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メッツ・プロスペクト その4 Mark Vientos
こんにちは、D-Betです。
今回は強打者プロスペクトであるMark Vientosについて書こうかと。
Mark Vientos
右投右打 193cm 99kg
1999年12月11日生
ショート、サード、ファースト、レフト
![](https://assets.st-note.com/img/1651840589354-WHj9jcAVBO.png?width=1200)
☆経歴
フロリダ州のペンブロークパインズに生まれ、高校はチャールズ・W・フラナガン高校に進学し、2016年にはNHIS(アメリカ版選抜高校野球みたいな感じ?)に選出。4年生の時にチャールズ・W・フラナガン高校からフロリダ州プランテーションにあるアメリカン・ヘジテージ高校に転校し、最終学年は26試合で打率.417、1HRを記録。またこちらでもNHISに選出されました。
高身長かつ広い肩幅で体格の伸び代がある強打のショートとして、2017年のMLBドラフトにおいて高校生ショートとしては5番以内、高校生全体でも20番以内に入る評価を得ていました。またドラフト指名時点で18歳にならない年齢の若さもプラスポイントでした。ちなみにドラフト指名されなかった場合にはマイアミ大学への進学が内定していました。その高評価通り2017年MLBドラフトにおいて2巡目(全体59番目)でニューヨーク・メッツが指名。ちなみに彼の父親はドミニカ共和国出身ですがニューヨーク育ちのメッツファンということもあり、指名された際にはとても興奮したとのこと。
プロ入り後すぐにガルフ・コースト・リーグに配属され、ゴロ打球/フライ打球割合が1.37と思ったように打球が上がらなかったものの、47試合で.259/.316./.713、4HRを記録。ただ三振率21.8%&四球率7.3%とアプローチの拙さが垣間見えました。8月末にはアパラチアン・リーグのキングスポート・メッツに昇格。(4試合に出場。)
2018年は昨季と同じキングスポート・メッツで開幕を迎え、60試合で.287/.389/.878、11HR、wRC+132と平均を上回る成績を記録し、また前年拙かったアプローチに関してはルーキー級とはいえ四球率14.1%、三振率16.4%と改善が見られました。またこの年から守備位置がショートではなくサードに完全に転向になりました。
2019年はShort-A級を飛ばして、当時A級だったコロンビア・ファイアフライズに配属。初のマイナーフルシーズンでしたが、111試合で.255/.300/.711、12HR、wRC+105とやや苦戦。19歳とリーグ平均より2歳以上年下ということもあり、相手投手に翻弄されることが増え、前年に良かったアプローチは三振率24.2%、四球率4.8%といずれも大きく悪化しました。まあこの打撃成績の不振にはコロンビアの本拠地が投手有利ということも関係しており、本人も本拠地に打撃を合わせようとし打撃が狂わされたと語っています。
2020年はパンデミックによりシーズンが休止となりますが、この期間中に日記をつけることを日課とするようになり、これによって日々自身の修正点等を見直すきっかけができたようです。このことが影響したのかはわかりませんが、2A級のビンガムトン・ランブルポニーズに配属された2021年は5月こそややもたついたものの、6月に.324/.407./1.182、9HRと安打&長打を連発し、その後もコンスタントにHRを量産。結果として2A級では72試合で.281/.346/.927、22HR、wRC+144と打撃面で遂にポテンシャルの開花を見せました。特にHR /FB=27.3%はキャリアハイを大きく更新。ただ四球率は8.5%と2019年からほぼ倍増し、成長を見せたものの、三振率は2019年から更に増加し28.4%、コンタクト率も67.2%と危険水準でした。9月には3A級のシラキュース・メッツに昇格を果たし、11試合に出場しましたがここでも.278/.395/.979、3HR、wRC+159と引き続き強打を発揮し、オフにはニューヨーク・メッツのMLBロスターである40人枠入りを果たしました。ただ3A級でも少ない打席数で三振率30%、コンタクト率59.1%を記録するなどコンタクトは引き続き不安なままでした。
そんななかで3Aで開幕を迎えた2022年シーズンでしたが、ゴロ打球が大きく増加し、ラインドライブ率が10%以下に低下するなど、現在打撃面で苦戦中。またサード守備でもエラーを連発するなどいいところがない状況です。
☆選手としての特徴
・打撃
彼の1番の武器は大柄な体格から繰り出されるパワーで、ポテンシャルは20-80スケールで60-70レベル。プロ入り後しばらくはゲーム内でそのパワーを発揮できていませんでしたが、2021年にゲームパワーが開花。一般的なパワーヒッターと比較して広角に長打を打てるのも特徴的で、HRを量産した2021年も逆サイドへの打球の割合は40%を占めていました。
2A級では平均打球初速度92.3マイルを計測し、これはかつて同じ2A級に所属していたPete Alonsoよりも上の数値。アプローチとしては、速球を待ち、厳しいコースの変化球を打ちにいかず、甘く入った変化球&速球を仕留める方法で、そのアプローチもあってか四球、三振ともに多め。ただバットコントロールはイマイチで、先述のように昨季は2A級でコンタクト率67.2%と低く、階級が上がるごとに三振率が増加しています。
2021年以外は右投手よりも左投手を得意としていますが、逆にいうと右投手が苦手で、右投手の変化球に手こずることが多いです。
・守備、走塁
スピードはプロ入り当初から平均を下回っており、今ももちろん平均以下。プロ入り当初はショートを守っていましたが、プロ2年目以降はサードに転向。生来のスピードの遅さに加えて、フットワークも遅く、今ではファーストでの起用も始まっています。まあプロ入り後のFRAAはマイナスで、少なくとも今現在守っているサードからの完全コンバートは既定路線でしょうね。
☆雑感
私の大好きなパワー一辺倒のプロスペクトということもあり、今季のブレイクを楽しみにしていましたが、今季の3A級での打撃の苦戦ぶりを見るに、ただでさえポジションが埋まっているMLBでどれほどの出場機会を与えられるかが不透明になりました。もっとも最近はホームランは出だしたようですけど‥‥。