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見えていることは、ほんの一部分にすぎない

仲のいいご近所さんがいる。
お互い日本人ということもあり、日本に一時帰国する際は郵便物などをチェックするなど、何かあれば助け合える仲である。

同じアパートで出会えてラッキー。こんなことはそうそうないだろう。

しかし、1つだけ"モヤ”っとすることがある。

それは、会うたびに同じような愚痴を聞かされることだ。

彼女の言い分も、ストレスも理解しようとするのだが、毎回会うたびに同じような愚痴をされると、わたしの性格上、そのストレスが伝染してくるような感覚になる。

鈍感力、いわゆるスルースキルを持っていればいいのだが、それについてはまだまだ習得中なので、なかなかうまくいっていない。

どうしたものか。考えないようにすればいい話なのだろうか。

、、、よし、やってみよう。

そこでわたしは、頭から離すためにワンピースのアニメを旦那と観ることにした。

成果があったのか、その日は考えることなく就寝することができた。

翌日。
なぜかその出来事が、頭の隅っこから顔を出し、またわたしの気持ちを
"モヤ”っとさせた。考えても意味のないことに、また時間とエネルギーを取られ、わたしも集中できなくなっていく。

このままではいけない、と思い、旦那に相談した。

旦那は黙ってわたしの話に耳を傾けてくれた。全部の話を伝えたころには、わたしは疲れていた。

旦那はこう伝えてくれた。

「そうだね、毎回そんな話を聞くのは疲れちゃうよね。でも全部を受け取らなくていいんだよ。だってその出来事の一部分しか見ていないのだから。その人がどんな過去があって、そんな愚痴を吐いているのかも知らないんだから。全部に耳を傾けて、共感する必要なんてないんだよ。」

どこか腑に落ちた。

見えていることは、ほんの一部分なのだから、自分が感情移入する必要はないんだと。当たり前のような考え方だが、難しいよね。こう考えるのは。

これもまた、考える必要のないもののひとつ。
誰かの愚痴に対して、耳を傾ける必要なんてない。

右耳から入って、左耳から出ていく感覚で良いんだと思う。

簡単そうに聞こえるが、これもまた一歩一歩習得していく必要があるよね。

そんなことを考えた1日でした。

ではまた次回の記事でお会いしましょう。

Vol.25

こり


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