にゃあ日記7
臆病だけど逞しいにゃあの顔に変化が見てとれた。
心情的な変化が顔に出てきて丸くなったみたいな事ではなく
文字通り顔のフォルムそのものが変わった。
にゃあのアゴ下に大きなしこり
があると云う。
たまになら少しだけ触らせてくれる関係に発展しスマホでの写真撮影も許してくれたこともあり、
マスターのお店でお酒を嗜む私に
にゃあの近状を画像を交えて話してくれた。
ずっと以前、見せてもらった
【遠くから覗き見してくる猫】
時代の写真に比べ顔が認識できる距離での写真に私も喜んだ。
「にゃあ悪そうな顔やなぁ。」
「スマホが怖いんよ。」
「普段はもっと優しい顔してるから…
そんなことよりアゴ見てアゴ。」
スマホには階段下でにゃあを見下ろすアングルで撮った画像が映し出されていて、それだけではアゴが腫れていると言われても正直判断できかねた。
短い時間とはいえ毎日のようにやってくる訪問者とスキンシップをとれるマスターには、
僅かな違いがすぐにわかるようだ。
「心配やわぁ…」
臆病者のにゃあがわざわざ怖い思いをしてでも私を訪ねてやってくる。
思うとこがあったのだろうか…
徐にマスターが子供の時に飼っていた猫、ジャレの昔話をしてくれた。
8へつづく
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