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「ボカロだってAIみたいなもんだから、ボカロPがAI作曲に文句をつけるのはおかしい」←に対する反論(っぽいもの)

前口上


本記事は、作曲とAIに関してのつぶやきです。独り言です。
そして、煮え切らない筆者の心情がダダ漏れです。
源泉かけ流しです。

なので。
ためになる何か、スカッとする何かはありません。
そんで、テキストのみでございます、ハイ。

まずは当方スペック

・DTMをたしなみ、ボカロ曲も多数作曲(再生数等は聞かないで)
・生成AIが話題になる前から、AI搭載のプラグイン、またはそれに類する便利な物(EZシリーズやループ音源など)をこよなく愛してきた「頼れるものには頼ろう」派
・画像生成AIにもハマり、今こうして記事を書いている間もStable Diffusionを走らせて、PCがウィンウィンうなってます

…とここまで読んでいただいたら分かるように、AIに対しては好意的です。

人間、賛成か反対かに分けられるもんではないと思うんですよ

AI賛成派か反対派か、立場を表明しなければいけない圧を感じる今日この頃。自分は、「賛成ではあるが、『AIは無双! 使わない奴は遅れてる!』と血気盛んな方々とは距離をとりたい」という気分です。

僕にとって衝撃的だったのは、AIに関するパブコメ合戦の中で出てきたAI「推進派」の方による「才能の民主化」というパワーワード。
自分自身AIの恩恵を授かってはいますが、「さすがに言い過ぎだろう」と思いました(これについての論考は今回省きます)

さてと。
僕は、AIでの画像生成を楽しみつつ、Suno AIによる生成物や情報はなるべく目に(耳に)触れないようにして心の安定を保とうとしている、チキンであり、かつわがままな奴です。

Suno AIは規制されるべきか→否


まあ別にSunoだけでなく、楽曲生成AI全般に関してですが、もうこの流れは止められないと思います。
AIが生成する楽曲は(当たりはずれがあるにしろ)、凄いクオリティですし、練られたプロンプトで作られたAIの傑作と僕が知らないリアルミュージシャンの曲を並べて「さあ、どっち」と言われても当てる自信はありません。

制作の立場からしても、愛用するDAWソフトの Logic Pro が本格的にAIを取り入れ、これがまた相当出来がいいので、やっぱAIとは友達でいた方がいいよな、と思う次第です。

一方。
「それっぽい曲」の制作速度ではAIに絶対に敵わないので、さぼっていたギターの練習を頑張ったり、歌を鍛えたりしています。
一人でも弾き語りは楽しいです、ハイ。

本題

で、ようやくタイトルに絡めた話になるわけですが。

恩恵

Suno AIに異を唱えるボカロPや楽曲制作者に対して、「ボカロだってAIうんぬん~」というツッコミを見かけることがあります。
それは時に厳しい口調だったりします。

「ボカロPだってAIやデジタルの恩恵を受けまくってるだろ、今更AIに文句言うなよ」

とまあ、こんな感じです。

「絵師といってもデジタルの恩恵を受けまくってるだろ、今更(略)」とほぼ同じ構図ですね。

でもね。
冷静に普通に考えて、テキストだけで絵を作るのと、線画を描いてペイントソフトで色を塗るのじゃ、(時間、努力は脇に置いといても)行為そのものが違うように、AIにテキストから曲を作ってもらうのとDAWを使いながら曲を作るのは、やはり行為そのものが違います。

「行為」という言葉を使っているのには意味がありまして、努力や時間の話をすると感情論になってしまうからです。

そして「ボカロだってAIうんぬん~」の話なんですが、ボカロにしろAIシンガーにしろ、メロディ作って歌詞流し込んで調声していくのは人間です。
技術にはAIがふんだんに使われていても、人力の要素が大です。
「だから何?」ではなく、そこはちゃんと認識しようよ、ってことです。

意見の異なる相手を叩きたいがために、勝手に決めつけて全てを否定するんじゃなくて、「ボカロ使って曲作るって、大変だけど楽しいんだよ」というつぶやきを「ふーん」と生暖かく聞き流してほしいな、と思います(翻って、AIをいかに使いこなすか、という話についても、AIを全否定している方々に同様のことを言いたいわけですが)

それでも僕は作り続ける、たぶん

もともと絵を描いていた人、曲を作っていた人は、AIを道具として活用しまくればいいと思います。

絵に関して言うと、絵心ない自分はAIで画像生成をしていても、だいたい似たようなイラストを吐き出し続けています。
AIイラスト黎明期はそれでもTwitterなどでまずまずの反応をもらっていましたが、投稿者、レベルが桁違いに上がった今は、びっくりするほどモブになってしまいました。

Xでたくさん「いいね」をもらっているAIイラストは、AIとはいえ作者さんの「画風」やセンスが光るものが多く、もともと絵を描いてきた人も多いのでは、と思います。

音楽も同様だ、と思う、思いたい、そう主張できるように、ゆるく作り続けようと思います。

結局のところ

AIは泥棒?

そうとも言えるし、そうとも言えない、つまり「立場によってどうとでもいえる」…が、わりと正しい現状認識じゃないでしょうか?

「我々の成果物が盗まれている」

「いや、あなたのを盗んだんじゃなくて、データから構築うんぬん」

という論争が噛み合うことは未来永劫ないでしょう。

なので。
AI憎しで、日本企業を攻撃したり、果てはナウル観光局にまでICBMをぶちこむより、逃げと言われようが、日和見主義と言われようが、AIと仲良くできるところは仲良くし、受け入れられないところは目に(耳に)入れず、自分なりの個性を磨いて作り続ける方が百万倍楽しいと思います。

まとめ

いい加減、AI賛成派、反対派で二色に分けるのはやめましょうよ。

以上です。

読んで頂き、ありがとうございました。


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