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ゴトウ先生!!

5/10(金)
天気:晴れ

※今日の投稿を不快に思う方がいらっしゃるかもしれません。
薄毛に悩んでいる方は特にご注意ください。


5月10日、毎年この日になると僕はゴトウ先生を思い出す。

「ゴトウ先生、おめでとう!」

中学時代、5月10日に仲の良い友人たちと一緒に盛り上がったことを

まるで昨日のことのように、今でも鮮明に覚えている。

あぁいちおう言っておくと、別にゴトウ先生の誕生日とかではない。

語呂合わせで5月10日が5・10(ゴ・トウ)だから、というだけ。

そういう意味では特にめでたい日でもないんだけど

でも5月10日になれば、僕は友人たちと必ず

「今日ゴトウ先生の日だな!」

と確認し合って、みんなでゴトウ先生を讃えた。

え、ゴトウ先生は僕らに祝われて喜んでたかって?


いや??


てかゴトウ先生は、僕らに祝われてたってことすらも知らないはずだよ。


だってそもそも僕ら、ゴトウ先生とまったく面識がないもん。


....いや別に怖い話じゃないよ!

そんな怖がらないで!落ち着いて!


たしかあれは中学1年の4月、当時僕らの国語の先生が新しく配属されたばかりの人で

ある日、授業見学ってことで先生方が何名かいらっしゃった。

そのうちの一人がゴトウ先生だったのだ。


ゴトウ先生を見たとき、僕は息を呑んだ。

きっと友人たちもそうだったんだろう。


すげえ、ハゲてたのだ。


いや「すげえ」って表現だと正確ではないな。

ハゲすぎてるとか、毛量が圧倒的に少ないとか、そういうことでは決してない。

その、「ハゲ」をデザイン化したらこう!って感じの

The・ハゲ、ハゲ代表、ハゲのプロトタイプって感じのハゲ方だったのだ!


僕らはすぐネックストラップに書かれている名前を確認した。

「後藤◯◯」

なるほど、ゴトウ先生か!

思えばこの日から、僕らの生活の中に「ゴトウ先生」が入り込んできたんだよなぁ。


そういうことだから、ゴトウ先生は僕らのことを露ほども知らない。

僕らが一方的に知っていて、勝手に祝っていただけだ。


でさ、これってすごいことだと思わない??

だってハゲてただけで、まったく面識のない子どもたちに覚えられてるんだよ!

10年以上経った今でも!!



僕が芸人になって思うのは、見た目のインパクトはやっぱり武器なんだってこと。

見た目が印象深ければ、その分覚えてもらいやすいしウケやすい。


でもこれって、芸人に限った話じゃない気がするの。

一般社会でも、見た目の印象ってのはデカいんじゃないかな。


まったく接点がなかったゴトウ先生。

でも頭がハゲ中のハゲだっただけで、こうやっていまだに僕の記憶の中にいる。

ハゲの良し悪しは置いといて、もし仮に、他人の印象に残ってる-1グランプリ

通称「T-1グランプリ」があれば、ゴトウ先生は間違いなく3回戦までは勝ち進むだろう。

それを踏まえたら、ハゲはゴトウ先生の立派な武器なのだ。


他人に蔑まれ、嗤われる、マイナスイメージばかりついてる「ハゲ」。

でもそれは、見方によっては武器にもチャームポイントにもなる代物なのだ。


僕は、時にはちょっと笑ってしまうこともあるかもしれないが

「ハゲ」へのリスペクトを忘れないようにしたい。



※でも、ハゲたくはないです!!


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