美容整形で二重まぶたにした話
大学二年の夏休みに二重まぶた整形をした。右目だけが一重でアンバランスなのが気になっていたからだ。手術は高須クリニックを選んだ。Youtubeで高須幹弥院長が整形について解説しており、誠実で信頼できると思ったからだ。
メールで予約し、横浜駅近くのビルの一室にあるクリニックでカウンセリングを受けた。当初は切開法(まぶたを切り開いて癒着させる施術、半永久的な効果が望める)を希望していたが医師にまぶたが薄いので埋没法(針と糸で縫う施術)で十分だと言われ埋没法を選んだ。そのまま施術も可能だと言われたが心の準備が出来ていなかったので後日とした。
施術当日、手術の出来上がりやダウンタイムの説明を受け、5万円を払いシンプルな手術室に通された。まぶたに麻酔を打ち縫合が始まった。痛くはなかったがまぶたに針を通される感覚はあった。手術は15分で終わり、タクシーで帰った。
当日は出血も殆どなく人前に出られる状態だった。翌日は写真にあるように軽い内出血があり、痛みもあるが生活に支障はない。三日目には出血も引き、一週間では完全に違和感の無い二重まぶたになった。
手術後、自分の顔や整形手術に対する考え方は変わった。整形をするまでは顔のアンバランスがとても嫌で、常に思考の3割程を占領していた、しかし終わってみるとあっけない。あれほど気にしていたことがどうでもよくなった。また、以前は手術が怖いだとか親から貰った顔だからだとか考えていたが、一度きりしかない人生である。中途半端な顔に甘んじず、何でもやりたいと思うようになった。特に整形は勉強や仕事と違って金さえ払えば努力の必要なく容易に人生を向上させることが出来る方法である。それも視覚という一番圧倒的で直接的な方法で。多くの人がなんとなく敬遠するからこそ他者と差をつけるには有効ではないかとも思う。
現在はボーナスで鼻の整形をしようと考えている。小学生の頃、顔を電柱に強打し鼻が曲がってしまったのでそれを修正する手術だ。のこぎりで鼻骨を四等分し歪みを直すというハードなもので料金は70万円、2週間のダウンタイム(内出血等の後遺症)がある。親に具申したらあまり乗り気ではなかった、それでもやる。
最後に、美容整形手術は魔法ではない。手術の結果は極めて現実的であり、劇的にイケメンになることは無いし、モテるようになるという事もない。当然顔以外の悩みを解決してくれるものでもない。美容整形に走る人の多くは自分の容姿を客観視できておらず、また自身が不幸である原因を容姿に帰結させ過度な整形を行う。結果Matt君や深田えいみのような如何にも整形という顔になってしまう。医師の勧める範囲内で顔の欠点を修正する手術に留めるのが適切だと自戒も込めて記しておく。しかし魔法でなくとも私は悩みが一つ無くなったし、少し前向きに生きることが出来るようになった。それくらいの効果はある。