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私の作品を見てくれて、「ありがとう」?

創作者と鑑賞者のヒエラルキーについてよく考える。

創作者は好きなことをしていて、みんなに見てほしいと思っている。だからみんなに見てもらえるだけでありがたいと思うべき、という空気感が苦手だ。

鑑賞者は、いつか将来的に購入者になるかもしれないという理由で、立場が上なような感じがするのが嫌だ。
無料でコンテンツを享受しておいて、創作者にビタ一文お金を払わない人、すごく多い。

とはいえ、創作者のキャリア形成においては、「見てくださってありがとうございます」の姿勢は、営業活動においては多分必要なんだろう。

いはゆる下積みってやつ。

まずは顔と名前と、私の作品覚えてね!
将来的には、私の作品にお金を出してね!

惨めにも思える下積み時代の中で、救いの神が現れることを願って。

もしあなたが誰かの創作物に少しでも感動したり癒されたりした時には、「見せてもらえてありがとう」の気持ちを少しだけ持ってほしい。
そして自分の趣味に使える予算範囲の中で、できるだけ創作者にお金を使ってあげてほしい。

創作者は、もちろん創作が好きでやっているが、ノーストレスなわけじゃない。
長い時間をかけて、色んな試行錯誤を繰り返し、苦しみ、悩み、結果何かを生み出している。
好き=いつも楽しい わけじゃ決してない。

好きなことを仕事にすることは、時に「普通に」働き賃金を得ることよりも過酷な道だ。

あなたの人生が少しでも豊かに感じられるような作品、表現活動に勤しむ創作者=アーティストたち。

創作者としてはもちろん、全く見てもらえないより、無料でもなんでも見てもらえた方が嬉しいわけだが、鑑賞者としては、無料で見れて当たり前、は違うと思う。

今このご時世なので出来る範囲でだけど、ギャラリーに行こう、ライブへ行こう、作品を買おう、アーティストに課金しよう。

こんな値段感のものがあれば、と作者に意見をぶつけるのも今の時代なら全然ありだと思う。

まずは少しだけ、気持ちだけでも。

この世界で、創作する側と、鑑賞する側の、サステナブルな関係性が実っていくことを切に願っている。

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