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【酒好き必見】香水専門店、ル ラボの「パチュリ 24」をレビュー
こんにちは。ネット香水専門店でSNS運用を担当している立井です。
小学生のころ、九州の実家に帰省すると、祖父が冷凍庫いっぱいにチョコモナカジャンボ(ちょっと溶けている)を詰めていたのがすごく不思議でした。そんな私も大人になり、いま一番好きなアイスはチョコモナカジャンボ。8月ですね。
さて、今回も最近Celesでリリースした香水のレビューをお届けします。
前回レビューしたのはフレデリック マルの「アウトレイジャス」。意外にも爽やかで清潔感があり、どこかエネルギッシュな感じがどんなシーンにも使えそうな香りでした。気になる方はこちら。
(さやか)
私にとっての第一印象は「クール&セクシー」でした。香りが徐々になじんでくると、若者たちが踊っているような熱気を感じます。羽目を外すというよりも、あくまでもおしゃれに遊んでいるというイメージです。
(立井)
おしゃれに遊んだ経験がないので容易には同意しかねますが、確かにパリピ系の若者らしさではなく、どこか精神的なあどけなさを残した若者たちがモラトリアムを謳歌している、というイメージならわかります!
(さやか)
立井さん、たまに文豪が出ますね。
前回のレビューは、かなり香りの雰囲気を分かりやすく説明できたのではないでしょうか。とはいっても、一般用語ヅラして出てくる「ネロリ」「オレンジフラワー」「センシュアル」「太宰治」は、特に初心者の方にとってはイメージがつきづらいですよね。ここを伝えたいがために、情緒的な表現が多くなってしまい大変恐縮です。
そんな今回は、8/21(日)にリリースしたル ラボの「パチュリ 24」をレビューします。
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(ル ラボ – パチュリ 24)
空気・火・土・水・エーテルを閉じ込めた究極のスモーキーフレーバー。香りの軸となるのはバーチとレザーのような香調。そこへ重なるバイオレットとアニマリックノート、バニラの芳醇な広がり。中毒的なピート香の琥珀色の液体。純粋なパチュリ(パチョリ)を求める方には危険な劇薬。パチュリ 24は反逆的でセンシュアルな冒険者への香りです。
ル ラボのボトルは、どれも手になじみがよくずっと握っていたくなります。ネイルサロン帰りの爪の写真を撮るときにぴったりそうなところも魅力的ですね。
これはいったいどんな香りなのでしょうか。
ブランド説明
まずはブランドのご紹介です。
今回ご紹介する香水のブランドはLe Labo(ル ラボ)。シンプルですね。すでにミニマルなブランドの世界観が感じられます。
仏ロレアル社のフレグランス事業に従事していたエディ・ロスキーとファブリース・ペノーによって2006年、ニューヨークで創立されたフレグランスブランド。
ニューヨークの街と侘び寂びの概念、ソローの思想によって育まれているル ラボのスタイル。
著名な調香師による最終調香とボトリングを行う”メイド・トゥ・オーダー”方式を採用し、香りの質と鮮度にこだわって提供される香水は、上質な物を求める高感度なクリエイター、セレブリティたちに愛され、広く発信されています。
かなりブランドとしての哲学が強そうですね。メイド・トゥ・オーダー、手間と時間はかかりそうですがおもてなし精神を感じます。私もたい焼きを食べたいときは店頭のストックがなくなったタイミングを狙いがちなので、どこのたい焼き屋もメイド・トゥ・オーダーがいいなと思います。
レビュー
ここで突然の私信ですが、私の推しを予想していたそこのきみ!!!合ってます!!!!!!!!!!!!!!!!!
さあ、レビューに入りましょう。
コンセプト
その名の通り、パチュリです。ただしル ラボの香水の不思議なところは、商品名の香料があまりメインとして香らないところだそう。じゃあなんでそう名付けたんや。誰が生めと頼んだ……
ちなみにスタイリストの方曰く、ル ラボの香水は肌にのせてこそ良さがわかるのだとか。今回も飽くなきパチュリの探求が始まりそうですね。
さて、ル ラボの香水名の最後にある数字、気になりますよね。
あれは香料の数を表しており、「パチュリ 24」であれば24種の香料が使われている、ということらしいです。創った人の年齢ではなかったんですね。若いな~と思っていたのですが勘違いだったようです。
香りについて
程よく無知を晒したところで、本編に入ります。
今回レビューするのはこちらの2人。
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最近ちょっと鼻が良くなってきたかな? と自負していましたが、先日阿部さんに「この香り透明感ありますよね?」と尋ねられたとき3秒くらいフリーズしてしまいました。言われてみれば……とすらならなかったのが悲しい。
それくらいの香水初心者が、プロに素朴な感想をぶつけるのがこのレビューシリーズです。感想に優劣はないので、香水初心者を自認する皆さんもどしどし感想をぶつけてくださいね!!(どこに?)
それでは香りを試していきます。
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うお、うおお!!
香りが、なんというかすごくドォンときますね! 遠くの方で何かを燃やしているときのような、燻っているみたいな……これがパチュリなんですか?
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いや、それが違うんですよ!
公式には「魅力的なパチュリの香りをご堪能いただけるフレグランス」とありますが、パチュリ大好きマンの私にもパチュリはあまり感じられず......。なんなら同ブランドの「ベ 19」の方がパチュリです!! と主張してきますね。
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じゃあなんでそう名付けたんや!
さておき、わかりましたよこれ、薬箱のにおいがします!
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立井さん、仰る通りです! この香水の素晴らしさは、スコッチ・ウィスキーのスモーキーを堪能できるザ・ピート香なんですよ!
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褒められて嬉しい! けどすみません、先に進む前にピートがなにか伺ってもよいでしょうか……ピートとドラゴンしか思い浮かばなくて……。
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子ども向けの映画も観るタイプなんですね。
ピートとはスコットランド北部に多い泥炭です。スコットランドのウイスキーはこの匂いが強いことで有名なんですよ! そして、このピートの香り、正露丸のような薬品臭としても知られているんです。
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本当に薬のにおいだったんですね! あまりお酒を飲まない私としては、自分の嗅覚が合っていたことよりも、ウイスキーが薬品臭することに驚愕しています。
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立井さん、梅酒しか飲めないですもんね。
私もウイスキー愛好家の中ではまだまだひよっこですが、ラフロイグ、アードベック、ボウモア、オクトモアが好きで家に常備しているピート狂いにはたまらん香りなのです。(動悸)
ああ、ジュースの色もアンバーなウィスキーにみえてきた……!!
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なにか始まっちゃいましたね。
ボートでも流しておきます。
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大丈夫そうですか?
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もちろんですよ!
あとね、この香りには空気・火・土・水・エーテル、この世界を構成する元素の香りがつまっているんです。(ごめん、幻想かもしれない)
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ちょっと内容が高度すぎて私には理解できないのですが、確かにウイスキーの発酵には空気と土が重要そうですし、泥炭を作るには火が必要ですし、ウイスキーは水ですし、エーテルは2個の炭化水素基が酸素原子により結合されたものらしいですからね。
きっとそういうことですよね。
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そういうことです。
時間が経つにつれてバニラのメロウな甘さが顔を出すので、秋冬にもっと活躍しそうな予感です♪
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バニラの甘さは私の鼻ではまだ感じられておらず気まずいのですが、この煙った感じは秋冬にぴったりそうですね。
おすすめのシーズンは秋冬っぽいですが、おすすめのシーンはありますか?
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この香りは完全にバーティやバーなど夜向けですね。クールでスモーキーなので、モノトーンでモダンなファッションにマッチしそう。
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なるほど、確かに日常生活でこの香りをさせている人がいたら場のOP(オシャレポイント)が上がりすぎて困っちゃいそうですもんね。
香り方としてもかなり強い気がしますが、おすすめのつけ方はありますか?
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ル ラボの香水は賦香率30%とパルファムのような濃度となっており、シトラスメインではない限り、かなりロングラスティングです。そして香りが長く続くぶん、香りの変化も長く楽しめるのが醍醐味と言えます。
そのため、まとう箇所は腕、ワンプッシュで十分です。
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ウイスキーが飲めない身で言うことではないかもしれませんが、こんな香りが似合う人になりたいものですね。
お酒が苦手な方もお酒大好きな方も、ぜひ参考になさってください!
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おわり
ということで、「パチュリ 24」をレビューしてきました。
香りとしてはかなり印象的でわかりやすいので、香水初心者の方でも気軽に楽しめそうです。(よかった)まあ香り自体は初心者向けではない気もしますが……。
ぜひ皆さんもこの香りを試してみて、パチュリを名乗りながらパチュリっぽくないことに慄いてください。
今回「パチュリ 24」を試してみて、香水の初心者って自分が感じた香りが何なのか、またよく聞く「透明感」とか「センシュアル」とかがどの香りと結びつくのかがわかっていない状態なのかなと感じました。
紹介するにあたって、事前に阿部さんから「お酒っぽい香りを紹介するので、苦手な立井さん覚悟しておいてください」と警告をいただいていたのですが、実際香りを試してみると「お酒……???」となりました。そもそも、こういった香りのお酒があることを知らなかったからです。
つまり何が言いたいかというと、香りを的確に表現するためには、とにかく表現と知識を学ぶしかないということです。
香りに詳しくなりたい、好きな香りのどこが好きかちゃんと説明したい、推しの概念香水を探したい、そういった方はとにかくたくさんの香りに触れてみましょう。ばっちゃがそう言ってました。
そしてそんなときには、0円のお試しムエットサービスがあるCelesをぜひご活用ください!(ダイレクトマーケティング)
それでは、次回の記事をお楽しみに。
皆さんもよき香水ライフを!