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バズりたくないよね

こんばんは。本日もお疲れ様です。

突然ですが私は休職前、マスコミ系企業で広告のお仕事をしておりまして、クライアントからお金をもらって商品やサービスPRのために様々な媒体に広告をうったり、イベントを企画したりしてました。(電〇とか博〇堂とかと似ていますが非なるお仕事)

最近クライアントさんから、広告評価の基準として最近よく言われていたことは、「SNS上でいかに拡散されたか」「バズればなおよし!」といった、TwitterをはじめとするSNS上でいかに拡散されたかというものでした。

でも最近特に思うのが、

「バズって得している人をあんまり見かけない」ということです・・

よくあるのが、一般の方などで「バズったのでついでに宣伝させてください」といって追加のぶらさがりツイートを投稿するもののそちらはほとんど注目されていなかったり・・

そもそもですが、Twitterに日中からはりついて、匿名アカウントを使って「バズらせ」に貢献している人たち(私も含め)は、果たして、「一般の人」なのでしょうか。。。

詳しいデータをとっていないので、あくまで個人的な感覚ではありますが、「良識的な一般の人」は鍵をかけて実名アカウントを身内だけで運用している場合が多いように思います。そういう鍵アカウントの数値は、マーケターが調査する数字にはあがってきません。

以上が個人的な私の感覚だったのですが、このコロナ禍において、食品関連の企業、団体さんはずいぶんTwitterによって助けられたんじゃないかと思います。百貨店に卸す分の和菓子が売れ残って困っている老舗和菓子屋さん、高級海鮮が売れ残って困っている水産業者さん、また最近だと醤油の会社さんがバズって、商品も売り切れて喜びの悲鳴をあげておられました。

Twitter含めSNSをぼーっと眺める時というのは、画像、動画、短い文章で「瞬間的に」快楽を得るという目的で見ている人が多いと思います。

なので、食品など一瞬で情報をつかめる商品についてはTwitterは適しているように思います。

見るからにPR色の強いものは基本的にバズらないので、カルピスさんは、あえて自社でPRをせずに、一般の方のツイートがバズるのを待ってから自社から宣伝する、なんていう高度なわざも使っておられましたね。

SNSにしろ何にしろ、これだけ情報を届ける媒体が増えてきたからこそ、「届けたい層に着実に届ける」「広く一般の人に届けたい場合は、ちゃんと広く届くように仕掛ける」という、当たり前のようでいてなかなかできない鉄則は守って広告を行うべきだなと、改めて思いました。

広告の世界だと、どうしても「バズったこと」が成功事例として扱われやすく、メディア関係者向けの勉強会でもそのような切り口で語られることが多いです。でも一番大事なのはバズった「その後」であって、バズって終わり、では一発屋芸人を同じで、それはビジネスのやり方として賢くありません。下手にバズってしまったことで、「一過性の流行りもの」としてとらえられてしまうことの弊害も多いように思います。

ビジネスにも色んな種類があるので、不特定多数の消費者に「一過性の流行りもの」を都度売りさばいて、コロコロ業種を変えていくやり方と、数は多くないがロイヤリティの高い顧客をしっかりとつかまえて、じわじわと世間に理解してもらうやり方と、色々あります。

「バズ」に向いているビジネスもあると思いますが、個人的には下手にバズるくらいなら、届けたい人にきちんと届くビジネスがしたいなと考えているところです。

そういっておきながら、私もゴリゴリの匿名Twitter廃人なので、ツイートにたくさんイイねがつくと嬉しいですし、フォロワーも増えてきたので、たまにはバズらないかなと期待したりします。相互フォローだった人にリムられたりすると、地味にショックを受けてしまう自分もいます。

ちんけな承認欲求に勝てず、SNSをうまく使いこなせているとはとてもいえません。もう少し修行を積みたいところ・・・


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