【転職ドラフト運用】エンジニアの志向を理解して、適切なアプローチをしましょう!
0. はじめに
突然ですが、「転職ドラフト」という求人媒体をご存知でしょうか。
株式会社リブセンス様が提供する、ハイスキルなエンジニアの方が多くご登録されている求人媒体です。
弊社ではスタートアップ / ベンチャー企業 × ハイスキルなエンジニア採用を支援させていただくことが多いため、大変お世話になっています。
媒体の特性として「求職者様の情報」を細かく知った上で「他社(自社)の情報が多く開示されている」「開催期間が決まっている」といった独自の特徴があることから「戦略的に運用する必要がある」媒体です。
そのため、下記のようなブログをはじめ常に最適な運用方法とは?を追求しお客様へ提案しています。
本日はその1つとして、転職ドラフトにご登録されている方の志向性を理解した上で、どのように自社の魅力をお届けするか。ということを中心にお届けいたします。
上記2本のブログと併せて、ぜひご覧いただき、転職ドラフトを利用した採用活動の一助となりましたら幸いです。
※ あくまでスタートアップ / ベンチャー企業様の採用支援をしているポテンシャライトの所感を記載しますのでご参考までにご覧ください🙇♀️
1. 転職ドラフトがおすすめの企業・そうではない企業
まずはそもそも「転職ドラフト」を利用すべきか、そうではないかの判断基準をお伝えいたします。
※あくまでこちらも筆者の所感です。基準を満たしていなければ採用ができないという訳ではございません。
1-1. 転職ドラフトの運用に「人事・エンジニア・オファー金額の意思決定者」のリソースを割けるか否か
皆様ご存知の通り、転職ドラフトには「開催期間」という概念があります。
月によって変動いたしますが、「月一回・二週間」程度であることが多いです。
つまり、毎月決まった期間に集中的にリソースを割く必要がある媒体なのです。
また、上記のタイミングで人事(エンジニア採用担当)のリソースのみを割けばいい。という訳ではありません。
エンジニアに近しい知識・視点をお持ちのご担当者様であれば後述する指名金額の決定以外ご自身のみで行えるかとは思いますが、そうではない場合エンジニアの方のご協力は必須だと考えています。
何故かというと、他媒体と比較して求職者様のレジュメの情報量がとても豊富で、かつ、一度にアプローチができる人数が(工数の兼ね合いで)少ないことから、「一対nへの一斉送付的なアプローチではなく、求職者さまのレジュメや技術的なアウトプットを読み込んだ上で一球入魂的なアプローチをする」企業様がほとんどだからです。
また、指名を行う際に「求職者様へ提示予定の年収」を記載する必要があります。
実際にオファーをお出しする際、指名時の提示年収を90%以上下回ることは禁止されています。(詳細はこちらをご覧ください。)
実際にオファーをお出しする際と同じ視点で候補者への提示年収を決定する必要があるため、年収の意思決定者の目を通す必要があります。(CEOやCTOなど)
(指名人数や体制によって大きく変わるものである点はご留意ください。)
1-2. 一定以上の年収をお支払いできるか否か
続いてのポイントは「一定以上の年収をお支払いできるか否か」という点です。
他媒体でも言えることではありますが、転職ドラフトの場合、1-1で触れた通り、企業との初回接点(指名時)にオファー年収が提示されます。また、他社がどれくらいの年収でオファーをしているか、可視化されているため、他媒体と比較しても「年収」が重要と言えます。
以前転職ドラフトに登録されている求職者様の「ご年齢×希望年収」の傾向を調査いたしましたので、参考値として共有させていただきます。
続いて40代以上の求職者様です。
いかがでしょうか。仮に30代の求職者様を採用したい場合、700万円以上を希望されている方まで採用のスコープに入っていない場合、アプローチできる対象は全体の60%程度まで絞られてしまいます。
言い換えると、他媒体と比較してもご年齢に対して経験(≒現年収)が高い方が多い媒体ですので、そこも選定をする上で考慮すべきポイントかと思います。
※言語別で見ると、特にReact/TypeScriptを習得されているモダンなフロントエンドエンジニアが多くご登録されているのですが、希少性が高いため、特に希望年収は高めです。
1-3. 「リモートワークができる」「自社開発企業」か否か
最後は少々身も蓋も無くなってしまうのですが、「リモートワークができる」「自社開発企業」かどうかです。言い換えると「定常的に出社が必要な」「受託開発 もしくはSES企業」の場合は、少々苦戦してしまうかもしれません。(転職ドラフトでの採用ができない。という訳ではありません。)
詳細は続けて説明いたしますが、転職ドラフトにご登録されている方の約半数がリモートワークを、約4割の方が自社開発を希望しているため、アプローチできるターゲットが少々限られてしまうかもしれません。
2. 直近2年間のエンジニアの志向性の変化
続いて、本題の1つでもある「エンジニアの志向性」についてお伝えいたします。
転職ドラフト内のデータではありますが、恐らく全エンジニアに言えることだと考えています。
尚、2021年の8月頃にも同様の調査を実施いたしました。
コロナの流行状況なども変化している中で、エンジニアが重視すべき項目がどう変わったのか、比較しつつ紹介させていただきます。
※n数や調査方法など、若干の違いがありますので、こちらも参考数値となります。
2-1. 会社を選ぶ一番の基準
まず初めに、求職者様が「会社を選ぶ一番の基準」として挙げている項目です。
こちらは、1つだけ選択できるものとなっています。
※前回より比率が上がった項目を青字で、下がった項目を赤字で、前回より順位が上がった項目を青背景で、下がった項目を赤背景で記載しています。
「一緒に働く人」を最重要視している方が最も多い点は変わらずでしたが、比率としては下がっています。
特筆すべきは、特にプライベートとの両立を重視している方が増えているという点です。
これは仮説ですが、コロナ禍の落ち着きやそれに伴う出社回帰、外資系企業のレイオフなどのニュースを経て、よりワークライフバランスや雇用の安定性へアンテナが向いている方が増えたのかと考えています。
2-2. 好む文化
続いては「好む文化」を紹介いたします。
こちらは複数選択が可能で、70項目以上ありますので、上位10項目を紹介いたします。
※前回より比率が上がった項目を青字で、下がった項目を赤字で、前回より順位が上がった項目を青背景で、下がった項目を赤背景で記載しています。
順位の変動はそこまで多くなかったのですが、「リモートワークOK」にチェックを入れている方が10ポイントほど増加しています。
恐らく以前はある程度リモートができることが前提だったので入れていなかったが、直近の出社回帰の影響により、やはりリモートワークが良いという考えの方が増えてきたのかと思います。
3. レベルが高いエンジニアへアプローチするための「Need you ・Give you」
突然ですが、スカウトメールをお送りする際に下記のようなメッセージングを行っていませんか?
「●●様のご希望を拝見し、▲▲のような環境や、××などの幅広いキャリアパスを提案できることから、弊社の環境と親和性が高いのではと考えております。」
上記のような訴求が決してマイナスになる訳ではないのですが、「自社よりもレベルが高いエンジニア」を採用する上では「●●を提供できる」だけでは魅力を感じてもらいにくい可能性があります。(当社では上記のような訴求をGive you と呼んでいます。)
当然と言えば当然かもしれませんが、市場価値が高いエンジニアの方であればあるほど、「希望を叶えることは前提で、その上で転職という手段で何を実現するのか」という目線で企業選びを行っているからです。
そこでおすすめなのが、「●●を提供できる(Give you)」だけでなく「●●という理由で貴方を必要としている(Need you)」も織り交ぜてメッセージングをすることです。
※マズローの欲求5段階説の「低い・高い承認欲求」を満たすためのアプローチに近いイメージです。
特に現状で多くの魅力を提示することができない、環境がそこまで整っていない企業さまほど、上記のような訴求を試していただきたいと考えています。
4. それらを転職ドラフトでどう適用していくか
最後に、ここまで紹介してきたノウハウを、どう転職ドラフトへ落とし込むべきか、当社の考える最適解をお伝えいたします。
4-1. 会社概要
まずは会社概要ページです。転職ドラフトの場合、リッチテキストで「何をやっているのか」「なぜやるのか」「どんな仲間がいるのか」の3ブロックで自社の特徴を記載することができます。
上記それぞれのブロックで「会社を選ぶ一番の基準」や「好む文化」の人気項目を網羅できると良いかと思います。
また、意外と見逃されがちな項目として「現在のリモートワーク制度と選考・面談のオンライン対応」という欄が別途で設けられています。ここもある程度自由度高く記載ができますので、リモートワークについての詳細は想いをご記載いただけると効果的かと考えています。
※公開されている情報なので事前にLayerXさまやプレイドさまなど、著名企業様の事例を参考にしていただけると良いかと思います。
4-2. 指名文
指名文では主に、「Give you」と「Need you」を活用いただけると良いかと思います。
「Give you」を表現するために活用すべきは「メッセージ」「Need you」を表現するために活用すべきは「自社で抱えている課題」と「課題に基づいた指名理由」の2点です。
言い換えると、「issue採用」のような考え方ですね。
詳細については、下記のブログをご覧いただけますと幸いです。
5. 終わりに
いかがでしたか?転職ドラフトは、激戦区のエンジニア採用において、優秀なエンジニアにアプローチができる、オススメの媒体の1つです。
本記事が、転職ドラフトの効果改善の一助となりましたら幸いです。
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