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チキントーバーライス取扱説明書

『sioのイズム』マガジンへようこそ、
イズム宣教師のオリタです。


sio株式会社で料理人をしながら、広報したり、#おうちでsio ラボラトリー長をしています。

最近はホールもやらせていただき、さまざまな経験を積みつつ、レストランに必要な総合力を鍛える日々です。


僕らの料理はイズムがある。
そんな話をnoteで書いてきました。

僕らは、美味しいではなく、心地よいを目指しています。
それを実現するためには、イズムの踏襲が不可欠です。


今回は、前回もこちらのnoteでお伝えした

僕らの新商品、究極のジャンクちらし、
#チキントーバーライス  について。

イズムを詰め込みました。

詰め込みすぎて短い時間では説明がしきれません。笑
ですので、このnoteで深掘りしていきます。


ネオおふくろの味が支える″不思議″


チキントーバーライス は、
タコライス×チキントーバーライス をベースに
21種類のパーツで、組み立てられている。

1.スイートチリチキン
2.タコライスミート
3.レタス
4.トレビス
5.ミニトマト
6.紫キャベツのアチャール
7.ゴーヤのソテー
8.赤たまねぎ
9.自家製キャロットラペ
10.サイコロれんこんきんぴら
11.BBQソース
12.マスタードソース
13.コリアンダーヨーグルトマヨネーズソース
14.サルサソース
15.チェダーチーズ
16.トルティーヤチップス
17.ナッツ
18.フライドオニオン
19.目玉焼き
20.ターメリック十六穀ライス
21.パプリカパウダー

僕らが大事にしている5味+1という美味しい思考に21種類のパーツを当てはめてみる。

甘味…お肉、BBQソース
酸味…トマト、アチャール、ラペ、BBQ以外のソース
苦味…トレビス、ゴーヤ
塩味…お肉、BBQソース、れんこん
旨味…お肉、マヨネーズ、目玉焼き

カリカリ感…トルティーヤチップス、ナッツ、フライドオニオン
シャキシャキ感…レタス、赤たまねぎ、れんこん
辛味…スイートチリチキン、マスタード
香り…パプリカパウダー

スプーンを入れるたびに変わる楽しさ。

苦味のストレス、酸味の心地よさ、食感のコントラスト。
一皿で、5味+1が味わえる。


これだけふんだんな材料を組み合わせるため、
スプーンを入れるたびに味が意図せず変わる。
すると、美味しいを超えて楽しいお皿になる。
味のワンダーランド、であるのだ。


開発にあたってポイントとなった2つのこと

①(冷めても美味しくするために)酸の使い方

酸味の中でもレイヤーをつくりキレや奥行きを作る。トマトは弾ける酸味であるし、マスタードソースとコリアンダーマヨネーズソースは爽やかでコクがある酸。


②驚きのある工夫をキャッチーな言葉で、思わず伝えたくなるように設計する

既存の料理を組み合わせることで郷愁を感じさせながらも新ジャンルの料理を作る。「20種類のパーツを使った」「ジャンクちらし」などパワーワードを考えておくと、知ってもらう・覚えてもらう入り口から、食べた後の出口まで展開できる。



スプーンの中の組み合わせによって、甘じょっぱいはもちろん、甘じょっぱすっぱや苦じょっぱなど味わいも、食感も変化する。


これだけ複雑なパーツが入っているにもかかっているにも関わらず、甘じょっぱいという日本人が大好きな味わいをベースにすることで、様々な組み合わせが口の中で展開されても、不思議とどの組み合わせも楽しめるのだ。


そして、この料理は、特にカットの狙いが重要になる。

この組み合わせの妙を活かすためには、ストレスなく食べ進められることが大前提であるため、それぞれのパーツをスプーンの上に載せやすい大きさにカットすることが重要である。


渋谷の東急フクラス6階にあるパーラー大箸では、
これだけ考え込んで作った冷めても美味しいチキントーバーライスを、
できたての温度で提供可能中である。


どうやって食べるのか、
どうすれば美味しいを超えられるのか、
圧倒的に想像し続けること。
そこはつまり、愛なのである。

それを詰め込んだ僕らの究極のポップメシ。

チキントーバーライスをぜひ楽しんでください。






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