ウチの家族は宇宙人
▫️シタタカ君は個性的 ークセ強系男子ー
先日のこと。担任の先生から連絡をいただき、個人面談に伺いました。
着席したと同時に差し出されたのは、シタタカ君の国語のノート。
「目を通してみてください」と言われ、ページをめくると、目の前にどすんと衝撃が降ってきました。
…読解力が行方不明。。。
「お気づきの点ありますか?」と先生。
「国語や算数の文章題等、読み取りが必要なものが苦手なのはわかっていたのですが、ちょっと…想像以上ですね」
苦笑いしながら言うと、先生は我が意を得たりといった様子で頷きました。
「国語もそうなのですが、道徳でも、学習の目当てや意図を理解することができないようです」
……いよいよきたか。。。
確かに、読み書きの練習をし始めた頃から何とも言い難い違和感がありました。
・文字そのものは読めるが、文章をまとまりで理解することができない。
(口頭で説明すればわかる)
・ノートの使い方が斬新。筆記の際に謎の独自ルールがある。
(ただし統一はされていない。そのため後々本人ですら混乱する)
・会話の文脈が繋がらない。また、唐突に始まり急に終わる。
コミュニケーションがスムースに進まないことが多いように感じていた母、
それを第三者からはっきりと提示されてゾワゾワしました。
……え。どうしよう。。。
「専門の医療機関を受診して、適切な支援方法について学んだ方が良いでしょうか?」
焦る私に、先生はちょっと困った顔で言いました。
「読解力以外の学習能力は問題ありません。ただ、お友達とのトラブルは増えました。最近はクラスで孤立しています。お母様はずっと、お子さんの様子が気になっていらしたんですよね?知能テストなどは受けられなかったのですか?」
「従来は『今すぐ特別な支援の必要はないので様子を見ましょう』と言われ、受けていません。ただ、ハプニングは度々発生していて、どうしたものかと……」
そんな私の反応に、先生も困り顔でした。
「はっきりとした特性のあるお子さんたちと比べると、様子を見てもいいと思います。ただ、学年が上がると今後特別な支援が必要になるかも知れませんね」
…問題の芽は早く摘みたい。対策が知りたい。そもそも何でこうなった?
そこから私の脳内は忙しく原因(犯人)探しを始めました。
母としての自分の来し方を振り返り、自分責め大会発動。出てくる出て来る後悔の数々。そして、ぐるぐる自責しすぎた結果、夫に矛先が向かいました。
▫️話を聞かない夫
夫は、昔から他者の話を聞けない人でした。
・自分の話が長い。それゆえ会話の主題を見失う、飛躍する。
・不必要な細部に囚われて一人でイライラする。
・想定外の展開が起こると怒鳴る。
夫婦だけで生活していた間は、お互いの性格や人となりから意図を汲み、
長すぎる話は適当なところで私が自分の話にすり替える、
怒鳴り声には冷静に反論して強制終了する、などしてそれなりにやっていました。
……この夫婦の日常の在り方が、子どもに良くなかった。。。
会話≠双方向が、我が子にとっての「普通」になってしまったのかもしれません。
夫が悪いわけではないのです。会話の相手である私にも問題があるのです。
…おや。問題は私か???
▫️そもそも私が一番の問題児
と言うことで、自分に矢印を戻して気がついたこと。
素直な夫と違い、思考をこねくり回して複雑にする癖のある私は、
自他ともに認める難しい人。愛着障害持ちでもあります。
・感性で生きている割にかなり理屈っぽい。(こだわりが強い)
・石橋を叩いて壊してしまうかと思えば、時々冒険的な行動もとる。
・自分で自分の限界がわからない。爆走したかと思うと急に電池切れを起こす。
・喋り出すと長い(論旨の行方不明も飛躍も多々ある。ただしいずれ着地はする)
・何事もやり切りたい。(ただし一般的な尺度での達成度とはずれていることが多い)
……うん。問題は私だ。。。
正反対の性質が引っ張りあって、我ながら扱いにくいことこの上ない。
仕事も家庭も子育てもやりきりたい。何も出し惜しみしたくない。
その割に「めんどくさい」とか「やってられん」とか考えて不貞腐れる。
そしてそんな自分に幻滅してしまう。
ぐるぐる回る頭の中で、ふと過去に友人から言われた言葉が再生されました。
「そんなに苦しいんだったら、グダグタ言わず全部やめれば」
そこで自分に問いかけました。やめる選択肢があるなら、家族を辞めたいかい?
しかし出てきた答えは、「夫もシタタカ君も、いてくれないと困る」
そう思えた時に、ようやくホッとしました。
天真爛漫な夫は、ズレてるけれども誠実で、頼れる友もたくさんいる。
シタタカ君は私の宝物。彼を矯正したいわけじゃなくて、楽しくいられるように手伝いたい。
変えたいのは自分。変えられるのは行動とキャラか。
……じゃあ、まあ、仕方ないか。私のこの性質も個性だ。
ということで、まずは行動に着手しました。
うまく回り始めるといいな。
上り坂に下り坂、そしてまさか。
凸凹な我が家には、さまざまな試練が訪ねてくるけれども、
たとえ怒り・哀しみ・苦しみを伴っても、私は家族と一緒にいたいのだと結論が出ました。
具体策はきっと流動的。その時々で変わる。
今必要なのは、私の覚悟と余裕だけ。
さあ戦だ。敵は自分。いざ出陣!