そういえば令和元年になったこと忘れてた

「新元号に変わりましたね。」

「雪見うさぎ」からのメッセージがフタの裏側に書いてあった。雪見だいふくを開けた時である。そうか、アイスの賞味期限って無いんだった、と思い出した。元号変わったの随分前なのになぁ。なんなら元年はもう終わる。

「いつも雪見だいふくを食べてくださり、ありがとうございます」

いえいえ、食べたのは人生で4回目、2年ぶりくらいです。

「れいわ」と打ち込むと「令話、0話、0羽」。変換予測候補には、「令和」は出てきてくれない。その事実に今、気がついた。

これは平成の名残り？

『学校でサークルの友達と、Twitter で内閣府のLIVE動画を見て、菅官房長官が掲げたのを見たんだよ、新元号発表の時ね。発表予定時刻を過ぎてから思い出して、慌ててスマホを開いたんだけど、誰もいない舞台だけが映ってて、もう終わっちゃったのかと思った。まだ始まってないだけだった。多分10分は後ろ倒しになってたんじゃないかな。

正しいイントネーションがわからなくて、どっち？どっち？ってみんなで騒いでたな〜。あと、もう、うちら「平成の人」になっちゃったねとも言ってた。「昭和の人」みたいなノリでね。

実際、一番騒いでたのは発表の時かな。そうだ、少し遡って、2018年も凄かった。「平成最後の〇〇」って言って、なんでもかんでも騒いでたのも思い出した。毎年同じなのにさ、「平成最後の」って頭につけると全部がエモくなるの。そういう魔法。特にね、夏とかすごかったよ。「平成最後の夏」。パワーワード。

ちなみに退位特例法は2017年6月に閣議決定されてる。え！今の上皇さまがお気持ちを述べられたのって、2016年8月。そんなに前か。それで、2019年4月30日に退位されて、新天皇が5月1日に即位して、その日の11時に新元号発表されたみたいよ。』

……今ここに書いた日付たち、全然覚えてなかった。このタイミングで調べて良かったよ。

ずっと後になって、改元を知らない子たちに聞かれたら、教えてあげるんだ。どちらかといえば政治とか皇室にあんまり興味ない、平成の真ん中に生まれた大学生たちでさえも、結構お祭り騒ぎで、それなりに楽しんでたよって。おめでたい、素敵なムードだったよって。

雪見だいふく買って良かった。じゃなきゃ振り返ることもなくて、ぜーーーんぶ忘れちゃうところだった。

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