にゃあ日記14
ゾロ目は何か得体の知れない力
がある。
ましてや縁起が良いとされる
末広がりが二つも並ぶ
八月八日
こんな日にマスターから突然の連絡。
普段から用事がなければご様子伺いの連絡なぞ不要と言い切るマスターのアイコンに明かりが灯っていた。
それだけで胸が躍り
吉報を知らせる予感めいたものを
感じた。
予感の余韻を楽しむ時間もくれず
既読をつけずとも中身がわかる
たった一言。
ーにゃあが生きてた!ー
待ちに待ったにゃあの生存確認を
知らせる短文が目に入り私は、
小躍りしてたかも知れない。
ドキドキを整え
嬉しさを気取られるのは気恥ずかしいが、一呼吸置いてすぐに電話をかける。
「もしもし…」
「にゃあちゃん生きてたぁ!」
〈こんな嬉しそうな声出るんや〉
と驚いたのも束の間
うわずったマスターから為された
なんとも予想外の報告に私は戸惑う。
「えっ?もう一回言って。
どーゆーこと?」
8を横に倒すと蝶々に見える?
いえ、俺には猫のタマに見えます。
4月に消えて8月に再び姿を表した
にゃあは、タマが2つ消えた状態で現れたと云う。
「他にもまだあるんよ」
「まだあるんかい!」
マスターはにゃあの近状を
驚きを交えて丁寧に私に伝えてくれた。
何があったにゃあ!
15につづく
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