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【考察】東京ディズニーランド アドベンチャーランドの再開発について

2020年に、ディズニー映画『美女と野獣』をテーマとした「ニューファンタジーランド」がオープンし、現在は新たな「スペース・マウンテン」の建設が進んでいる東京ディズニーランド。

「ディズニーランドは永遠に完成しない。この世界に想像力が残っている限り、成長し続ける」というウォルト・ディズニーの言葉通り、進化を続けている同パークですが、次に再開発・拡張されるのは「アドベンチャーランド」ではないかと、一部のディズニーファンの中で噂されています。

そこで今回は、なぜこのような噂がされているのか解説し、再開発されるとしたらどうなるのか考察していきます。

⒈ 噂の発端

アドベンチャーランドに関する噂が広まり始めたのは、2024年9月上旬のこと。

XやYouTubeなどのSNSで、「カリブの海賊」のショービルディング(アトラクションの建物)が深緑色に塗装され、建物の後ろ(下の画像参照)の防風林が伐採され始めているということが話題になりました。

青:ワードローブビル別館
黄:カリブの海賊のショービルディング
赤:防風林(着色部分:伐採完了)
紫:ピクニックエリア

そこから、ワードローブビル別館(キャスト用のバックステージ施設)が防風林を伐採した場所に移設され、もともとワードローブビル別館があった場所を使ってアドベンチャーランドが拡張されるのではないかという予想・考察が広まりました。

2024年10月11日時点では、カリブの海賊のショービルディングの後ろの防風林の伐採が完了し、周辺の整地作業が行われているとのこと。
また、カリブの海賊のショービルディングの側にある、ワードローブビル別館ではないバックステージ施設に足場が組まれたとのこと(下の動画参照)。

※この動画の投稿者さんと私に関係はありません。

↓これまでのカリブの海賊の後ろの動き(再生リスト)

なお、この記事を書いている2024年10月中旬時点で、東京ディズニーランドを運営するオリエンタルランド公式から、これらの動きに関することは何も発表されていません。

しかし私は、アドベンチャーランドの再開発・拡張が行われる可能性はかなり高いと考えています。

⒉ 再開発・拡張が行われると考える理由

それはズバリ、オリエンタルランドの経営計画にあります。

この経営計画には、「2030年に目指す姿」や「2024中期経営計画」が書かれています。

その中の「今後のテーマパーク開発方針」には、次のように書かれています。

東京ディズニーリゾートのポテンシャルを最大限に発揮するための基盤づくり
・オンステージ 魅力の向上につながる投資を行い、常に変化し続けるパークをゲストに提供
・バックステージ 働きやすい労働環境の整備と将来の開発用地の創出を行う  等

特に注目したいのは、「バックステージ」の部分。

働きやすい労働環境の整備と将来の開発用地の創出を行う

まさに、カリブの海賊の後ろの現在の動きがこれに当たるでしょう。

つまり今は、アドベンチャーランドを再開発・拡張するための準備段階であると言えると思います。

また、もう一つの理由として、アドベンチャーランドは開園当時からほとんど変わっていないということも挙げられます。

開園10周年の1993年に「スイスファミリー・ツリーハウス」がオープンしたり、2014年には「ジャングルクルーズ」がリニューアルオープンしたりと、全く何も変わっていないわけではないですが、他のエリアと比べるとあまり変化していません。

それはいいことでもあると思いますが、やはりあの“ウォルトの言葉”がありますし、先ほど引用したオリエンタルランドの経営計画にも、「魅力の向上につながる投資を行い、常に変化し続けるパークをゲストに提供」と書かれていますから、今後も変化していくでしょう。

⒊ カリブの海賊の後ろはどうなる?

私はやはり、新しいワードローブビル別館が建てられると考えます。

ワードローブビル別館 移設のイメージ

ただ、今の大きさと同じものを建てるとなると、防風林の伐採エリアだけではスペースが足りないので、その場合は「ピクニックエリア」が少し削られるかもしれません。
そうなれば、近いうちにその旨の発表があるでしょう。

ともあれ、東京ディズニーランドは今年で41周年。バックステージ施設も古くなっているでしょうから、キャストさんたちが快適に働けるよう、しっかり整備されるといいですね。

と、ここまで書いてきましたが、「じゃあ何でまだ再開発・拡張について何も発表されてないの?」と思われた方もいるでしょう。

それは、ワードローブビル別館の移設など、バックステージ施設の整備をするだけでもかなりの時間を要するからだと思います。

アドベンチャーランドの再開発・拡張は、バックステージ施設の整備が一通り終わり、新スペースマウンテンがオープンした後に発表されると私は考えています。

〈追記〉
全部書き終わった後、読み返していて思ったんですが、これもしかしてピクニックエリアを移設する可能性もありそう…?
今のピクニックエリアの場所は、混雑する日だと手荷物検査の列がその辺りまで延びるので、今のピクニックエリアは取り壊して更地にして、防風林を伐採した場所に新たなピクニックエリアを建設する。ありそう…
でもまだわからないですし、頑張って書いたので最後まで読んでいただけたら嬉しいです!

⒋ 拡張するとしたら

ここからは、ワードローブビル別館が移設され、アドベンチャーランドが拡張・再開発されると仮定して、何ができるのかを考えていきます。

⒈ 土地の大きさ

まずは、拡張される部分がどのくらいの大きさなのか確認しましょう。
ワードローブビル別館の大きさを表した青枠を、いくつかのアトラクションと比較してみます。

①スプラッシュ・マウンテン
②ホーンテッドマンション
③イッツ・ア・スモールワールド
④プーさんのハニーハント
⑤ロジャーラビットのカートゥーンスピン
⑥美女と野獣“魔法のものがたり”
⑦ファンタジーランド・フォレストシアター

もちろん、マップの比率は変えていません。
なお、青枠はワードローブビル別館の大きさなので、実際にはもう少し土地があります。

①スプラッシュ・マウンテン
 ギリギリ収まっていません。
②ホーンテッドマンション
 外のキューラインは収まっていないですが、建物は収まっています。
③イッツ・ア・スモールワールド
 縦幅は収まっています。
④プーさんのハニーハント
 キューラインは収まっていないですが、アトラクション部分は収まっています。
⑤ロジャーラビットのカートゥーンスピン
 形を変えれば収まりそうです。
⑥美女と野獣“魔法のものがたり”
 全然収まっていません。
⑦ファンタジーランド・シアター
 アトラクションではないですが、参考までに比較。ちょうどいいくらいです。

こうしてみると、ワードローブビル別館って意外と大きいんですよね。

ライド型のアトラクションを一つは作れそうです。

⒉ 作られそうなアトラクション

ワードローブビル別館の場所に作られるとしたら、テーマとなる作品はアレしかないでしょう。

そう、『プリンセスと魔法のキス』です。

この作品は、全米では2009年、日本では2010年に劇場公開された、ディズニーによる最後の手描きアニメーション映画です。

この作品しかないと思った理由は、ワードローブビル別館の場所と『プリンセスと魔法のキス』の舞台が一致しているからです。

どういうことかというと、『プリンセスと魔法のキス』の舞台は「ニューオーリンズ」であり、アドベンチャーランドの中でもワードローブビル別館がある側は「ニューオーリンズ」をテーマにしているということです。

左下の青枠:ワードローブビル別館
水色の枠内:ニューオーリンズをテーマにしたエリア
上の画像の水色の枠内にある、
ニューオーリンズをテーマにしたロイヤルストリート

「ニューオーリンズ」が舞台のディズニー作品は他にない(と思う)ので、『プリンセスと魔法のキス』がぴったりです。

逆に、『プリンセスと魔法のキス』じゃない作品のアトラクションを作るとしたら、今ある「ニューオーリンズ」のエリアは無くなるんじゃないかと思います。

また、『プリンセスと魔法のキス』のアトラクションが作られると思う理由は、他にもいくつかあります。

1つ目は、東京ディズニーランドで今年から新たに始まったハロウィンパレード「ザ・ヴィランズ・ハロウィーン“Into the Frenzy”」に、『プリンセスと魔法のキス』のヴィランズである「ドクター・ファシリエ」が登場したということ。

ドクター・ファシリエ
東京ディズニーリゾートに初登場した
ドクター・ファシリエ

ファシリエが東京ディズニーリゾートに登場するのは初めてです。
正直、日本では『プリンセスと魔法のキス』自体の知名度がちょっと低いので、知名度を上げようとしているのかもしれません。

2つ目は、先ほど紹介したロイヤルストリートの建物の壁に、『プリンセスと魔法のキス』に登場するキャラクター「ルイス」と「レイ」の絵が描かれたということ。

描かれる前
描かれた後
(画像はhttps://mezzomiki.jp/post-256668/より)

私が調べた限りでは、2023年の4月に突如現れたようです。
これも知名度を上げるためでしょうか。

そして3つ目は、ディズニー社が最近『プリンセスと魔法のキス』を推しているということ。
ご存知の方もいると思いますが、フロリダのマジック・キングダムとアナハイムのディズニーランドでは、スプラッシュマウンテンが無くなり、新たに『プリンセスと魔法のキス』をテーマにしたアトラクション『ティアナのバイユー・アドベンチャー』が今年オープンしました。

https://www.disney.co.jp/park/news/resort/240523

スプラッシュマウンテンが無くなった理由は、簡単に言うとテーマになっている作品『南部の唄』の黒人描写が問題視されていたからで、新たなテーマに『プリンセスと魔法のキス』が選ばれたのは、同作品の主人公「ティアナ」が黒人であるからだと思われます。
東京ディズニーランドのスプラッシュマウンテンも、いずれはテーマの変更、もしくはクローズしてしまうと思っていますが、ティアナのアトラクションを作るならアドベンチャーランドの方がぴったりでしょう。

ということで以上が、『プリンセスと魔法のキス』のアトラクションができると思う理由になります。

⒊ どんなアトラクションになる?

私は、「ティアナのバイユー・アドベンチャー」にはならず、東京独自のアトラクションになると考えています。

この理由もいくつかあります。

1つ目は、「ティアナのバイユー・アドベンチャー」は、「スプラッシュ・マウンテン」をリニューアルして作られたため、東京ディズニーランドでは似たアトラクションが同時に存在するようになってしまうということ。
もし「ティアナのバイユー・アドベンチャー」を作るなら、それがアドベンチャーランドだとしても、「スプラッシュ・マウンテン」はクローズすると思います。

2つ目は、日本では『プリンセスと魔法のキス』の知名度がちょっと低いということ。
「ティアナのバイユーアドベンチャー」は、映画の物語の1年後を舞台としているので、映画の物語を知っていないと十分に楽しむことができません。
まぁ、ディズニーのアトラクションは、テーマとなった作品の物語を知らなくても楽しむことはできますが…

最近の東京ディズニーリゾートの拡張・再開発でできたアトラクションは、どれも東京独自のアトラクションであり、映画の物語を追体験するものが多いので、『プリンセスと魔法のキス』も、映画の物語を追体験するライド型アトラクションになるのではないかと思いました。

⒋ アトラクションの周辺

※この先、『プリンセスと魔法のキス』の結末のネタバレを含みます。

今ワードローブビル別館がある場所がアトラクションになるとして、「シアターオーリンズ」は移設する必要があるでしょう。

それに伴って、アドベンチャーランド・バザールとジャングルカーニバルも移設する必要があるかもしれません。
これらの移設先として、「スイスファミリー・ツリーハウス」がある場所はどうでしょうか。
「スイスファミリー・ツリーハウス」は、2022年4月1日から現在までずっと休止中で、今も再開の予定はありません。
休止の理由はわかっていませんが、「スイスファミリー・ツリーハウス」に登った上から見ることができる景観に問題があると噂されています。
なんでも、ディズニーシーのファンタジースプリングスが見えてしまうとか。
また、「スイスファミリー・ツリーハウス」のスポンサーであったユーハイムは、2022年1月にスポンサーを撤退しています。
SNSでは、『カールじいさんの空飛ぶ家』や『ミラベルの魔法だらけの家』にリニューアルされるのではないかという予想・考察も見られましたが、それだと結局景観の問題は解決できないと思うので、口惜しいですがこのままクローズしてしまうと私は思っています。
そうなれば、アドベンチャーランド・バザールとジャングルカーニバルの移設先としてちょうど良いと思います。

左下の青枠:ワードローブビル別館
黄緑:シアターオーリンズ
茶色の枠内:アドベンチャーランド・バザールとジャングルカーニバル

ということで、上の画像の茶色の枠の下あたりに「シアターオーリンズ」を移設し、茶色の枠内には、『プリンセスと魔法のキス』をテーマとした新たなショップとレストランができたらどうでしょうか。

『プリンセスと魔法のキス』のラストで、ティアナはナヴィーンと結婚し、2人で「ティアナのお城」というレストランを開きます。
アトラクションで物語を追体験した後、出口の近くにこのレストランがあったら入りたくなりますよね。
実際に、アナハイムのディズニーランドでは、映画に登場するレストランを再現したレストラン「ティアナズ・パレス」がオープンしました。

https://www.disney.co.jp/park/news/resort/230831

また、ショップは、「プーさんのハニーハント」のようにアトラクションの出口に併設でもいいかもしれません。

あとは、このニューオーリンズエリアで、ティアナやナヴィーン王子、ルイスなど、『プリンセスと魔法のキス』のキャラクターとグリーティングができるようになったら嬉しいですよね。
東京ディズニーリゾートで会える『プリンセスと魔法のキス』のキャラクターは、今のところファシリエだけなので、今後登場することを願っています。

⒌ まとめ

ということで、まだ何も発表されていないアドベンチャーランドの再開発・拡張の考察、いかがだったでしょうか。

超簡単にまとめると、ワードローブビル別館が移設されればライド型アトラクションを一つ作れるくらいの土地ができて、そこに何か作るなら『プリンセスと魔法のキス』がいいんじゃない?という話です。

とりあえず、この記事を書いている時点での事実は、“カリブの海賊のショービルディングの後ろの防風林が伐採された”ということのみです。

早ければ、10月30日のオリエンタルランドの決算発表で何か発表されるかもしれませんが、流石にまだ早い気がします。

今後、何か大きな動きがあったら、この記事に追記するか、新たに記事を書くと思います。

また、他にもいろいろと予想・考察をしていこうと思っているので、フォロー・スキ・シェア・コメントなどしていただけたら嬉しいです!

最後におまけがあります↓


⒍ おまけ

現在アドベンチャーランドにあるアトラクションの中で一つ、近いうちにリニューアルされそうだなと思っているものがあります。

それがこちら。

「魅惑のチキルーム:スティッチ・プレゼンツ”アロハ・エ・コモ・マイ!”」です。

このアトラクション「魅惑のチキルーム」は、東京ディズニーランドの開園当初からありますが、今までに2回リニューアルされています。

1回目は、1999年。
「魅惑のチキルーム “ゲット・ザ・フィーバー”」というバージョンになりました。

2回目は、2008年。
現在のバージョンになりました。

正直なところ、今の東京ディズニーランドの中では、人気がない方のアトラクションではないかと思います。

しかし、開園当初からある貴重なアトラクションですし、完全に無くなるということはないと思いたい…
ということで、そろそろリニューアルされるのではないかと思いました。

リニューアルされるとしたら、スティッチとはお別れして、『モアナと伝説の海』の要素が加わったらどうでしょう。

現在、東京ディズニーリゾートで公演されている「ハーモニー・イン・カラー」や「ビリーヴ!〜シー・オブ・ドリームス〜」といったエンターテイメントに登場していますし、今後は映画の続編と実写版の公開が控えていて、人気もあり、今アツい作品です。

「魅惑のチキルーム」はポリネシアを舞台としていて、『モアナと伝説の海』もポリネシア諸島が舞台となっているので、ぴったりだと思います。

…と言っても、モアナは登場せず、鳥に変身したマウイ、お供のヘイヘイ、ペットのプアあたりが登場しそう。

ということで、こちらもまだ何も発表されていない、魅惑のチキルームのリニューアル考察でした。

『モアナと伝説の海』は、せっかく“海”がテーマの作品なので、ディズニーシーにアトラクションやエリアができてほしいところ。

機会があれば、ディズニーシーの今後の拡張・再開発についての考察もしたいと思います。

それでは、最後までご覧いただきありがとうございました!

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