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病院薬剤師が病院薬剤師のドラマをみて思うこと

弟子たちに囲まれた生活を送り、本当の薬剤師を目指して日々奮闘中の青海きょう子こときょんちゃんです。

やーっと普通の生活に戻ったので、ブログ再開。

せっかくなので、ずっと書きたかったテーマで。7月から始まった病院薬剤師のドラマ「アンサングシンデレラ」。

SNSをみると賛否両論あがっていたが、私自身は「共感」が一番大きい。現在4話まで放送されている中で、薬剤師を取り巻く現状が分かりやすく描かれていると思う。

処方について確認する「疑義照会」のやるせなさはもう嫌なほど経験したし、地味かもしれないが、「医療用麻薬が1本行方不明で大騒ぎ」なんて、もう必死さが理解できる。もし自分が当直中に病棟からそんな連絡あったら、ヤバいヤバいとそれはそれは必死に違いない。


薬剤師、と言っても色々な考えを持っているし、薬剤師は結構主張強めで頑固だと思うので、薬剤部長がそれぞれの意見に対して「わかる!」と口グセが出てしまうのも分かる笑。みんな自分の信念をもって働いているので、誰の意見も間違っているわけではないのだ。まぁたまに自分の私利私欲で意見を言ってくる人はいる。


「薬剤師は患者を守る最後の砦」
「薬剤師はミスが許されない」

これをテレビで聞いた時、あー今まで私がやってきたことも無駄ではなかったかも、と救われた気持ちになった。
「薬剤師はミスが許されない、ここでこの薬のチェック間違ってこのまま投与されたら患者さんはどうなるの?」と何度後輩に言ってきたことだろう。

主人公を行動ベースでみたら「そんなことやってるほど薬剤師暇じゃないよ」とか「あり得ない」となってしまうと思う。
しかし、患者が普段服用している薬が何か、家に見にいきたいほど知りたい気持ちとか、普段どんな生活をしているか知った上でそれに合わせた薬を提案したい気持ちとか、そういった本当なら必死になりたい部分、薬剤師が熱くなりたい部分を、主人公は行動や言葉で表現していると思う。淡々と仕事をしているようで、心は熱いのである。

また、私たちが目の前の忙しさ、医師と薬剤師という構造の問題でちょっと諦めてしまった部分に全力で取り組む主人公「葵みどり」はとても眩しく、羨ましいと思った。


医学の進歩によって、昔なら余命10年と言われていた病気でも、定期的に治療を受けることで、ずっと長く生きれることがある。この場合病気が完治するのではなく、患者は病気と薬と共に生きていくことを意味する。

このような現状の中で、薬剤師は今後どのように患者やヒトと向き合って寄り添うことが良いのだろう、と思う今日この頃である。


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