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死の恐怖を知ってしまった小学二年生

小学一年生までは恐怖を何も知らず、貧乏ながら天真爛漫に生きていた。
それが死の恐怖を知ってしまった衝撃から、人生は急降下していった。

ことの発端は、ぼくの読書好きから始まった。

両親共働きでカギっ子だったので、
小学生帰りは近所の児童館にある図書館で過ごすことが多かった。

いろんなジャンルを読み漁っているうちに、
日本昔話だったと思うが、「耳なし芳一」を読んでしまったのである。
ほぼ同時期に、アニメなどで音声付きで見てしまった。

その臨場感に、ほんとうに恐怖した覚えが鮮明に残っている。

さらに、「地獄」に関する本も多く読んでいたので、
いままで家の押し入れで読んでいたのに、読めなくなってしまった。

今の記憶で振り返れば、天真爛漫な笑顔はなくなり、
大好きだった小学一年生の女性担任も小学二年生の時には居なくなり、
小学校へ行っても、保健室で過ごしたり、休みがちな生徒になっていた。

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