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P3R エピソードアイギスをやった人

2024年9月10日にP3R後日談であるエピソードアイギス(FES)が発売されましたね〜!
ほぼ一気に進めてクリアしたので、感想をまとめただけの記事です。

P3P→P3Rの順にプレイしており、FESは今回が遊ぶのが初めてです。(話の内容だけ存じ上げていました)
P3自体遊んだのが10年ほど前なので、リアタイで遊んだ方やFES前情報なしにプレイした方と受け取り方に相違があると思います。


エピアイのネタバレも多く含みます。
嫌な予感がする方はブラウザバック推奨です


はじめに

私は、
「FESで伝えたかったテーマは好きなので、後日談は必要だったと思っている」

「ただシナリオなどのストーリーテリングに相入れない部分があるので、両手をあげておすすめはできません」
というスタンスです。

エピソードアイギスってなに?

2006年に発売された「ペルソナ3」のアペンドディスクとして2007年4月19日に発売された「ペルソナ3Fes」に収録された、本編エピソードユアセルフの後日談。
2006年当時、P3主人公の最後については明言されずに想像の余地を残していたものを、明確に
・主人公は死亡している
と示したことで、物議を醸したそうです。
またシナリオ内での仲間の命懸けのバトルや、めちゃくちゃ雰囲気の悪いシーン、無限ダンジョンなどのさまざまな要素により、かなり賛否両論があります。

それを今回P3Rの追加DLCとしてリメイクして発売したものが、今回の記事で話す「エピソードアイギス」(以下、エピアイ)です。

エピソードアイギスの良かった点

・シナリオのテーマである「『大切な人の死』に直面した時、遺された人はどう思うのか?どう生きていけばいいのか?」という本筋はかなり好き

・ダンジョン内で拾ったアイテムをS.E.E.Sのそれぞれと見る夜会話的なイベントが追加。単調なダンジョン攻略の小休止になっている。

・モルガナカーならぬアイギスカーで、ダンジョンを爆走出来るようになるので探索は比較的楽。シャドウも散らせたらもっと良かった。

・ダンジョンに時折現れるモナド扉のボス報酬が美味しいので、道中雑魚を無視してそれを倒すだけで、レベルや金策、装備品に悩まずに済む。

・ペルソナ全書の実装。本編のペルソナも引き継げる上、別の全書扱いなので上書きするなどのミスは起きないので安心。
但し、引き継ぎ全書の金額はとてつもなく高い(6倍程度)
アイギスのレベルまでしか引き出せないので実質序盤は使えない。

・テウルギアのおかげで無印エピアイより戦闘が楽(但しこれは、P3Rの良かった点と言ったほうがいい)

・仲間とのバトルで敗北した際に見られる特殊台詞に気合が入っている

・S.E.E.Sのセリフなどが軽微に修正されている。
言ってることは正しくても、言い方がきついと受け取りにくいと思うので、表現をマイルドにして良かったところはいいと思う。(但し、別の問題が浮上した)

・伊織順平が本当に格好良くってぇ……

・ゆかりっちの心情が痛いほどわかるので、本当に可愛くってぇ……

エピソードアイギスの悪かった点

・テーマはいいのに、「主人公の死は、彼自身の選択なんだから受け入れるしかないよね」という結論ありきに持っていきたいシナリオのため、キャラクターが本編と違うブレた描写をされる。

・主人公の死の真相を知った上で、死の受容が早すぎる。

・一部のキャラクターにヘイトが溜まりやすいシナリオ回し(特にゆかりっちや真田先輩)(逆に言えばアイギス、メティス)

・アイギスが心を半ば失っているので、終盤までふわふわし
ている。にも関わらず、間違っている(とされている)S.E.E.Sの面々を倒さなくてはいけないので、感情移入がしにくい。

・メティスがアイギス第一な理由はわかるが、邂逅から終盤までずっと当たりがキツいので、S.E.E.Sの皆と1年駆け抜けたプレイヤーである私からすると受け入れにくい。

・アイギスにとっての「命の答え」は「絆」だと答えを出したのに、最後に死ぬ死ぬ詐欺みたいな描写がある。
命の答え=死なんて話をしていないので、その辺りの描写が必要なのか私には分からなかった。

・単調なダンジョンが延々とつづく。
タルタロスは割と楽しく踏破していた私でさえ、エピアイの探索はしんどく感じた。学園の日常が恋しい。
マップは綺麗になっているんですが、ループで同じ背景を繰り返すので、余計に単調でしんどい。

・雑魚的でさえ弱点がなかったり、見切りを持っていたりして爽快な戦闘ができない。ペルソナのいいところは弱点ついてからの総攻撃!だと思っていたので、辛かった。
最終的に勝利の雄叫び持ちで万能ブッパするだけになってしまう。

・夜会話が追加されているが、シリアスな本編と温度感が違いすぎる。殺されかけた天田くんとメティスが楽しくコーヒー飲んでたり、真田先輩とメティスがケンカしてるのを仲裁している順平が無意味に無視されていたり。
アイギスから見るS.E.E.Sを楽しめる貴重な機会だった筈なので、「終わりの見えない探索の中でふと一息をつく」「アイギス視点で、仲間たちが主人公のことをどう思っていたのか振り返る」みたいにしたほうが良かったのでは?
アイギスでこれを見る必要性が薄い会話が多すぎた。

・P3Rではアニメシーンがかなりリッチに盛り込まれていて、綺麗な作画なのもあってとても臨場感を盛り上げてくれた。
エピアイは作画がP3Rより……無印寄りというか、個人的に可愛くなかった。アニメ自体も少なかったので残念。
ゆかりっちの「彼に会いたい、会いたい、会いたいの!」とか、声優さんの演技も凄かったのでアニメで見たかったな……という思いが去来する。

・グロムービーの修正。
あそこのグロさは、死んだと思っていた彼が生きている!?という一縷の希望を粉々にするとか、死を明確に示すとかそういう絶望のニュアンスがあって個人的に好きだったので、そこ変えるんだ……じゃあ、製作陣にはそういった意図はなかったのかな……という価値観の乖離を感じた。
ついでに消える間際、グロシーンなのに美しく微笑む彼→蝶に包まれて光の粒子になって消えていく目が真っ赤な彼、最後に目を閉じたので一瞬生前の姿に見えてしまうというシーンになってた。
>目を閉じますか?
がぶり返すので、これはこれで辛くて良かったかも

・P3R発売決定!くらいのときのインタビューで、「P3PやFESは今回の本編にない。代わりに要素を入れ込んだ完全版にした」みたいな発言があったのに、結局後出しされたエピアイ(これはエピアイを出すな、と言っているのではない)(エピアイの内容を踏まえると、覚悟あるDLC買う人間だけが味わえるようにしたのはかえって良かったと思う。高すぎるけど)

・セリフが所々修正されている(真田先輩のアイギスに対する兵器という発言や、ゆかりっちによるアイギスあげなど)ところも多いが、かえってS.E.E.Sから主人公への想いが薄っぺらく感じる点がある。
特にエレボス戦後の主人公の選択について、原作だとゆかりっちは「死ななくて済む選択肢があるならそれを選びたかったよね…」みたいなセリフを言っていたらしいが、そこが削除されてすんなり受け入れている。なんでやねん。

・エピアイでやりたかったことはなんとなく伝わるが、シナリオ調理が下手すぎるせいで、S.E.E.S全員の好感度がうっすら下がり、P3R最高だったな!という気持ちに一点の翳りが生じる。


個人の感想

P3主人公の死について

仲間からしたらそら受容できないよ〜!
私だって10年以上引きずってるよ〜〜〜〜〜〜!!!!!
死んだからこそ美しい物語になってはいるけど、本音を言うなら生きていてほしかったに決まってるし、3/4の過ごし方を見るに主人公だってずっと生きてたかったに決まってるじゃん。
無達さんとお酒もいつか飲みたかったし、舞子の初恋に責任をとりたかったし、ピンクのワニが出版されるところ見たかったし、お墓参りも行きたかったし、通販でビッグになっていく社長のサクセスストーリーを後方から見てたかったし、本屋のじいちゃんばあちゃんの生きる希望として時折顔を出したかったし、部活頑張りたかったし、後輩も心配だし、戦いのない日々でもっと皆と遊びたかった。
でも、自分1人の命で周り皆を守れるならそうするしかない、って選択せざるを得なかったのが主人公じゃないですか。

 10年前に両親と死別して、感情が鈍麻して(自己防衛でもありデスの影響でもある)親戚たらい回しにされて、ここに来るまでは誰とも絆を結べていなかった。生きていなかった彼がですよ。
ペルソナ能力に目覚め、デスが少しずつ離れたことや、仲間ができたことで徐々に人間性を取り戻して「生きる」を始められたのに!
彼の命は始まったと思ったら、終わってしまったんだよ。とてつもなく悲しい、悲しいよ。
確かに彼は1/31、もっというなら12/31に行くたびに絶対にあの選択をするんだとおもう。死ぬことは終わりではないから、生きている間にどれだけ深い絆を紡げたかだから、生きているだけで命に意味はあるから、確かに彼の旅路は満足な終わりだったのかもしれない。
でもそこで満足できたからって、その先を生きたくなかったか?って言われると絶対に違うよ。「彼は満足してると思います」って言われたくない、事実だったとしてもそれを助けられた側が言うのは絶対に違う。
かといってご都合主義で生き帰らされるのは違う、とも思うから彼のことを心から大切に思うなら、彼の救ってくれたこの世界でちゃんとプレイヤーも生きていくしかない。難しい話だよ、ゲームを通じて説教くさくなく考え方を少しいい方向へ変容されること。それこそがフィクションの意義の一つであり、彼の命を終わらせないことにもなると思うから……。

でも順平たちと酒飲みに行ってほしかったよな〜、一緒に生きたかった。


アイギスは「約束」を守って生きていく

エピアイ後のアイギスが学生生活を送ることに対して、主人公との約束すら守らず、助けに行くこともせず、自分だけ楽しく生きて〜みたいな感想を見ることもあるんですけど、アイギスの出した命の答えは「絆」を紡ぐこと。
ラボに引き篭もって、ただのロボっているよりは永遠の命であることを活かして、より多くの人とコミュを築き、命に向き合う人を増やしていくことが必要だと思っているので、ある種これもアイギスの終わりのない戦いの形なんですよね。
メカの耐用年数は不明だけど、思考回路が焼き切れてなおアイギスとして稼働している彼女はパピヨンハートがある限り永遠に修復可能なんじゃないか?
少なくとも現代人類が生きている限り、パーツが全く作れなくなるほどの未来が来るとは思えない(そんな時代が来たら多分人類も滅んでいる)ので、キタローが戦い続ける裏で、永遠に近い命を生きていかないといけない。
いずれは友達になれたゆかりをはじめとした人たちや、それ以外の多くの人たちをずっと見送る立場になり、それでも尚ずっと誰かと関わることをやめてはいけない。少しでも主人公や自分の命のために、ずっと人と関わっていく。全ての人が、「死」じゃない形で「命」を感じられるように。
エピアイ終了時にメティス(自分の深層意識からうまれた存在、シャドウに近しいと自分で言っている=本来のアイギスのペルソナ)が還ってきたことで、アテナを取り戻し、空白では無くなったのでワイルドの能力を失った。並のペルソナ使い1人でエレボスを倒すことはできないので、エリザベスの取ったエレボスを直接ボコりに行くというアプローチとは違うアプローチを永劫に続けていくんだよ、きっと。それが約束を守って生きていくことだから。

エピソードアイギスで伝えたかったこと、受け取りたかったこと。以下つらつら

私はFESという物語は綺麗に終わらせるなら蛇足だけど、「死」をテーマにした作品なら必要なものだったと思ってる 。
ただ、製作陣の目指したい一つの結論(彼の死は自分の選択なので、残された側は受容して進め)に向けてキャラが強制的に進ませられること、それによってキャラがブレていることが苦痛だったのでシナリオ本筋の変更はなくても、その辺をスムーズによりキャラの感情を理解しやすくなったり、ブレがなくなったりする修正が行われるのかと思ってました。しかし、実際にプレイしてみるとセリフが多少マイルドになっただけで、ゴール目指して動かされる駒のままだった 。
それがかなり苦痛だった。寧ろマイルドになったことで、よりSEESから主人公への思いが軽くなってさえいた。

FESで「死の受容過程をちゃんと進め」「受け入れろ」ってするのはいいんだけど、それを受け入れるために必要なのは仲間の過去を見ることじゃなくて、感情の表出や「自分は辛い」と認識することだったと思う。ゆかりっちはそれが物語中で見えるので、キャラの中では比較的感情移入しやすい、なので大好き。
順平とかもまだ辛いけど進むしかないしなーって感じで時間さえ経てば徐々に受け入れていけそうな感じはした。順平はチドリというSEES外に命と同じくらい大切な存在がいるというのも大きいと思う。
美鶴・真田先輩は多忙故に直視しないようにしているよう見えて、特に真田先輩のキャラブレ?ゆかりっちへの反対意見を言うためのマシーン、メティスと対立するための機構という扱いになっていたのは辛かった。
 真田先輩はアイギスに「兵器の力を見せてみろ」は言うと思うが、「主人公は死を選択したんだからそれを尊重しろ」は微妙に言わなくないか?ガキさんとは違うぞ?トロッコ問題させられただけだし……。
まぁ真田先輩の「死を選択」っていうのは、主人公の死の真相を知る前の自分なりの解釈だから、そう思いこむことで受容しようとしていたんだろうと思う。無意味な死ではなく、キタローが命を賭して何かしたなら、それを尊重しないといけないという一種の責任感というか 。
ガキさんの時といい、死に対して何か意味を見出さないと生きていけない人なんだと思う。そうなってしまわないと、耐えられないほど大切な存在をずっと失っているからととれる。アイギスが時の鍵をどう使うか決めた後は、「お前はちゃんと向き合っていた」「俺はまた浅はかだった」って謝ってたし、ただただこうであってほしいという考えに囚われがちな気質が悪い方向に出ちゃったのかな。

実際の主人公が死んだ理由、今何をしているのかを見るまでの皆はギスギスしててもいいと思う。
死の受容にどれだけかかるかも、その人がどれだけ自分にとって重い人だったかは同じSEES内でも個人差があるから(主人公以外にキーパーソンがいる組の方が、受け入れやすいのは当然)(順平、美鶴あたりがわかりやすい)

親しい人の死に直面してまだ1ヶ月も経ってないのに、否認→怒り→取引→抑うつ→受容の過程で無理やり受容したことにして進もうとしているのがゆかり(実際はまだ否認)、抑うつで心を失ったのがアイギス、その他も似たようなもので、受け入れようとしてもできないから進んだり戻ったりをしている。
メティスという名の、アイギスが理性で留めている目覚めたばかりの心(=幼い子供)が、 私の命をあげるから生きていてほしい!と叫んでいたのとか完全に「取引」だと思うしね。そこまでしても何もできなかったので、エピアイ開始時のアイギスは鬱っぽいし、心を失う、感情を鈍麻させて見ないふりしようとしていた。そこから受容するための物語です。


しかし問題はあの日の決断を見届けた後だよ!
「主人公はトロッコ問題解かされたんだよね、彼の死は不可避だ。でも君たちはこれから人生続くけどどうする?」
という、ここ!
死をテーマにして、遺された人たちの思いを描くならここからを一番丁寧に扱うべきだったんじゃないか? 私が怒りを感じているのはここ!!!!!!!!!

FESで描きたかったもののコンセプトは理解できるし、その為のギスギスだというのもわかる。
ただ、それを受けてどうしていくのか?を一番書かないといけないのに「あー彼が選択したことだったんだ、命の答えだね。エレボスを落ち着かせる世界にしないとね」ってなるのが軽すぎる。
事実知った後に、グリーフケアというか彼の選択を知って、互いに感情を表出して、死を悼んで……どうしようもないから傷を抱えながら生きていく、みたいな 1人で死なせたくなかった、でも進むしかない、取り戻せない、ここでちゃんと気持ちに向き合う描写をするべきだったんじゃないのか?
夜会話で主人公のことを話してほしい、って書いたんですけど大切な存在を失った仲間内で、思い出を語ったり、感情表出をすることは死を受容するためのケアなので、そういった描写をダンジョン探索の合間に挟んでいたら、エレボス戦後の唐突な受容にもう少し説得力が出たんじゃないかな。
エピアイ編でやる必然性も出るし。

エレボスと永遠戦い続けていること、今も守ってくれていること、自分たちがもっとちゃんとしていれば彼もここに一緒に立っていられたのに、辛いみたいなセリフは多少はあるけど、皆ペルソナ使いだけあってなんだかんだ理性的すぎる。もっと感情が乱れてもいいとおもう、そこが大切だろ。
ここを書いてないから、彼が命懸けで救ったことに対してSEESが軽く見られてしまう。結果SEESまで魅力が削がれる。 実際はそんなはずないのに。
ここが無いのがいちばんの問題なんだエピアイ。

アイギス上げとか、アトラス特有追加謎女とか、キャラブレとか……この問題に比べれば些事だとおもう。
遺された人の死の受容を書きたいんだったら、一番向き合うべき描写だったのにそこがまるっとないからFESは伝えたいテーマに対して空虚だし空滑りしていると感じてしまう。

死の事実を知った後、皆が泣いてくれたら良かった
死なせたくなかったなって漏らしてくれるだけでも良かった
1人でなんでもやろうとするの変わらないよなって怒るでも… …
エピアイは葬式を見ている故人視点で皆を見ているので、サラッと受け入れられるより、傷付いて悼んで欲しいと思ってしまうのはエゴなんだろうか。
自分が死んで、遺された人に傷ついてほしいっていうのメチャクチャ残酷だと思うけど、心情として当然じゃないですか?
ましてや死んだのはプレイヤーじゃなくて、操作しているSEESのリーダー主人公だからね。プレイヤーからしても大好きな人だから、仲間たちと一緒に悼みたかった。


なのでFESことエピアイ遊んだ感想は
「やりたいことはわかるし、そのテーマは私は好きなので必要な後日談だとは思う。でも描写がひたすらに下手くそでキャラへのヘイトが不必要に溜まる」
「味付けをちょっと変えるだけで、本筋を変えずとももっと伝えたいことが伝わった筈なのに勿体無い」です。

いや、本当に勿体無いという感想
P3Rでキャラの深掘りが嫌味なく、かつ特定個人だけアゲられているという感触もなく上手に補完されていたのに、エピアイではそう言うところが全くなかった。

随所随所に輝くものがある(順平やゆかり)からこそ、それ以外のシナリオ都合で軽く動かされたキャラが可哀想だと思ってしまうのは余りにも傲慢なのかな。
P3Rで上手に調理してくれた製作陣のことを信じていたけど、FESは悪いままに原作再現度が高かったです。
本当にエピアイでやりたいテーマ、素材はいい筈だから、調理の仕方で化けると信じていたのでキツいな〜……
これでもFESリアタイ世代は前情報がなかったので、もっときつかったのかと思うと絶望してしまう。

でも言いたいこととかモヤるところかの方が多いのに、この物語をP3の後日談としてきちんと作ろうと決めた製作陣のことはやっぱり好き(もっとうまくやってくれ!最高の題材なんだから!!とは思い続けるよ)だし、
賛否両論と冒頭では書いたが明らかに「否定」よりの感想が多い作品を大好評だったP3Rでも逃げずに作り切ったのもすごい。(もっとうまく……)

なにより、彼の死の真相を知った上で未来をどう生きていくのか、ちゃんと決めたS.E.E.S.の皆の表情とか好きだし、これが守りたくてP3主人公は頑張ったんだよなとなってしまうから全部爽やかに受け入れてしまう。
Brand new daysにはそういう力があります。
だってS.E.E.S.の皆が好きだからさ……

なので私は、フェスのことが嫌いになれない。好きです。