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台風とヴァカンス 2022.09.19

昨晩は遅くまで遊んだせいか朝は遅めの起床。最近ハマっているセブンイレブンの冷凍ビビンバおにぎりを食べる。辛味がちょうどいい。それでも微妙に満腹にならなかったのでカップ麺を適当に作って食べる。

外を見ると台風どころか、ところどころ晴れ間もあってこれなら外出できるなと思い外に出たのが12時。心斎橋の映画館にギヨーム・ブラック「みんなのヴァカンス」を観に行く。
オンラインのチケット予約が台風で停止していた(閉館が早まる可能性があるからだそうだ)ので窓口で購入。心斎橋は人手が少ない気もするがパッと見は平常運転だ。しかし百貨店などは臨時休館をしている。映画館の道中で、はらわたちゅん子さんのPARCOの絵を見つけた。

「みんなのヴァカンス」は台風にも関わらず結構な客の入り。5割くらいは入ってるだろうか。

これが素晴らしい映画だった。コメディタッチ(なかなか際どいものもある)ながらも現代の若者が抱える生きづらさや孤独を丁寧に描いていた。誰かとつながりたいと思うがゆえの孤独さというのは「パリ13区」とも共通している。人間と人間は関係し合うことによって傷つけあったり軋轢が生じてしまうが、それでも関係しあうことを辞められないのは私たちが抱えている孤独や生きづらさというのは関係し合うことでしか解決しないからであって、だからこそ対等で適切な対話を志向していくしかない。
この映画のキーとなるものの一つに歌があって、はじめはエドゥワールを茶化すためにさえ用いられていたような歌うという行為が、物語の終盤のカラオケのシーンではエドゥワールやシェリフが抱える人間関係の葛藤を解きほぐしていく。そしてカラオケの場にいないもう一人の人物フェリックスもまた……。そう、この映画は「わたしのヴァカンス」ではなく「みんなのヴァカンス」なのであって主語がIではなくWeでありTheyの映画なのだと感じた。正確には覚えていないがシェリフが「恋愛や結婚や性愛を抜きにして女の人と関わってはいけないのか」と問うシーンの意味は重たい。

映画が終わって外に出るがまだ台風の影響はほとんどない。帰れるうちに帰ろうと天王寺まで寄り道せず電車に乗る。あらゆる店がちょうど早仕舞いをする時間で次々とシャッターが降りていくのを見た。コンビニで酒を3本買って帰る。

夜は明日までに完成していないといけない仕事を片付ける。休業や在宅勤務の連絡は来ない。台風の進路を見ていても明日はどうやら出勤できそうだ。
少し残念に思いながら、23時頃に遅い夕食。母親が作り置いてくれたピーマンの肉詰めと茄子の味噌炒めを食べる。泣けるほど美味い。

食後は「みんなのヴァカンス」の舞台になったフランスのDieのラジオ放送を流しながらパンフレットを読んだ。
1時頃に警報が解除されたがそこから雨風が強くなる。微妙に眠たくもならず、Twitterを開くと岸政彦さんが弾き語りのスペースをしていたので聴いた。台風の風の音と歌声が混ざってなんともいえない風情がある。
結局2時半頃まで眠れず。しかも嫌な夢を見た。

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