CVとカバーレター
海外の就職活動(少なくともニュージーランドで)は必須の、日本の職務履歴書にあたるCV、そして「任意」とされることもあるカバーレター。
これらは何を目的として書かれていて、どのように利用されているのでしょうか?
CVって何?
CVはCurriculum Vitaeの略で、日本の履歴書に相当しますが、日本のように書式は決まっておらず、書き手が自由に作成できるのが特徴です。
学歴と職歴、そしてスキルを書くのが一般的です。
求人に応募する際は、このCVを提出し、人事のスタッフや募集をかけているオフィスのスタッフがこれを確認します。
このCVが書類選考となり、審査を通過することにより面接へと進むことができます。
書式がないために、CVのまとめ方から、理路整然とした説明能力の有無や文書作成能力の有無の判断材料となります。
CVの役割
応募者の「過程」を示すことが、CVの役割です。
この「過程」は事実や客観的に見た書き手の経歴を書きます。
どのような学校で何を勉強し、
どのような職を経て、
どのようなスキルを身に着けてきたのか、
ということを簡潔に書くことが推奨されます。
例えて言うのならば、パソコンのカタログに載っているスペック表記のようなものです。
CPUがどれくらいか?
メモリーサイズは?
バッテリーの持ちは?
といった客観的な能力説明が求められるのがCVです。
カバーレターって何?
応募時にCVと一緒に提出することが多いのがカバーレターです。
カバーレターの役割は、客観的に書かれたCVに対して主観的に見た書き手の意気込みや応募理由等を伝えることです。
この書類は必須書類となっていないことも多く、応募者によっては提出しない方もいます。
ただ、もし同じようなスキルセットを持った応募者がいて、その方がカバーレターを提出しているとすると、雇用主に与えられる情報に差が出ます。
この差が与える印象の違いを避ける為、カバーレターを提出することがリスク回避に繋がることもあります。
カバーレターの役割
CVが能力的な部分や経験の過程を記しているのに対し、カバーレターはより個人に根付いた内容を記します。書き手がどのような人材なのかを主観的に、且つ短い文章でまとめられた書類です。
今までの経験が新しいポジションにどのように役に立つのか、
応募者はどうのような性格なのか、
それが会社にとってどのような利益をもたらすのか、
という内容をまとめます。
セールストークという考え方でもいいかもしれません。
しっかりとセールスポイントを列挙することにより、応募者のスキルセットに満足した雇用者に、人間性を売り込むための場を設けてくれるのがカバーレターです。
再度パソコンのカタログで例えるならば、カバーレターは
OSタイプ(MacなのかWindowsなのか)、
本体の色、
どのように他の機種との差別化が図られているのか、
等を説明し、カスタマーの興味を引く役割を担っています。
CVとカバーレターはしっかり書き分ける
客観性と主観性という二つの視点からしっかり書き分けることが就職活動の第一歩となります。
重複した内容は極力避け、同じことを書く場合も視点を変えることにより別の情報を読み手に与えることを意識することが大切です。