「今日」を繋いでいく
◇
先日、大事な友人の結婚式で地元へ帰った。
なんと東京駅に着いて間も無く、わたしのお気に入りのクッキーが
クリスマスパッケージの可愛らしい缶で売られていている。
荷物も増えるし買うなら帰りに……
いや、この商品いつも夕方頃にはないんだよな
そう頭をよぎったのはものの数秒、
わたしは最後尾に並んだ。
移動開始早々、紙袋が1つ増えるだけで
都会をあちらこちらと移動するのはハードモード。
無かったら少しは楽だったなぁ!なんて自分に文句をかけたけれど、
自宅で小さなクリスマスツリーと並ぶその缶を眺めるたびに
あの缶のような可愛らしい色が心に少しだけ花開くのでした。
◇
彼の誕生日に、まだ決して多くはない思い出たちで真っ白な壁を彩った。
あれから数ヶ月経って、ふと、増えた思い出を印刷した。
真っ白な壁に1枚1枚、どこか縋る気持ちで。
いつでもそこに目を向けたら、
わたしはひとりじゃない、大丈夫
きっとこうやって、幸せが重なっていくよ、大丈夫
そう安心できるような気がしたから。
◇
お腹が満たされると心も満たされる。
ならば、美味しいものならより一層。
つい倹約をさぼって食べたいものを食べる時期というのは、
考えたり作ったりするエネルギーの不足と同時に
無意識に心を満たそうとしているサインなのかもしれない。
コンビニの肉まんとか、
自動販売機のコーンポタージュとか。
値段じゃなく、その瞬間を満たしてくれる何か、が
世界にはたくさん転がっていることを
わたしたちはたまに忘れてしまう。
季節は冬。
色んなものを蓄えて、耐え忍んで、
そうして眼にする桜並木は綺麗だとわたしはもう知っている。
◇
大丈夫、怖くないよ。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます! コメントもいつでもお待ちしております。