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天下り

3/3(日)
天気:晴れ

昨日の朝、お気に入りの靴下に穴が開いているのを発見してしまった。

赤と青の大きめなチェック柄の靴下。

とても残念に思うのと同時に、まあ当たり前かとも思っている。

というのも、お気に入りの靴下は、お気に入りであるが故に他のものに比べて履く頻度が高くなる。

靴下は履けば履くだけ摩耗していくものだから

お気に入りの靴下は、必然的に他のものよりも早く穴が開いてしまうだろう。

お気に入りだから大切にしたいけど、お気に入りだからこそすぐダメになってしまう。


僕はこれを「靴下のジレンマ」と呼んでいる。


このジレンマはさまざまな消耗品において陥りがちだが

特に靴下などの、そこまで頻繁に買い替えないけど毎日使うものにおいて、より感じやすい。


穴まで開かないにしても、使い込んで洗濯するたびに色味や履き心地が変わってしまうので

お気に入りのものを使うこと自体に、やはり抵抗を覚えてしまう。

以前noteにも書いた通り、新しい靴を履き下ろせないことにも繋がってる気がするなあ。


さて、じゃあこの穴が開いてしまった靴下はすぐに捨ててしまうかというと、答えはNOだ。

僕は、こういったお気に入りのやつらが外出用としての役目を終えると

こんどは布団の中で着用するものとして再雇用、しかも終身雇用する。

まあ、いわば天下りだ。

実は僕の衣服界隈でも、天下りは存在しているのだよ。

だから僕のお気に入りの衣服たちは、たとえ汚れようと穴が開こうと

捨てられることなく、常に何かしらのポストに就くことができるわけだ。

社会的に見たらすごい良くない風潮だよねこれ。

僕もそう思う。

でもやっぱお気に入りの衣服たちっていうのは、かわいいし着心地も良いからねぇ。


ってことで今夜あたりには、赤青チェックの靴下も寝るとき用の靴下になるだろう。


「靴下の天下り万歳!!」

僕のお気に入りの衣服たちは、静かにほくそ笑んでいた。

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