「まとめ」の順にいきます。
【あらすじ】
Wikipediaにのってるあらすじは以下の通り
「希望する就職、進学先にほぼ100%応える全国屈指の名門校・高度育成高等学校を舞台に繰り広げられる新たな学園抗争。新入生のひとりとして入学した主人公・綾小路清隆は平凡な学園生活を望みながらも、その天才的な能力と才覚、自身の出自ゆえ、ポイントや権力・利害を巡り権謀術数うごめく校内のクラス間の激しい攻防や対立、クラス内の陰謀や策略に否応無く巻き込まれてゆく」
んー、まぁちょっと何言ってるかわからない部分がありますね。上のあらすじを徴収したうえで、僕なりにあらすじをまとめ直してみました。
「Aクラスで卒業すれば将来安泰と言われる名門校・高度育成高等学校。落ちこぼれと言われるDクラスとなった主人公の綾小路清隆は争いとは無縁の平凡な生活を望んでいた。しかしクラス間の対立、自身の出自の問題を巡り、Aクラスを目指す争いに巻き込まれていく…」
こ、こんな感じでどうでしょう?やはりまだ難しいですかね?
実際、よう実の設定はものすごく凝っていて、それを全部説明しようと思ったら滅茶苦茶大変です。ただその内容が難しいのかと言われれば別にそうでもないんです。
より細かい舞台設定を説明しましょうか。
まず物語の舞台となるのは「高度育成高等学校」という全寮制の高校です。1クラス40人、学年で160人の生徒がいます。
ここで大事なのは「Aクラス」「Bクラス」「Cクラス」「Dクラス」の4うのクラスがあるという点です。端的にいうと、Aクラスの生徒ほど優秀で、逆にDクラスは落ちこぼれの生徒が集まっている…という設定になっています。
ここでさらに、まだまだある重要な設定。それはあらすじにも書いてあります「Aクラスで卒業すれば将来安泰」と「クラス間の対立」という部分。ここがこの物語の根幹の設定と言っても過言ではないかも。この「Aクラス」になるために、他のBCDクラスは奮闘するわけです。しかし「Aクラス」という椅子は1つしかないため、Aクラスはその座を守るために、BCDクラスはその座を奪い取るために争う…というお話です。
ちなみに争いというのは高校生らし物理的に戦うものではなくて、定期テストの点数とか、あるいは学校側で用意された特別試験の成績とか…そういうもので争います。まぁ、この特別試験も一筋縄ではないんですけど…。
…と、まぁ頑張って説明してみましたけど、ムズイですね。まぁ読めばわかります。前述しましたが、説明するのはむずいけど、理解するのは簡単です。こんな凝った設定そうそうないよ。
総括すると、「学園生活ものではあるが、それ以上に頭脳バトルものである。」です。
【キャラクター】
よう実は登場キャラが滅茶苦茶多い漫画でもあります。個人的に重要だと思うキャラを軽くしますね。あなたの推しを見つけよう。
①綾小路清隆
・主人公です。所属はDクラス。平凡な成績を残しているが、実は高い実力の持ち主。つまり「実は最強」系主人公。寡黙で、物事に対してあまりにも達観した思考をします。よう実の大まかな展開としては「他クラスの脅威を、綾小路がいかに手を汚さず突破するか」みたいな感じになります。裏で暗躍する主人公って格好いいよな。
②軽井沢惠
・本作のヒロインその1。所属はDクラス。彼女が本格的に活躍するのは原作4巻以降です。アニメは3巻までしか放映していないので、アニメしか見ていない人は「こいつがヒロインなん???」と思うことでしょう。でも4巻以降を見ればヒロインは彼女で決まりなんだよなぁ…。最初に出したランキングにもそれは如実に出ているわけだし。
彼女は端的に言うと、「おバカキャラ」です。ただこのおバカというのは演じているおバカですね。これ以上言うと過度なネタバレになる気がするのここまで。詳しくは原作でな。
③堀北鈴音
・ヒロインその2。所属はDクラス。アニメまでしかみていないと「ほーん、彼女がメインヒロインね」と思うことでしょう。しかし本当は「主人公の協力者」という位置づけが一番近いかな。まぁ軽井沢は主人公の一番の協力者なんだけどね…。
彼女のキャラは「孤高を貫くクール系少女」って感じ。最初の頃は自分本位な性格をしていたのですが、物語中盤で成長し「Dクラスのリーダー」になります。彼女がDクラスの表のリーダーで、主人公が裏のリーダーという感じですね。
④一ノ瀬帆波
・ヒロインその3。所属はBクラス。主人公とは違うクラスのヒロイン。違うクラスということは敵なわけですが、作中でBクラスとDクラスは同盟を結ぶので、あまり敵という感じはないです。
性格は「明るく社交的で、クラスを引っ張るリーダー」です。オタクにも優しくしてくれる女子で、裏表もないしまっすぐな性格。リアルにいたら男は全員好きになるんじゃないの?みたいなキャラです。ちなみに原作9巻あたりから化けます。特に最新刊の一ノ瀬はめっちゃ可愛い。必見。
⑤坂柳有栖
・ヒロインその4。所属はAクラス。作中ではしっかりと主人公と敵対します。主人公が隠している実力を把握してる人物で、彼女自身もめっちゃ頭いいです。ちなみに足が不自由で、杖を使って歩いています。
性格は「冷酷で、攻撃的」です。これだけ言うと印象最悪ですが、まぁ敵に容赦しないタイプとだけわかってもらえれば。ちなみに扱い的には主人公の幼馴染みたいな感じ。厳密には違うけど、こう書くのが一番わかりやすい。
⑥龍園翔
・主人公のライバル?的な存在。所属はCクラス。非常に好戦的で、勝つためにはどんな手も厭わないタイプです。作中でも常に厄介な存在として登場します。ただ作中で主人公との直接対決で敗れ、それ以降は(少しだけ)身を潜めます。直接対決後の彼は、主人公のことをよく知る数少ない人物として描かれます。ある意味でヒロインその5ですね。
⑦天沢一夏
・2年生編から登場する主人公の後輩。俺の推し。
主人公の1つ年下の後輩で、色んな所で暗躍している女子です。最新刊で、主人公に対して「愛を超えた感情(原文ママ)」を抱いていることが判明。あざとい。かわいい。
まだ謎が多い少女です。2年生編はまだまだ続くと思うので、彼女に対してもっと新しい要素ができるかもしれませんね。今後が楽しみです。
【推しポイント】
こっからは俺の推しポイント。既に述べたこともあるけど許してね。
①設定が緻密
前述した通り、主人公の設定、舞台設定、特別試験の内容etc...とあらゆる要素が滅茶苦茶考えられています。すごい深い設定なので、今後物語がどう展開していくのかなど、考察のし甲斐があります。現在進行形で楽しめていることがマジで幸せ。次のお話がここまで気になるラノベも少ないと思うの。
②キャラがめっちゃ多い
①にも繋がるポイントですが、登場キャラほぼ全てに明確なキャラ付けがされています。男女問わずたくさんのキャラが登場し、その全てに明確な設定がされている作品は中々ないですよ。事実、【キャラクター】紹介で紹介したいキャラはまだまだいますからね。
【うーん…ポイント】
※個人の感想です
①アニメの出来はイマイチ
原作を知ったうえでアニメを見ると、結構出来が悪いです。逆に言うと、原作を知らない状態でアニメを見ると、割と出来が良いです。ちなみに僕はアニメから入りました。
なぜ評価がわかれるのかというと、アニメは「変えてはいけない設定を変えている」という点が挙げられます。このせいで、未だに2期が作られていないんじゃないかな。アニメは原作3巻までの内容で、本格的に面白くなるのは4巻以降なので、非常にもったいないです。正直1から作り直して放映して欲しい。
②1巻と最新刊で主人公のキャラが違う
ぶっちゃけ、これは1から読むと気になりません。ただ復習がてら1巻を読み直すと違和感が半端ないです。
物語においてあるあるな話ですが、最初の頃はあらゆるキャラの設定が確立されていません。これはどの作品でも大体同じだと思います。ただ綾小路君に限って言えばそれがめっちゃ顕著。まぁ3~4巻あたりから固まってくるから大丈夫だと思うけどね。
ちなみにアニメの綾小路は最初っからキャラが固まっていて、Goodです。しっかりキャラが固まった綾小路君はアニメみたいな感じになります。
③生徒間のバトルのはずなのに大人が絡んでくる
これはガチで俺の感想。上述した2つは、作品そのものの内容とは離れたポイントですが、これは俺が唯一嫌う作品の内容としてのイマイチポイントです。
舞台設定として、「クラス間の争い」があると言いました。これによって生徒同士のフェアな対決が実現できているわけです。が、主人公の出自の関係もあって、1年生編の中盤辺りからこの争い大人が絡んできます。言ってしまえば、「主人公勢が不利になるルール」を大人が仕掛けてくるわけです。それを綾小路君が乗り越える点が面白いのですが、作中でその結果(正確には過程)を捻じ曲げてしまいます。作中でも坂柳がこれを批判するわけですが、まぁ見ていて気持ちのいいものではないよね。
ルールを作る側が不正をするという、イケナイことを大人が仕掛けてくるので、理不尽さが半端ないです。とりあえず、2年生編の4巻(5月9日時点の最新刊)でその問題が解決したみたいでよかったと思う。
結構長々と批判しましたが、実際の所主人公は割とその逆境を跳ね返してくれるので、その点は読んでいて気持ちがいいです。
【まとめ】
まとめです。第二回のくせに、第一回の俺ガイル回に比べて文量が滅茶苦茶増えたな。ゴメンて。
作品の良し悪しについて長々と書きましたが、一文でまとめるなら
「設定が細部まで練られていて、何回読み直しても楽しめるし、毎巻気になる終わり方をする」です。
ぜひ皆にも読んでもらいたい作品。俺とよう実を語ろうぜ。
原作を知らない人はアニメから入るのがオススメです。「【うーん…ポイント】で批判しておいて何言ってんだ」と思うかと思いますが、普通に面白いですよ。問題なのは「2期が作れないレベルの悪改変」をしてしまったというだけなので。大まかな話は変わりません。それだけシナリオが面白いという裏付けですよ。たぶん。
OPの「カーストルーム」という曲も良曲なのでぜひ。
あ、ちなみに挿絵を描いているのはトモセシュンサクさんです。とっても綺麗なイラスト描くのでこちらもご覧ください、
あと最新刊が6月に出るはず。要チェックだぞ!
第二回はここまで。次もたぶんラノベについて書くと思う。