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強くてニューゲーム妄想

なんの脈絡もなくふとした瞬間に、【強くてニューゲーム妄想】をしてしまう。
強くてニューゲーム。小説やマンガなどの設定としてはわりとメジャーなものかもしれないが、一応簡単に説明しておく。

強くてニューゲームとは

ロールプレイングゲームなどの、本来はひとたびシナリオが進展したら初めからやり直さない限り前のシナリオをやり直せないゲームにおいて、ゲームをクリアすれば、クリア時点でのセーブデータの情報(キャラクターのレベルや所持アイテムなど)を引き継いで新たに初めからゲームを遊ぶ(ニューゲームを始める)ことができるようになるシステム。

強くてニューゲーム―Wikipedia

要は、今の記憶を維持したまま、過去のあの時点に戻れたら…といった類の妄想だ。
もちろんそんなことはできないわけだが、ふとした時に繰り返してしまう。
ちなみにやり直す場面は割とまちまちである。

今のレベル(経験値や精神年齢)のまま過去をやり直せるのであれば、
小学生の頃、転校した先の学校で周囲ともう少しうまくやれるのではないかとか、
中学生の頃、無理して自分とは合わない友達のいるグループに所属しなくて済むかもしれないとか、
高校でもう少し数学を真面目に勉強できるかもしれないとか、
もっと小さい頃のことからつい最近の仕事での失敗まで、挙げればきりがない。

これらは結局、過去の苦い経験を思い出し、今の自分だったらもっとうまくやれるに違いないと思い込んでいるに過ぎない。
年齢や人生経験に差はあれど、私は私なのだから、同じ状況に陥れば似たような結果になるような気もする。

しかしどうだろう。
仮に違う結果を得られた場合、私のアイデンティティはどうなってしまうのか。
苦いものも含め、これまでさまざまな経験を積み重ねてきたからこそ今の自分が形成されているはずだ。
1つボタンを掛け違えたら苦い経験がうまくやれた経験となるかわりに、本来はなかったはずの苦い経験をしたり、友達だったはずのあの人と仲良くなれないなんてルートに進んでしまったりするのかもしれない。

全てがたらればの話なのだから、こんなこと考えたって意味がない、いつもそういった結論に至り、この妄想は打ち切りとなる。
それでも性懲りもなく、ふとした瞬間にまた違う場面からスタートする強くてニューゲーム妄想を始めてしまうのだ。

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