ある晴れた夏の午後

ある晴れた夏の午後。

グラウンドの前に立つ。


僕はこの学校で何も学ばなかった。

ただただ、人と接することの息苦しさを知った。

世の中の無常も、大人の幼稚さも、社会の甘さも、

なにも知らなかった。

多くの人が、こんなにも何も考えずに

…いや、考えていないわけなんかない

ただ、正直な心に従って生きてきていたなんて、

そうやって素直に生きてきた人こそが人生を勝ち抜いていくなんて、

思いもしなかった。


子どものころ、こんなにも厳しい世界で

ひとり生きていたなんて考えたこともなかった。

それほどに無知だったのかも。


学校のあるときは、大人の楽しさを知ればいい。社会の厳しさなんて、社会に出てから知ればいい。

そんなこと教えてくれる人はいなかった。


だけど、

それが、この学びこそが、このときかんじた孤独こそが私の強さになっている。

それ以上に楽しいことだってたくさんあった。

嬉しいこともたくさんたくさんあった。

「忘れたんじゃない、思い出せないだけさ」

どっかの映画で聞いた台詞を思い出した。

全然、孤独なことばかりじゃなかった、

それに、孤独だったからこそ、人の大切さも自分は誰かと話すことが大好きだということも知れた


思い出せなくてもいい、そんな過去がなくたっていい。

大事なのはこれまでじゃなくてこれからでしょ、って

この一言を記憶から探し出せるだけで、

前向きになれてるだけで、

他人にはわからないかもしれないけど、とてつもない進歩だって、

それだけわかれば十分。


ひとに怯えてることすら自覚してなかったや。


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