採用課題=母集団形成になっていませんか?母集団形成の前に見直すべき課題について
こんにちは、株式会社ポテンシャライトです🙋♂️
主に、創業間もないスタートアップ〜成長中のテクノジー企業様に向けた、採用広報・採用ブランディング、ダイレクトリクルーティングなどの支援をさせていただいています。
スカウトも毎月300通以上送付しているのですが、ご支援という立場上「母集団をどう増やすか?」という議論を日々クライアント様とさせていただく機会が多くございます。
特に、目に見えやすいKPIとして、「書類応募数」や「スカウト返信率」についてご相談&アドバイスさせていただく機会が圧倒的に多いのですが、日々のご支援を通じて「母集団形成」以外にも考えるべき課題があるのでは?と感じるケースが多くございました。
そんな経験から本ブログを書いております。
ぜひご覧いただけると嬉しく思います!
1. 採用課題=母集団形成になっていませんか?
採用パートナーとしてご支援をさせていただく中で、最も求められる結果は「書類応募数」や「スカウト返信率」の増加です。
もちろん、当社が母集団形成を得意としており、そういったご支援プランを提示しているからということはもちろんあると思いますが、人事や採用を担当されている経営者/役員の方の大半が、この入口の母集団形成に課題感を持たれていると日々感じております。
そのために、当社としてはスカウト文面/求人票の見直しや、採用広報のご支援を通じたアドバイスを日々させていただいているのですが、率直なところこの圧倒的に売り手優位な採用市場において、劇的な母集団の増加は不可能に近いと感じております。
※特にエンジニア等を始めとする希少性の高い職種で、母集団を2倍3倍にすることは極めて難しいと日々痛感しております。
もう一歩踏み込みますと、当社のご支援によりスカウト返信率を数%〜10%ほど改善できるという成功例は多々ございます。しかしながら、スカウト返信率が一定改善したとしても、最終的に内定に至る方はごくわずかです。
(日々スカウト支援をしている中でこういってしまうのもどうかと思いますが)
とはいえ、入り口の母集団確保は非常に重要であるという前提は変わらないのですが、一方で「各選考フェーズごとの歩留まり」という課題は意外に見落とされがちではないか?と思っています。
※歩留まり‥カジュアル面談⇨1次面接に進む率といった、各フェーズごとの推移率を指します。
詳しくは2章でお伝えさせていただきます。
2. 選考フェーズごとの課題、しっかり捉えられていますか?
この記事をご覧いただいている方は、おそらく何かしらの形で採用に携わられている方ばかりだと思いますので、ここでひとつ質問です。
Q.自社の下記歩留まりを把握されていますでしょうか?
おそらく、回答できる方も多いかと思います。
下記のようなイメージですね。
では、質問を変えまして、下記の質問だといかがでしょうか?
Q.カジュアル面談前後の下記歩留まりを把握されていますでしょうか?
ここまで細かくなると、少し回答に困る方が多いのではないでしょうか。
実績値として「結果の数値」を追われている方は多いと思いますが、その過程を細かく把握されている企業は少ないように感じます。
2次面接以降の最終面接や内定フェーズではどの企業様も丁寧に対応をされていますし、候補者の動向や他社状況等も細かくウォッチされているかと思います。
もう展開が予想できた方もいらっしゃるかと思いますが、このブログでお伝えしたい部分はまさにここでして、「母集団形成」や「最終面接〜内定フェーズの歩留まり」に課題感を持たれている企業様は非常に多いのですが、意外と「カジュアル面談」や「1次面接設定」までのフェーズをしっかりと分析されている企業は少ないと感じております。
裏を返すと、このフェーズはあまり細かく設計されていないからこそ、少しの改善で数十%の歩留まり改善につながる可能性も十分に考えられます。
「まずは母集団形成だ!」と思いたくなる気持ちも非常にわかるのですが、そこをグッと堪えて、1次面接設定までの現状把握と対策を講じた上で、入口の母種団形成に取り組むことで、後々の採用がスムーズに進めることができるのではないでしょうか。
3. 選考フェーズごとの課題をご紹介します。
前述の通り、ここでは【応募〜1次面接に進んでいただくまで】に焦点を絞ってお話をさせていただきます。
その前に、まずは選考フェーズごとの歩留まりの【いい・悪い】の基準を知る必要がありますので、当社が独自に調べた目安の歩留まりをご紹介いたします。
▼選考フェーズごとの平均的な歩留まり(媒体経由)
こちらは、当社のクライアント様50社の半年間の実績をもとに、媒体経由の応募の平均的な歩留まりを算出したものになります。
※今回は、「母集団形成」vs「選考フェーズの歩留まり改善」という切り口でお話したいため、リファラルやエージェント経由の数値は除外した媒体経由のみの数値を掲載しております。
もちろん、会社のフェーズや業種、扱う職種によって一概に言えるものでは有りませんが、上記数字を下回る場合は一つの見直しの機会と思っていただいてもいいかもしれません。
では、ここからさらにフェーズごとの詳しいお話をさせていただきます。
3−1. カジュアル面談調整中のフェーズでの課題
カジュアル面談は、候補者と初めての接点をとるフェーズです。
それゆえに、選考前〜面談までの対応(印象作り)が非常に重要になります。
大きくカジュアル面談前と面談実施後に分けて考えてまいります。
カジュアル面談前に辞退や連絡がつかなくなることが多い場合は、まずは対応を見直しましょう。
散見される細かな事例としては、
「初回の返信が遅く、他社を優先されてしまった」
「カジュアル面談の案内が来たが、対面かオンライン面談かわからない」
「カジュアル面談フェーズなのに、いきなりポートフォリオを求められた」
などでしょうか。
カジュアル面談調整の段階では、「応募者の方もまだ少し当社に少し興味を持っていいただいている程度だろう」と考えながら、少しでもカジュアル面談にお越しいただくまでのハードルを下げることが重要です。
解決策としては、
などが考えられるかと思います。
もちろん、この段階で履歴書や成果物を求めるのはご法度かなと。
3−2. カジュアル面談実施〜実施後のフェーズ
このフェーズでは、カジュアル面談後の応募者様のリアクションに分けて考えてまいります。
ちなみに、「カジュアル面談⇨1次調整」に進むだけでも、これだけのステップが発生いたします。
上記のパーセントは参考値ですが、この通りに進んだとしても応募〜1次面接まで進む方は30%ほどです。
せっかく苦労して応募意思を獲得した方が、30%しか本選考に進んでいただけないのは少しもったいない気がしてしまいますね。
ここで、カジュアル面談後の「選考辞退」になってしまう原因は下記が考えられます。
おおよそですが、カジュアル面談後の辞退率が20%を超える場合は、なにかしらのテコ入れが必要かなという印象です。
この場合は、面接官のトレーニングや、カジュアル面談の型化が有効です。
伝えるべき魅力を事前にまとめた上で共有し、面談の場でしっかり語っていただけるようになることが重要です。
一方、「選考保留 or 連絡が取れずフェードアウト」という方が多い場合の原因は下記です。
創業間もないスタートアップ企業でない限り、採用を主導している方とカジュアル面談担当者は別の方である場合が多いかと思います。
その中で、「カジュアル面談は現場に任せている」という企業も多いのではないでしょうか。
採用側からすると、カジュアル面談で自社の魅力を訴求するということは当たり前のことですが、現場からすると「カレンダー面談抑えられたし対応するか〜」という程度の意識かもしれません。また、もしかするとそれ以前にカジュアル面談はなにをする場なのかいまいちイメージができていないかもしれません。
よく耳にする話としては、カジュアル面談の中身を確認したところ、ただの業務説明に終始してしまっていたり、業界あるあるの雑談で盛り上がって満足していた、というケースもなどでしょうか。
社内におけるカジュアル面談の目的のすり合わせと、候補者ごとの魅力の訴求ポイントをまとめるところまでは人事が担わなければならない領域かなと個人的には思っております。
4. 最後に
いかがでしたでしょうか。
2次面接フェーズなどになってくると、相応の対応や課題分析もされるかと思うのですが、カジュアル面談フェーズでは意外とまだそこまでの意識がなく、なんとなく対応されてしまっている企業様もいらっしゃるのではないでしょうか。
繰り返しになりますが、「母集団形成がんばるぞ!」と考えられる前に、ぜひ一度「面談に来ていただいた方にベストな体験を提案できているか?」を考えていただけるとうれしいです。
そうすることで、先々の母集団形成が成功した際に、より急角度で採用ができていくものだと思っております。
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