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【採用担当向け】100名 → 200~300名の拡大フェーズを迎えるにあたって陥りがちな採用課題と取り組むべきこと

皆さまこんにちは!

当社は「Grow Up Ventures」をMissionに、スタートアップ・ベンチャー企業さまを中心に採用の支援をさせていただいています。
一方でフェーズ/企業規模でお客さまを絞っている、という訳ではなく、人数規模だけで見ると拡大フェーズでいらっしゃったり、中には大企業と見られるような企業さまの支援をさせていただく機会にも恵まれています。(事業内容は非常に魅力的な、チャレンジングな業務をされていらっしゃる企業さまばかりです。いつも大変お世話になっております。)

そういった1 → 10 / 10 → 100フェーズの企業さまへの支援では、当然ですがアーリーフェーズの企業さまとは異なる特有の課題が多く発生します。

本ブログでは、そういった企業さまで発生する採用上の思わぬ課題やその要因、それらの課題をどのような施策で乗り越えていくべきか、幅広く紹介いたします。ぜひ最後までご覧ください。

※本ブログで記載している内容以外にも、様々な採用・組織上の課題が発生するかと思います。あくまでも1視点として、RPO目線での課題提起としてご覧いただけますと幸いです。

0. はじめに

まずはじめに、本ブログで扱う企業さまのフェーズをお伝えいたします。

様々な切り口があるとは思いますが、今回は上記スライドの赤枠内、特に従業員規模が100名を超えてくるであろうあたりからの採用における課題を取り扱います。
※恐らくこの規模になってくると上場を見据えている、もしくは上場直後であることが多いかと思います。


1. フェーズ特有の課題例

早速ですが、ここからはこのフェーズで発生することが多い課題を何点か紹介いたします。

1-1. 採用単価の高騰

1つ目は「採用単価の高騰」です。採用人数が増えるほど採用予算が増えるのは当然ですが、1名あたりにかかる予算が増えてしまうことを指しています。

どのような理由で単価が上がってしまうのか、要因を紹介します。

要因1. ミドル・マネジメント層の採用が増える

上記の要因は、これまで若手を中心に採用を進めていた企業で発生することが多いです。
売り上げを上げていくために若手のセールスを最優先で採用していたが、組織をより強くするために、よりシニアなメンバーを採用しなければいけない。というようなイメージです。

要因2. JD数の増大・優先順位の設定が困難になる

(当たり前ですが)各フェーズごとにどのようなポジション・人材を採用すべきかが変わってきます。
その中で従業員数100名を超えてくると、ジュニアメンバー〜マネジメント層、既存事業の運用〜新規事業の立ち上げ、さらには新卒採用など、多種多様なフェーズ・レベルの人材採用が入り乱れることが多いのではないでしょうか。

そうなってくると、どのJDをいつまでに何名採用すべきか?の優先順位付けが非常に難しくなってきます。人事で設定しようとしても各部門の責任者からすると「何でここは優先度が低いんだ」と思われることもあるかと思います。

全体最適を考え、どこに限られている採用リソースを投下すべきかの判断が難しく、全JDを取り敢えずエージェントに公開し、工数をセーブしながら採用をしていった結果、単価が高騰してしまうこともあるのではないでしょうか。

要因3. 採用人数増加により、人事の工数が不足する

記載の通りではありますが、アーリーフェーズのように人事の馬力で何とかすることが難しくなってきます。するとこちらからの攻め手であるダイレクトリクルーティングや社内を巻き込んでいくリファラル採用よりも、ある程度は待ちの姿勢で、かつ人事の代わりにヒアリングや惹きつけを行ってくださるエージェントに頼る割合が増えてくるケースが多いのではと考えています。
※待ちの姿勢でエージェントから紹介いただけるのか?という点については本ブログでは割愛いたします。

上記のような要因から、特に人材紹介経由での決定率が高くなり、結果的に採用単価が上がってしまうというケースに陥りがちです。
※とはいえ、人材紹介エージェントにお力添えいただけていることはポジティブですし、一概に否定すべきことではございません。

1-2. オペレーションの複雑化・負担増

2つ目は「オペレーションの複雑化・負担増」です。
ここでいうオペレーションとは「選考時の社内外とのやり取りや調整業務」全てを指します。※代表的な業務は「面接の日程調整」などですね。

オペレーションが煩雑になることで、求職者体験が悪くなり、結果的に「内定承諾率の低下」などの問題が発生してしまいます。

何故このフェーズになるとオペレーションが煩雑になるのか?
下記にて要因を紹介します。

要因1. 応募数の増加

年間100名採用する場合に必要な選考エントリー数の目安は月間130件ほどです。
※業界や職種、採用力によっても大きく変動するため、あくまでも一例です。

上記がかなり上手く進んでいる場合のシミュレーションです。
※一般的には、一次面接を13件実施し、1名承諾いただけるという歩留まりが一般的な数値です。

スカウト媒体を多く活用している企業さまであれば、ここから更にカジュアル面談の工数が発生します。また、選考途中でご辞退される求職者さまを含めると、更に必要な応募数は増加します。

要因2. 面接・特に見極めにかかる時間・工数の増加

2点目は選考に関わる人数の増加から、評価基準と記載事項の属人化が発生し、書類選考/選考の負担が増すことです。

特に採用に関わる意思決定者が増えることにより、「この候補者を採用するかどうか」のディスカッションなどが決まらず滞留が発生したり、意見の食い違いが発生することもあります。

要因3. 現場 ⇄ 人事間でのコミュニケーション負担の増加

要因1、2とも紐づく課題として「現場と人事間でのコミュニケーション負担」が挙げられます。
特に「採用の予実の管理・可視化」や、JDや求める人物像のアップデートが追いつかない等の事象が発生しやすくなるフェーズかとも思います。

1-3. ターゲット人材の枯渇

最後の課題は「ターゲット人材の枯渇」です。
こちらも要因を見ていきましょう。

要因1. 既に自社に関心を持っており、かつターゲット要件を満たしている候補者へアプローチしきった。

要因はシンプルです。
通常採用活動はアクティブな求職者さまからアプローチを行うため、既にそういった層へアプローチを仕切ってしまっている場合、このフェーズで苦戦する可能性が高いかと思います。

2. 課題ごとの施策

ここまで出てきた課題と要因を整理します。

ここからは、各課題ごとにどのような施策を行っていくべきかをお伝えいたします。

2-1. 採用単価の削減

採用単価の削減へ向けて、「JDごとの優先順位/最適な採用手法の整理」「ダイレクトリクルーティング・リファラル採用の推進」「リクルーターの採用」の3点に取り組んでいただけると効果的です。

 2-1-1. JDごとに最適な採用手法の整理

まずはJDごとの優先順位の設定/最適な採用手法の整理からスタートしていただくのがオススメです。
ビジネスサイドとエンジニアサイドはもちろん、ビジネスサイドの中でも職種ごとに最適な手法は異なります。
また、「いつまでに何人」必要なのかを明確にした上で「まずはコストがかからない手法で進めるのか」「コストを掛けてでも優先的に採用するのか」を判断していただくことを推奨しています。

 2-1-2. ダイレクトリクルーティング・リファラル採用の推進

優先度と手法の整理が完了しましたら、ダイレクトリクルーティング・リファラル採用の推進を行っていただくフェーズです。

特にミドル・ハイスキルなメンバーの採用やマネジメント層の採用においては、採用媒体だけでなくリファラル採用を推進していただくことも必須です。
アーリーフェーズでは制度化せずにメンバーそれぞれが自発的に知人を紹介していたり、CxOが「この人を採用したい...!」と思う方に直接声を掛けていたりとよしなに行っているケースがほとんどかと思います。

その場合は、改めてリファラル採用を型化し、全社向けに浸透を行っていただくことをおすすめいたします。

参考記事は下記をご覧ください。

 2-1-3. リクルーターの採用

ここまでご覧いただいて「言いたいことはわかるが工数が無い」と感じられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

企業さまによってはこのフェーズでも人事1名 + アシスタントの方など、少数でHR領域を担っているケースがあるのでは無いかと思います。

何名の人事が必要なのかはビジネスモデルや採用職種数などの変数で大きく変わりますが、従業員数100名を超えてくるフェーズでは、リクルーターや人事をもう1名以上は採用すべきかと思います。

下記のブログで詳細にお伝えしております。

2-2. オペレーションの負担削減

続いて、「オペレーションの負担削減」へ向けた施策をお伝えします。
オペレーションの負担を減らすことにより、より1人1人の求職者さまへきめ細やかな対応が行え、OX(Operation Experience)に加えてCX(Candidate Experience)の向上ができます。

結果として、「内定承諾率の向上」といったメリットがあります。

 2-2-1. Entrance Bookの運用

まずは「Entrance Book」の運用です。
Entrance Bookはカジュアル面談や1次面接前に求職者さまへご案内する「面談前に必ず見て欲しい情報や資料」を取りまとめている資料を指します。

ありがたいことに当社にてノウハウを発信後、様々な企業さまに作成をしていただいています。
多くの企業さまがスカウトメールに添付し、返信率の向上を目的としているかと思いますが、Bookの効果はそれだけではありません。

初回面談時に多くの時間を割くであろう「会社概要の説明」や「調べれば出てくる内容の質疑応答(例えば募集ポジションなど)」の情報をあらかじめ求職者さまにインプットしていただくことで、余分な面談時間を削減し、より本質的な所に絞って面談を実施できます。

その為、応募数が増え、面談に時間を割きにくくなったタイミングで運用していただくことをオススメしています。

 2-2-2. 面接の型の作成

アーリーフェーズであれば、ポジティブな意味で属人的に面談を行っているケースが多いかと思います。
選考に参加する方が増え、面談数が増えてきたことにより「評価基準と記載事項の属人化が発生し、書類選考/選考の負担増加」などが発生することが多いかと思います。

そのため、「各面接の目的の整理」「見極めポイントと見極める為の質問例」「惹きつけ用のトークスクリプト」など、ある程度型化することがオススメです。

構造化面接に関しては、下記のブログをご覧ください。

また、併せて採用に関連する情報や資料を「社内Wiki」のような形で一箇所に取りまとめておけると、検索性を維持できるかと思います。

2-3. ターゲット人材の枯渇解消

最後はターゲット人材の枯渇解消へ向けた施策です。
前提として、下記のブログで詳細にご案内しておりますので、まずはこちらをご覧ください。

本ブログでは、上記でご案内していない施策に絞ってご紹介いたします。

 2-3-1. 自社への認知・興味関心度合い・ボトルネック別の採用マーケティング施策の実施

恐らくここまでの採用活動で「自社に興味・関心を持っている」「自社と同業界の企業に在籍している」求職者さまへのアプローチがある程度完了しているのではないでしょうか。

そのため、次のアクションとしては下記の3ペルソナへ向けた採用マーケティング施策を実施していただくことをオススメいたします。

1. 自社をまだ認知していない層
2. 自社を認知しているが、ボトルネックがあり応募に至っていない層
3. 自社と隣接した業界に在籍している層

ペルソナ1に関しては「他社との共催ウェビナー/勉強会」などがオススメです。
まずは自社を知ってもらう為、他企業の認知度や勉強会の題材を活用しましょう。

ペルソナ2に関しては、まずは「自社が持たれているイメージ・ボトルネック」を洗い出した上で、それを解消する為のインタビュー記事などの公開がオススメです。
※例えば、引っ越しが必須の職場であれば、他地域から移住してきた方の生活を題材にするなど

最後にペルソナ3です。
自社と同じドメインの経験は無いが、生かせる知識を持っている方へ向けたアプローチです。
手法としては、その業界出身者の方へインタビューを実施するなどがおすすめです。

3. 最後に

いかがでしたでしょうか?
本ブログの内容が、少しでもお役に立てましたら幸いです。

総括となりますが、本ブログで取り扱っているフェーズの企業さまとアーリーフェーズの企業さまとの大きな違いは、ある程度潤沢な「資金・リソース」があることだと考えています。

そういった武器があるからこそ、これまでは中々踏み出せなかったダイナミックな施策に取り組むことができると思うのですが、一方で忘れてはならないのが「凡事徹底」です。
※上記で取り扱っている内容は、凡事徹底寄りのものが多いかと思います。

使うべきところにご予算を使いつつ、とはいえ武器を生かしながら採用成功へ向けて加速していただく際に、本ブログがお役に立てましたら幸いです。

さらに詳しくお話ししたい方は下記よりご連絡をいただけますと幸いです👇

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