【2024年1~3月】今年上場した「スライド作成のお手本にしたい」スタートアップ5選
みなさんこんにちは。
資料デザインのリサーチや分析に取り組むパワーポイントのスペシャリスト、パワポ研です。
今回は、2024年1~3月に上場したスタートアップ企業に焦点を当て、その中から特にスライド作成の参考にすべきだと考えられる企業を5社紹介いたします。今回ご紹介する資料は2024年1月〜3月に各社が公開している「事業計画及び成長可能性に関する事項」及び「会社説明資料」となります。
3ヶ月毎に発表するこちらのシリーズは好評となっておりまして、過去には以下のような記事を執筆しました。
なお、「事業計画及び成長可能性に関する事項」については、宝の宝庫となる可能性を秘めておりますので、別記事で詳しく解説しております。
それでは早速見ていきましょう。
SOLIZE(株)
SOLOZE株式会社は2024年2月7日に上場した、ものづくりのデジタル化を推進する企業です。エンジニアリングサービス、マニュファクチュアリングサービス、コンサルティングサービスの3つを主力事業として掲げています。2009年に一度民事再生をしていますが、2013年にSOLIZE株式会社に社名を変更し、着実な成長を遂げた後、2024年に上場に至りました。
パワポのデザインに関しては、コーポレートカラーの赤をメインカラーとしつつ、濃淡を上手く活用した、視認性の高いスライドとなっています。特に、淡いピンクのブロックの使い方が上手く、濃い赤の下地としたり、白のブロックの外枠としたりと、随所に工夫が感じられます。また、無闇に色数が増えないよう、灰色を積極的に活用しているのもポイントですね。
(株)Veritas In Silico
株式会社Veritas In Silicoは2024年2月8日に上場した、mRNA標的低分子創薬に取り組むプラットフォーム型のバイオテク企業です。「mRNA標的低分子創薬で希望に満ちたあたたかい社会の実現を」を理念に掲げ、独自の創薬プラットフォームibVIS®により、mRNA標的低分子医薬品の創出に取り組んでいます。
パワポの特徴としては、バイオテクノロジーの会社らしく、解像度の高い図を随所に配置している点が挙げられます。また、一般的には多用することが推奨されていない「影」を積極的に活用していることもポイントの一つだと言えます。安易に活用すると、スライドが非常に見づらくなるものですが、同社は表のセルや2パネル、4パネルのブロックにさりげなく影を用いることで、奥行きを出すことに成功しています。
(株)VRAIN Solution
株式会社VRAIN Solutionは2024年2月22日に上場した、製造業向けAIソリューションの提供を行う会社です。設立が2020年3月なので、非常に短期間で上場を果たしたことが分かります。製造業に特化した上で、AIシステムの開発・販売及びDXコンサルティングの提供を両立させることで独自の立ち位置を築いています。
同社のスライドの特徴は製造業を主戦場としていることが窺える、豊富な画像です。長方形や正方形の画像を並べるとスペース的に限界があるところ、背景を透過して配置できる画像の数を増やすことによって、スライド全体の印象をリッチなものとしています。画像のみならず、3Dのイメージ図などもふんだんに活用できているのは、製造業特化ならではの強みと言えますね。
光フードサービス(株)
光フードサービス株式会社は2024年2月28日に上場した、立呑み焼きとん大黑、立呑み天ぷら魚椿等の業態を名古屋を中心に展開する会社です。複数ブランドの直営店の運営の他、業務委託店やFC店、セントラルキッチンの管理も手掛けています。「10坪のイノベーションを起こす」をスローガンとして掲げ、コロナ禍の売上減少の危機を乗り越え、上場を果たしました。
スライドに関しては、同社のロゴを構成している、赤、オレンジ、黄色をバランス良く使い分けているのが特徴として挙げられます。同系色なので、使い分けるのはそれほど容易ではないのですが、赤色をベースカラーとしつつ、グラフや表のアクセントとしてオレンジを使用し、従来であれば灰色が使われるケースが多い文字の背景に黄色を配置するなど、独自性の高い工夫うが見られます。
Cocolive(株)
Cocolive株式会社は2024年2月28日に上場した、住宅・不動産販売に特化したマーケティング・オートメーション(MA)サービス「KASHIKA」を提供する会社です。従来の「消費者に対する追客が難しい」という課題を解決するため、KASHIKAでは「追客活動を効率化する自動追客」「営業活動を可視化する顧客管理・分析」「デジタル化による作業・管理の効率化」などの機能を提供しています。
パワポのデザインに関しては、力強く見やすい図解スライドが随所に見られることがポイントです。図解スライド自体は最近多くの会社が用いるようになり、特段めずらしいことではなくなったのですが、同社のスライドは線や文字のほとんどが太字で、インパクトがあります。図の印象が強すぎるため、メッセージなどの文字があまり入ってこないという難点もありますが、機能やスキームを直感的に伝えたい時には参考になる手法と言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回紹介した5社のみならず、近年上場する企業はや未上場のスタートアップはスライドのレベルがどんどん向上しているためめ、参考になる素材の宝庫です。「事業計画及び成長可能性に関する事項」に関する情報は、Twitter等でも随時紹介しておりますので、関心のある方はパワポ研をフォローいただき、ご覧ください!
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