【財務分析 Vol.12】KUMONによる「教育フランチャイズ」
すらまっぱぎ!うっちーです(@Life_is_UpToYou)
インドネシアからお送りいたします。
「Think Different」ってAppleの言葉いいですよね。
財務諸表をみればその会社がわかる。
未来分析実践活用編
Vol.12 『株式会社 公文教育研究会』
理念:教育を通じ世界平和に貢献すること
ビジネスカテゴリー:教育業
▶日本の教育
皆さん当たり前のように日本に生まれ、日本で育ち、日本の義務教育を経て、成長し大人になり、教育という概念に疑問符を抱いたことはあるだろうか。(海外育ちや海外の方は、育った国や自国と比べたことはあるだろうか。)
「一度は考えたことがある」とか「なんか頭のよさそうな人がすごい批判してたよ!」っていう経験が少なくともあると思う。
これはあくまで主観にはなるけれど、日本の教育は工業時代に作られた仕組を今に至るまで周到している。要するに、工場に入って工程通りにモノを運び、製造するという”機械化教育”です。そのために”前習え”や”校則”を設け周りと違わないことが正解であると教えます。
どうでしょう。今改めて聞いて、「息苦しいな」「つまらないよな」と思われた方が思った方がいるはずです。
言われるまで気づかなかったというのも、この教育方式たる所以かもしれませんね。考えることと、疑問を持つことを自然に排除され流されていってしますのは恐ろしいことです。。
これが日本が作った恐ろしい”当たりまえ”です。
▶KUMONの教育
そんな”当たり前”を打破したのが【KUMON】です。KUMONでは、一斉授業はおこなわれず、学年やレベルによるコース分けもありません。生徒一人一人をちゃんと観察し、その生徒に見合った教材を手渡します。
こうして実現した教育が『ちょうどの学習』と『自主学習』です。
しっかりとした学習をおこなえるように、学習教材を細切りにしステップバイステップを実感させるとともに、周りにあわせるのでなく、あくまで自主の尊重を促し、自ら学んで自ら習うことを覚えます。
この多様性を尊重した教育ツールが、海外展開に成功した一つの理由とも言えるだろう。
教育業(学習塾)って学校があるのになんであるんだろうか。。の答えの一つでもありそうですね。
▶KUMONのビジネスモデル
とはいえ、学校があればそんなのは不要だという中、どう戦略を描き、どう勝ち抜いてきたのか。。。
それは「フランチャイズ」展開です。小売店や飲食業のモデルじゃないの?という”当たり前”をもここで打破しています。ちなみにセブンイレブンのフランチャイズ戦略については【財務分析Vol.1】にて展開中。
https://note.com/potatocat7/n/neeefd12d8873
この新しい発想の神髄は、国内では有休している主婦層へのアプローチで成り立っています。「こどもが大好き」であったり「隙間時間を有効活用したい」という方向けに、教育ツールなどのノウハウを授けます。また会場は自宅でもOKとすることで、より展開へのハードルをさげた形をとっています。
そして海外では、アジア系移民は中国人ならチャイナ・タウン、インド人ならインドシティーというように、自分と同種の人々が集まる地域に居住する傾向にあります。その傾向を活かし現地人へのフランチャイズにて、現地に合わせた教育を受けられるような仕組み転換。
▶KUMONの財務分析
収益性 ★★★★
安全性 ★★★★
生産性 ★★★★
成長性 ★★★
参考:https://gurafu.net/jpn/kumon
株式会社 公文教育研究会は上場してないため、御用達財務諸表ハックさんにはデータがございませんでしたので、上記グラフ参考として使用させていただています。。。また、ホームページ内にて財務諸表を公表しているので小目などチェックしてみてくださいね。
このようにBSとPLを同じ縮尺でみると、とても俯瞰的に状態を捉えることができます。内部留保(利益剰余金)の積み上げが示しているように、ノウハウを駆使した固い経営を展開していることが伺えます。
フランチャイズ展開による財務的特徴として、本社機能として多くの資材を持ったり、他展開しないことから資産や売上項目のスリム化を図ることができます。そのため管理の面から実態が捉えやすいいというメリットがあります。
成長率はじわじわと1.01倍ずつあげており、手元資金を月商の3倍ほど持っているため、この現預金を用いての今後の展開が一つキーとなることがだろう。
※手元資金は未上場会社で月商の三ヶ月分を目安とされている。
▶まとめ
新しい教育の形とその巧みな展開方法にて堅調な経営をおこなうKUMON。
そしてこの教育領域は子供にとどまらず、高齢者に対する学習医療としても用いられている。
増え続ける世界人口と、日本においての高齢化。堅調な財務はその広がりを続けていくだろう。
学習は決して苦悶なものではない。。。
過去の資料である財務諸表から結果を読み取り、その原因を考え、要因分析し将来の施策を考えると、その企業の動向をつかめるようになります。
一緒に財務の観点から物事を把握できるよう頑張りましょう!
▶参考
財務分析項目について下記サイトがすごく便利です!是非活用してみてください。
財務諸表ハック|各種企業財務チャート、複数社比較も簡単にできるXBRL財務分析ツール
財務諸表ハックは、XBRLをベースに企業財務情報を財務分析チャート、帳票に展開するWebアプリです。
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