子ども相手の仕事
母が、「子どもの絵画教室は地位が低い、低い」とよく言うので、なぜなのかずっと不思議だった。
私の個人的感覚では、アートや絵画に理解も敬意も示さない人の方が地位が低いのではと思ってしまうからだ。
芸術やアートは外来語であり日本ではまだまだ文化的に浸透してないので、たとえばスポーツやお勉強などの習い事と比べて地位が低く扱われてしまうのも現状仕方ないのかという諦観もある。
あとは、「子ども」にまつわること全般が地位が低いということ。子どもと女性と老人にまつわること。
この世界を経済を歴史をまわしているのは現役の男であるということだろうか。
子どもに投資ができない国に未来はあるのか。
学歴や経歴がなくてもできる職業だと思われているふしがある。
最近は同志社大に「赤ちゃん学」の研究所ができたりと、赤子、幼児期における認知の発達など研究がすすみつつある。
本当は大学教育よりも、保育園、幼稚園、小さい頃のお習い事での学びがその子の脳みそとその後の人生に及ぼす影響が絶大なのだ。
大学生になる頃にはほとんど脳は出来上がってしまっている。
早期教育も注目されてきているが、お習い事の予定を詰め込んでしまうだけの人もたくさんいる。
子どもは嫌い、と堂々と言えてしまう大人たち。私もそうだった。今でも「子どもが好き」とは言えないが、人間が育つにあたり一番重要な時期をともに過ごせていて、いずれ記憶は薄らいだとしても脳の奥底に決して消えない経験値として積み上がっていると思うとちょっとわくわくする。
私の一挙手一投足に反応する子どもたちは愉快だ。
自分の中の「子ども」も大事にしたい。