目的に応じてアジェンダをカスタマイズ!エージェント説明会 虎の巻
0. はじめに
「エージェント説明会を開催しているのに応募が増えません」というお悩みをいただくケースが多々あります。
本ブログの読者様には釈迦に説法ですが、ここ数年、エンジニアを中心に全職種で売り手市場になっています。
少し前の感覚であればエージェントへお願いすればすぐにご紹介をいただけるのが当たり前だったかもしれませんが、直近はそうもいきません。
エージェント説明会はそういった売り手市場だからこそ、自社の情報を伝えるとともにエージェントとコミュニケーションを取れる貴重な機会ですが、昨今は各社実施するのが当たり前になっており、ただ開催するだけでは有効な施策にはならないことも増えてきました。
そこで本ブログでは、エージェント説明会を開催する上で押さえていただきたいポイントを紹介させていただきます。
人材紹介業も営んでいるからこその本音も記載いたしますので、ぜひご覧いただけますと幸いです。
1. エージェント向けの説明会を開催する目的
1-1. エージェント説明会のメリット
そもそもエージェント説明会は何のために開催するのでしょうか?
「JDを公開したから開催しておくか」のようにルーティンでエージェントへお声がけしている企業様もいらっしゃるかと思います。
まずはじめに、皆さまご存知のことかと思いますがエージェント説明会のメリットを2点挙げてみます。
1点目は当然ですが、複数社に対して一気にご案内ができること。
A社には伝えたがB社には伝えられていなかった!が発生しない点もメリットですね。
前提としてマンツーマンでMTGができるリソースがあればそちらで良いかと思いますが、工数がかかりすぎてしまうので難しいこともあるかと思います。
ですので、言葉は悪いのですが注力するエージェントとそうではないエージェントに分類をして、注力するエージェントとはマンツーマンでのMTG(可能であれば定期開催)を実施し、その他のエージェントに対して合同説明会を実施。のように温度感によって対応を変えられるとベストかと思います。
※なお、注力エージェントを決定する際の基準については、各社さまざまなご意見があるかと思いますが、「紹介数と自社への理解度」に応じて選定いただくことを推奨しています。
1-2. エージェント説明会を開催する目的
続いて本項で特にお伝えしたい「エージェント説明会を開催する目的」についてです。
結論としては「エージェント経由の採用成功」が目的にはなりますが、もう少しブレイクダウンしてみます。
最下部の5点がエージェント説明会を開催する目的となるイメージです。
ここから更に「全職種」と「職種別」に分類します。
※重複する部分もあるので、半ば強引にですが….
上記目的の内、現在どこに課題があるのか?を整理した上でアジェンダやお呼びするエージェントの選定、話者のアサインをしていただくと効果的に開催ができるかと思います。
2. 開催前の準備
ここからは開催前にご準備いただきたい内容を整理いたします。
2-1. エージェントの分類
開催前にご実施いただきたいのが、「エージェントの分類」です。
備考はさておき、上記のように「紹介数・通過率・自社の理解度」などの観点で整理をし、○が2個以上のエージェントは注力するのでマンツーマンで、それ以外は合同説明会へのご参加をお願いするなど、最適なアクションをしていただく。
もしくは、「自社の理解度が一定以上高く通過率はそれほど悪くないが紹介数が少ない」「紹介数はとにかく多いがほとんどが書類選考でお見送りになってしまう」など、エージェントの傾向に応じて、いくつかにグルーピングをした上で最適な内容を開催できると効果的かと思います。(工数次第かとは思いますが...)
2-2. その他細かい準備事項
上記をご実施いただいた上で、エージェントの集客・話者のアサイン・当日のアジェンダ作成など具体的なタスクを行なっていくかと思います。
当日のアジェンダに関しては内容がボリューミーですので次項で紹介いたしますが、本項では細かいタスクをチェックリストとして共有いたします。
※リンクよりコピーしてご利用ください。
※あくまで一般的な内容ですので、自社に合わせてカスタマイズをお願いいたします。
3. 当日のアジェンダ
それでは本題の「エージェント説明会当日」に何をお話いただくべきか、冒頭で掲載した下記のスライドの目的ごとにお伝えいたします。
3-1. エージェントのファン化
1点目の目的は、「エージェントのファン化」です。言い換えると、エージェントから「この会社を積極的に求職者へ紹介したい!」と思っていただける、片面のエージェントであればCAに熱量を持って紹介をしてもらう為の内容です。
1点目は「Mission/Value」に関する内容です。
人材業界は”人”が多く介入する、ある種独特な業界です。
RA / CAの方も1人の人間であるが故、出来ることなら自分が共感できる・ワクワクできる、語弊を恐れずにお伝えすると好きな企業に紹介したいと思っていらっしゃることが多いかと思います。
ですので、VCにプレゼンをする時のように、熱々とお話いただくことを推奨しています。
※とはいえシステムでマッチングを図る比較的数を重視するエージェントさんの場合、効果がそこまで無いこともありますので、両面のエージェントや、比較的ウェットなコミュニケーションを取るエージェント向けにお話いただけると効果的かと思います。
2点目は選考スピードの速さです。
1点目と打って変わって、エージェントも営業です。毎月の数字目標を追いかけています。
数字の取り方次第で変わる点はありますが、以前実施した調査によると
という結果になりました。
つまり、書類選考当日に結果を出すことができれば、その時点で上位20%に食い込める可能性があります。
説明会の内容からは少し逸れましたが、スピードを意識されていらっしゃるようであれば、ぜひ選考スピードの速さについてもアウトプットをお願いいたします。
最後に紹介フィーについてです。
※こちらは自明の内容かと思いますので改めて共有させていただきます。
2点目と同じくエージェントは営業です。また、ある程度機械的にマッチングをしている企業であればフィーが高いとCAに紹介してもらいやすくなる仕組みが設定されていることもありますので、改めてアピールいただけると良いと思います。
3-2. 企業の魅力の理解
突然ですが、求職者様とCAとの面談時に「求人紹介」を行う時間は、1社あたり何分ほどかご存知でしょうか?
エージェントによって異なるかと思いますが、「1社あたり1〜2分ほど」であることがほとんどかと思います。
そういった限られた時間内できちんと自社の魅力をお話いただけるように、自社の魅力・訴求点を明確にして、エージェントの解像度を高めていただく必要があります。
そこで、エージェント説明会では、箇条書きに出来るくらいに還元して、自社の魅力を整理した状態でお伝えしていただくことを推奨しています。
分類のフレームワークとしては「6P+SCMGODB」をご活用いただくと、MECEに分類が出来るかと思います。
実際のイメージは、下記のスライドをご覧ください。
3-3. マッチするペルソナの理解
続いて、紹介数/質の改善に向けて効果的な「マッチするペルソナ」の紹介です。
ポイントとしては、求人票に記載されている「必須要件・歓迎要件」のような定量的な内容だけでなく、定性的な内容もお伝えいただくことだと考えています。
また、併せてマッチしないペルソナについてもお伝えいただけると効果的だと思います。下記のようなイメージです。
3-4. 見極め項目 / 選考フローの理解
続いては「見極め項目 / 選考フローの理解」です。
重複する部分があるので、まとめて紹介いたします。
まずは見極め項目、選考を行う際にどの視点を評価するのかを明確にすることです。
弊社であれば、下記の項目を見極めるという点を紹介しています。
上記のような項目をどの面接で聞くのか、そしてその面接は何回あり内定までの期間はどれくらいかかるのか。を明瞭にすることにより、紹介の”質”を高められると判断しています。
3-5.自社の理解度次第でお話いただいた方が良い内容
最後に、自社の理解度次第ではお話していただいた方が良い内容を紹介します。
自社への理解度がいまいち低いな..と感じている際は、自社のことに加えて、自社を取り巻く周辺業界の話を盛り込むことをおすすめしています。
エージェントの多くは、貴社を何かしらにカテゴライズして求職者様に紹介します。
レガシーテックなのか、マーケティングテックなのか、HRテックなのか。1次受けなのか、1.5次受けなのか、2次受けなのか……。
そのため、カテゴライズができなければ、エージェントとしては紹介がしにくい会社ともいえるわけです。
4.おわりに
いかがでしたでしょうか?
本ブログでは、採用成功に向けたエージェント説明会の内容について紹介いたしました。少しでも "採用成功" という共通の目標に向かって 協力関係を築くことへの参考となれば幸いです。
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