見出し画像

思い上がりで作ったきめしは偽物もいいとこだった

きめしとはくちなしご飯のことで、
pote地方では田植えや祭りのときに出される。
嫁に来て初めてみたとき、どう作っているのかわからず
「たくあんまぶしてんのかな?」と勘違いし、
本当に白飯に刻んだたくあんをまぶして娘のお弁当に入れてしまった。
でもこれはこれでなんか美味しかった(ことにしている)。

私は「これどーやんのかな」と思ったときに
「教えてください」って教えを乞うということをしてこなかった。
性格悪いな。教えてくださいって頭下げない。
人にきかずに「こーだろ、きっと」ってイメージでとっかかる。
当然全く違う物ができるわけだ。

教わらなくても出来る私凄いって言いたいのに出来ず、
出来なきゃ出来ないでいいや、みたいな。
出来たから偉いってわけじゃねーしって。

少しは自分で考えろ、調べろよ、という場合と
きいた方が良い場合との使い分け。
私はいつも逆だった。

今はネットで調べればある程度のことは知れる。
いまさらだけど、なんかそれでは「勿体ない」ような気がしてきた。
私は多くの得難い何かを損失してきてたと思う。

イエーィ、できたぜ!てなハイタッチしたくなる気持ちとか。
美味しく出来たねーって一緒にぱくつく時間とか。

ただし教わることと他人の努力にただ乗りするのとは
違うってことはわかっているつもりだ。

そんな私もきめしを炊くようになった。
結局は塩加減をネットで調べたんだけど。
刻んだたくあんで白米が黄色に染まるわけじゃない。
くちなしで色だしした水と塩で炊く。

小学校低学年だった孫1号が余程物珍しかったのか
異常なほどきめしに食いついてた。
黄色いってだけでとどのつまりは塩むすびだぞ?
残ったおにぎりをラップに包み「帰りに食べな」と
持たせたら踊り子号の中でひたすらきめしを食べていたそうだ。
色のついたご飯が特別なものに見えたのだろうね。

くずれそうなぐらいの力加減が良い








いいなと思ったら応援しよう!

potesakula
サポートいただけたらすごく嬉しいです。 野菜のタネ代にします。→話のタネになるんです♪